Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

OGRE YOU ASSHOLEはどこにいる?ライブバンドの真骨頂を見せ付けた15周年ワンマン

ナタリー

OGRE YOU ASSHOLE(撮影:山谷佑介)

OGRE YOU ASSHOLEが2005年12月に1stアルバム「OGRE YOU ASSHOLE」をリリースしてから15周年を迎えたことを記念し、5月29日に東京・TSUTAYA O-EASTでワンマンライブ「OGRE YOU ASSHOLE 15th Anniversary Live」を開催した。

1曲目「他人の夢」のイントロダクションで彼らは、まるでバンドが着実に地に足を付けた活動を15年間続けてきたことと重ね合わせられるような、ゆっくりとした丁寧な演奏を展開。そこから一気に馬渕啓(G)がノイジーなギターを炸裂させ、この日のライブは劇的に幕を開けた。

その後に始まったのは、クールに反復するビートの上でエンジニアの中村宗一郎によるライブエフェクトがスペーシーに飛び交った「ハンドルを放す前に」。さらに「ムダがないって素晴らしい」からステージが真っ赤なライティングに染め上げられた「素敵な予感」へと、プログレッシブな展開でシームレスにつなげられた。中盤の「朝」「フラッグ」「見えないルール」では、彼らはダンスミュージックとしての側面にフォーカスするように原曲を大胆にアレンジ。ライブバンドとしてのOGRE YOU ASSHOLEの真骨頂を見せ付けた。

後半になるとそれまでの熱量を徐々にクールダウンさせるかのように、バンドは「記憶に残らない」「夜の船」「動物的/人間的」と心地いいメロウな楽曲を連発。長いキャリアの中で作り出してきた楽曲の幅広さを感じさせた。本編最後に披露されたのは1stアルバム収録曲「ユーレイ」。この曲でも彼らは原曲から大きくアレンジを施し、轟音のギターノイズを観客に届けた。

アンコールを求める拍手が鳴り止まぬ中、ステージにはメンバーが一向に現れないが、演奏がどこからともなく聞こえ始めた。場内が少しずつざわつき始めた頃、会場のサブステージの幕が開き、PAなしのまま、さながらガレージバンドのようなシンプルなセットで「ロープ」を演奏しているメンバーが登場。メンバーは1人ずつメインステージへ移動し、最終的にメインステージに全員そろって「ロープ」を最後まで披露した。コロナ禍によって歓声を上げられずに抑制されていた観客だが、その静かな高揚も最高潮を迎え、15周年ワンマンライブは幕を閉じた。

このライブの模様は6月6日(日)23:59まで見逃し配信中。チケットは同日21:00までLIVEWIREで販売されている。

「OGRE YOU ASSHOLE 15th Anniversary Live」2021年5月29日 TSUTAYA O-EAST セットリスト

01. 他人の夢
02. ハンドルを放す前に
03. ムダがないって素晴らしい
04. 素敵な予感
05. 朝
06. フラッグ
07. 見えないルール
08. 記憶に残らない
09. 夜の船
10. 動物的/人間的
11. ユーレイ
<アンコール>
12. ロープ

※記事初出時、本文中の一部の表現に誤りがありました。お詫びして訂正します。

アプリで読む