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「いつか全員で大きな舞台に」M!LK瑞生&琉弥卒業ライブ、涙の別れの先の新たな道へ

ナタリー

20/2/2(日) 15:24

M!LK

M!LKが1月31日に東京・チームスマイル・豊洲PITでワンマンライブ「7人7色~Winding Road~」を開催。この公演をもって、板垣瑞生と宮世琉弥がグループを卒業した。

M!LKは2018年の8月に曽野舜太、琉弥、山中柔太朗の3人をメンバーに迎え、11月に7人体制初のワンマンを同所で行った。そのときと同じ「ハロー!」で7人のラストライブがスタートすると、フロアを埋め尽くした約3000人のみ!るきーず(M!LKファンの呼称)は大歓声でメンバーを迎える。続く「Brave Saga」では佐野勇斗が「最後だぞ!」と叫び、オーディエンスを熱く鼓舞した。

「7人最後のライブです、しっかりと目に焼き付けてください!」と柔太朗が呼びかけたのち、7人体制での最初のシングル曲「Over The Storm」へ。1年半の歳月で積み重ねてきたチームワークをキレ味鋭いパフォーマンスににじませると、ワイルドなアッパーチューン「ジャングリズム」では琉弥が自身の見せ場で思い切りシャツをまくり上げてファンの悲鳴を一身に集めた。また「MAGIC CARPET」では舜太が“魔神”さながらの大笑いを見せたあとにキスを投げてみ!るきーずを魅了。メンバーは7人体制以降の人気曲を惜しみなく連投して、場内の熱気をぐんぐん引き上げていく。

リーダーの吉田仁人は「今日は3000人の方が来てくださって、メチャクチャ景色がきれいです」と、カラフルな光で満たされたフロアを感慨深げに見つめた。そして「次はM!LKのすべてがギュッと詰まったメドレーとなっております!」という塩崎太智の呼びかけと共に、7人はデビュー曲「コーヒーが飲めません」から歴代シングル曲をリリース順にパフォーマンス。「新学期アラカルト」ではみ!るきーずがメンバーの名前を順に叫ぶコールでイントロをにぎやかに彩り、勇斗のシャウトから始まった「テルネロファイター」では、瑞生と琉弥が「モー!」とそろって牛のツノを模ったポーズをしてみせる。「かすかに、君だった。」まで8曲を駆け抜けると、太智は「これだけたくさんの曲を出せたのも、ここにいるみ!るきーずのおかげ」と感謝し、瑞生も「この10分では表現できない感動をこれまでみんなと体験してきたと思う」と続く。そして仁人は「全部いい曲なんだよね。だから、これからもずっと歌い続けたい」と思いを明かしていた。

メドレーを終え、ステージに残ったのは舜太、琉弥、柔太朗の3人。彼らはグループ加入時の思い出を振り返り、琉弥は「合格のメールをもらったときはレッスン場で飛び上がった」、舜太は「『May』は振りを覚えるのが大変すぎて、僕5月生まれなのに5月(May)が嫌いになった!」と笑った。そして琉弥が「僕たち3人から届けたい曲があります」とファンに伝えたのち、彼らは「Feel Alive」を披露。お互いの目をまっすぐに見つめ、肩を組んで歌う3人の姿を、み!るきーずは熱い眼差しで見つめていた。そして琉弥は、ここで「皆さんに手紙を書いてきました」と震える手で便せんを開く。彼は、み!るきーずを支えるのではなく、支えられてばかりの自分に自信をなくしてしまったと思いを吐露し「僕も男の子だから、守ってもらう存在じゃなくて、み!るきーずのみんなを守れる存在になりたい。だから今のままじゃダメだと強く思ったんです」と続けた。

そして琉弥は「今までのパフォーマンスに偽りはありません。俳優になりたいからM!LKに加入したとかは絶対にありません。これでみんなとお別れじゃないし、かけがえのないものをたくさん作ってくれた大切な場所だから、俺も忘れたくても忘れられない。これからもイメージカラーは紫です。バカで間抜けでワガママな琉弥ですが、絶対売れます。そして、M!LKは最高のグループです。これからもM!LKのことをよろしくお願いします!」と言って自身の挨拶を終える。すると、琉弥に代わって瑞生が1人ステージへ。瑞生は「僕は卒業を発表したときにブログに書いたことが(思いの)9割なので。その1割の話をする前に歌を歌いたいんだけど、どうしても1人じゃ歌えないのよ」と、勇斗を呼び込んだ。

“いたちゃの”の愛称でも活動していた2人は「僕ら2人にしかできない、この曲を聴いてください」と、ユニット曲「ひこうき雲」をひさびさに披露。ノスタルジックなメロディにじっくりと思いを乗せると、2番からは仁人と太智も加わり、オリジナルメンバーの4人はまっすぐに前を見据えながら声を重ねた。そして瑞生1人で行うはずだったMCは、彼の希望で勇斗、太智、仁人とのクロストークという形に。それを突っ込まれると、瑞生は「だって、俺ら仲いいじゃん! 仲が悪いからやめるとかじゃないって、それだけは絶対証明したかった。彼らが素敵だと思ったから、彼らにM!LKを任せたいと思ったから、自分は卒業っていう道を選んだ。自分の中で決断しなきゃいけないタイミングがたまたま今だっただけ」と、自由人なイメージの奥にある素顔を垣間見せる。すると仁人は「瑞生が俳優の道をやりたがっていたのは最初から聞いていたし、そこを俺らが止めてたところもあったから、今回は背中を押してあげたいと思えた」と付け加えた。

