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七海ひろきが「もろたな!」と自信、岐洲匠・彩凪翔と「フランケンシュタイン」へ意気込み

ナタリー

左から彩凪翔、七海ひろき、岐洲匠。

舞台「フランケンシュタイン-cry for the moon-」の合同取材会が11月上旬に東京都内で行われ、主演を務める七海ひろき、共演の岐洲匠、彩凪翔が作品への思いを語った。

シェリー作の小説「フランケンシュタイン」を、岡本貴也の脚本、錦織一清の演出で舞台化する今回。さまざまな映画やドラマの原作・題材となってきた怪物役を、七海が“麗しい怪物”として演じる。

出演に向けて原作小説を読み直したという七海は、「フランケンシュタインと言えば、ボルトが頭に刺さっている怪物のイメージが強かったんですが、人間の良い部分、悪い部分、光と影がしっかりと描かれているんです。その対比を今回、表現できたらと思いました」と語る。

「ボルトが頭に刺さっている怪物」のイメージは、怪物を生み出すビクター・フランケンシュタイン役の岐洲、怪物と心を通わせる娘アガサ役の彩凪にも共通しているとか。しかし岐洲は、18歳で原作小説を執筆したシェリーの自伝的映画「メアリーの総て」を観て「不安になった」と言い、「ファンタジーの世界の物語だと思っていたのですが、実は人間の生々しい愛や苦しみが描かれていて。僕は今、24歳で、18歳のときに何を経験していたかなと振り返ると、ゲームしかしていなかった。すごい作品の中に存在する人間を演じることに緊張しています」とこぼす。

本作では、原作小説のストーリーを軸に、オリジナルの要素も盛り込まれる。「ピュアな心を持つ登場人物が多く、それぞれの“純粋さ”がぶつかり合って、どんどん違う方向に向いていってしまう」と七海。役については「ビクター・フランケンシュタイン(岐洲)が作った怪物は人間の“寄せ集め”でできていて、本当の心や寂しさ、怖さまでもがわからないんです。いろいろな人と関わっていく中で、重ね合わせていくように、怪物の誕生からの経過を切なさや可哀想なところ、ピュアさと共に見せられたら」と意気込む。

また、宝塚歌劇団の元男役スターで、今年4月に退団した彩凪は、本作で退団後初の本格的なストレートプレイに挑戦する。演じるアガサは盲目の娘。「視覚的なもの(情報)がないぶん、内面を感じ取っていくことができる。何かを感じ取れる人だと思うので、人間味をしっかりと表現できるお芝居にしていきたいです。あとは慣れない女性の動きを……」と不安そうな様子。すると七海が「在団中に(女性役を)やってきた姿を観ているので、何も心配していません。今回はナチュラルな感じの女性になると思うので、皆さん楽しみにしていてください」ときっぱり。彩凪は「かいさんがおっしゃってくださった(笑)。ありがとうございます!」と大きな瞳を輝かせた。

「僕も男性としてカッコ悪いところを見せないようにがんばりたい」と言うのは岐洲。初対面となったポスター撮影の現場で七海から「イケてる声であいさつされた」そうで、「負けないように一生懸命、胸を張っていました。『理想の男になるには』という本があったら、お二人はその応用編かというくらいカッコいいんです」と独特な表現で笑いを誘う。役については「研究が大好きで、怪物を作った成功の喜びと同時に、不安も感じている。僕は、舞台は実質3作目なので、ピュアすぎて怖くなるくらいの男を演じることが楽しみです」と語った。

そんな岐洲の印象を「好青年!」と言う七海。一方、彩凪については「在団中は組が違ったので、客席から『カッコいいな』と思っていたんですが、私が観ていた彩凪翔様とはまた違う、かわいらしい部分や優しい部分を、お稽古を通してわかっていけたらうれしいな」とコメント。彩凪も「かいさんは内面がめっちゃジェントルマン」と返し、ハッピーな空気が流れた。

最後に七海は「年の初めの公演なので、『観て良かったな』と思ってもらえるようにしたいですね。舞台は皆で一緒に作っていくもの。1人ひとりが輝き、キラキラしている舞台にできるようにがんばりたいと思います」とアピール。彩凪は「作品を通して、純粋な何かを思い出していただき、明日への活力にしていただけたら。個人的にはいろいろ転機の作品となると思いますので、きっとバタバタします。(七海に向かって)すみません(笑)」、岐洲は「年明け、この作品で良いスタートを切りたいんです。経験不足で未熟ではありますが、成長できる姿を皆さんにお見せできたら。長ゼリフもがんばります!」とそれぞれ意気込みを見せた。

そんな2人の様子を見た七海は「今日の3人の取材はどんな感じなのかなって思ってたんですけど、すごく話しやすいし、意見もしっかりしていらっしゃる。これは『もろたな!』と(笑)。これから『フランケンシュタイン』を皆さんで作っていけると、すごく思えました!」と確信のコメントを放ち、取材会を締めくくった。

公演は来年1月7日から16日まで東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA、20日から23日まで大阪・COOL JAPAN PARK OSAKA TTホールにて。そのほかの出演者には蒼木陣、佐藤信長、横山結衣(AKB48)、北村由海、永田耕一が名を連ねる。チケットの一般発売は11月20日10:00にスタート。

舞台「フランケンシュタイン-cry for the moon-」

2022年1月7日(金)~16日(日)
東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA

2022年1月20日(木)~23日(日)
大阪府 COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール

原作:「フランケンシュタイン」(シェリー作、小林章夫訳、光文社古典新訳文庫)
脚本:岡本貴也
演出:錦織一清
出演:七海ひろき、岐洲匠、彩凪翔 / 蒼木陣、佐藤信長、横山結衣(AKB48)、北村由海 / 永田耕一

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