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KinKi Kidsの新アルバムに超大物集結 矢野顕子、奥田民生らの提供曲をどう歌ったか

リアルサウンド

13/12/22(日) 8:40

20131222-kinkikids.jpgCDデビューして16年、息の長いミュージシャンとして活躍し続けるKinKi Kids。

 KinKi Kidsの最新アルバム『L album』が12月4日にリリースされた。約2年ぶりとなる今作のテーマは“LOVE&LIFE”ということで、“DISC LOVE”と“DISC LIFE”をパッケージ、KinKi Kidsとしては初の2枚組アルバムに仕上がっている。

 最大の特徴は、玉置浩二、奥田民生、矢野顕子、高見沢俊彦ら豪華アーティストから楽曲提供されていること。聴いてみると、それぞれの個性が色濃く反映された曲ばかり。KinKi Kidsといえばかなり前から自分たちで作詞作曲をしてきたが、前回のアルバム『K album』から山下達郎やDREAMS COME TRUEに楽曲提供を依頼し、才能×才能の化学反応を見せてきた。

 すでにアイドルという枠を超えて、アーティストとして認識されてきた彼らは、今回のアルバムでさらにもうワンクラス上のポジションに到達したと感じる。“音楽を楽しむ大人の余裕”とでも言うのだろうか。名だたるミュージシャンたちの想いが吹き込まれた楽曲に、自分たちの色を付けるのは相当な実力が求められるものだが、そのコラボレーションを楽しめる器が、すでにできあがっていることを感じずにはいられないのだ。

 本人たちも、今回の曲について語るときには「『勇敢な君へ』(作詞・作曲 矢野顕子)は大好きな曲ですね。初めて聞いた時、レーザー光線のようなまっすぐな曲だと思った」(堂本剛)、「素直に歌えた気持ちいい曲」(堂本光一)と、良い意味でクリエイターに媚びることなく、楽しみながら曲と向き合う安定感がある。また、楽曲提供の依頼を聞いたとき『硝子のおっさん』にしようかと冗談を言ったという奥田民生の話に「ちょっと歌いたかった(笑)」と、前向きな発言をするなど、音楽家同士のフランクなやりとりも垣間見える。

 そんな奥田の提供した「スピード」については、過去にKinKi Kidsがリリースした曲のタイトルが散りばめられた遊び心のある1曲。シンプルでわかりやすいメロディラインと詞で“民生節”が炸裂している。“あのタイトルがこんな風に!”とファンにとっても探す楽しみもあるのだ。ちなみに、今回通常版のジャケットには骨とふたりがソファに座っているが、その狙いは本人たちにもわからず「骨の髄まで愛してってことにしよう」とラジオの生放送中にふたりで決めていた。そんなところにも、ふたりが音楽活動を楽しむ様子が伺える。

 シングルにもなった織田哲郎の「まだ涙にならない悲しみが」は、KinKi Kidsにしてはめずらしいポップな曲調。織田はこれまで、「ボクの背中には羽根がある」など幾つかの曲をすでに提供した実績があるが、ふたりからは「いつもキンキが“今後こういう曲を歌ってもいいんじゃない?”って曲を出してくれる」とのこと。織田は今回の曲について「ふたりは哀愁がある声だから、そういう曲を提供したくなる。だから“ライブで盛り上がる曲を”というリクエストに応えるのは、容易なことではなかったけどおもしろかった」と話しており、少なからず新たな一面を引き出す狙いがあったのだろう。

 自分たちで「負けず嫌いで完璧主義者」と語るKinKi Kidsのふたりは、表現したい音楽やこだわる部分が異なり、ソロ活動に力が入っていた時期もあった。だが、出会って20年、CDデビューして16年。今回のアルバムは、ふたりだから出せるカラーも同時に確立し、そして形になったと感じられる1枚に仕上がっている。アーティストとして充分な経験と実力を兼ね備えた彼らが、次にどのような音楽を生み出すのか、今後も期待したい。
(文=ジャニ子)

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