瑞生は「4年、5年と、ずっと悩んで出した結論。やってないのに『これ無理だ』とか『やりたくない』って言うのは違うと思うから、この5年M!LKを経験させてもらったことは自分の蓄えになったし、本当に感謝しかない。簡潔に言うなら、これからの背中を見て、それで決めてほしいです。これからの俺の作品を観て『違うな』と思ったらファンにならなくていい。でも、絶対に『素敵だな』と思わせられるはず。こんな素敵な人たちに背中押してもらってるんだから、絶対に失敗できないし、一人前の大人として、表現者として、一本の道で勝負したいんで、また、どこかで背中を見てください。過去M!LKだったことは変わらないし、M!LKの血は受け継がれているので、これからもM!LKを応援してください」と“残り1割”の思いをみ!るきーずに伝える。そして「5年後、10年後にまた同じステージに立ってもいい」と3人に笑って語りかけると、仁人は「今日ここで泣かせた人たちを笑顔にできたら出してやってもいいよ」とM!LKのリーダーらしくはなむけの言葉を送った。

改めて7人がステージに戻ると、彼らはここでM!LKのライブでは定番の自己紹介を行い、改めてみ!るきーずと心をひとつにした。瑞生の「それでは僕らの全身全霊を込めて」という言葉ののちに届けられたのは、結成5周年のアニバーサリーソングとして制作された「ERA」。いつにも増して熱のこもった瑞生や琉弥、メンバーの歌声が響きわたると、「My Treasure」では瑞生と琉弥のもとへメンバーが駆け寄り、固く抱き合いながら7人のラストソングを噛み締めていた。

曲を終えるとステージには瑞生と琉弥だけが残り、勇斗、太智、舜太、柔太朗、仁人の5人はフロアの最後方に設けられたステージに上がった。白いジャケットを羽織った5人のセンターに立つ勇斗は「琉弥!」と叫び、「M!LKに入ってきてくれてありがとう。お前はすごく可愛い弟みたいな存在でした。何か困ったことがあればいつでも電話して、また家に来てください!」と伝える。そして瑞生には「また役者の道で一緒にダブル主演とかできたら。M!LKで主題歌とか歌える日が来たらうれしいです」と伝え、「2人とも売れろよ! 俺らも必ず頂点まで上り詰めるから。またどこかで会おう」と涙を浮かべながらメッセージを送った。「瑞生と琉弥、身体だけは壊すな。じゃあな」と言って仁人と4人がサムズアップすると、瑞生と琉弥はサムズアップを返して扉の向こうへと消えた。5人になったM!LKはステージ上で円陣を組み、舜太が初めて「どうも、僕たちはM!LKです!」とメンバーを代表して挨拶。そして彼らは「ERA」を新体制の1曲目に選び、力強いパフォーマンスをみ!るきーずに届けてみせた。

ここで5人はそれぞれに今抱く思いを吐露。柔太朗が「2人から卒業の意志を聞いて5人で話し合ったとき、俺は正直不安だったんです。でも、4人の目を見たらキラキラしていて、だから自信を持って『5人で続けたい』って言えました。俺と舜太は経験値も少ないけど、それぞれにしか出せない色を最近見つけることもできたし、1人ひとりにフォーカスが当たる作品を、どんどん出していきたい。これから5人が提供するエンターテイメントを期待していただけたらうれしいです」とファンに語りかけると、仁人は「皆さんの表情を1曲1曲噛みしめながら続けてたらあっという間で。『このままライブ終わりたくないな』っていう、特別なライブになったと思います」とこの日を振り返り「4人になったとき、新メンバーという手段を取ったのはまったくもって間違いじゃなかったし、琉弥も俺らに大切なものを残してくれた。琉弥にも大切な経験値になったんじゃないかなと思うので、背中を押してあげたいです」と続く。

そして舜太は「前に勇斗くんが『今の自分は過去の自分が創って、未来の自分は今の自分が創る』って言っていて、それが僕の中の信念になってます。だから、絶対あきらめない。僕のM!LKに対する熱い気持ちは変わらない。これからも僕たちM!LKを見ていてください!」とまっすぐな言葉で誓った。太智が「2人がいなくなるって決まったとき、5人でやる意味があるのか?そもそも自分がステージで歌って踊っている意味があるのか?と考えました。でも、僕たちを愛してくれるみ!るきーずの皆さんや家族、スタッフがいるから、目標を達成するまでがんばらなきゃダメだなって。5人は今、すごく前向きに活動してます。これからも皆さんにたくさんの幸せを与えられたらなと思っているので、これからも付いて来てください」と呼びかけると、最後に勇斗は「メンバーの卒業はホントに寂しいことではありますけど、それでも応援してくださる皆さんがいることに心の底から感謝の気持ちでいっぱいです」と感謝。そして「これから僕たち5人で上を目指していくわけですけど、卒業したメンバーのファンの方もたまにでいいんで観に来てください。紅白の司会、ドームツアーっていう目標は変わってません。100%叶えるので、これからも僕たちを応援してください」と伝えた。

メインステージに戻ると、勇斗は「いつかこの5人で、いや、M!LK8人全員で大きなステージに立ちます。聴いてください」と卒業メンバーの思いと共にこれからも歩んで行くことを誓い、5人は3月11日にリリースされるニューアルバムからの新曲「Winding Road」を初披露した。ステージ奥の大きなビジョンには彼らの今の思いをそのまま投影したようなリリックが映し出され、5人は力強い眼差しと歌声で訴えかけるようにみ!るきーずへ思いを伝えた。新しい1歩をファンの目の前で踏み出してライブを終え、仁人は「これからM!LKは5人になります。また、これからメンバーと手を取り合って、皆さんを必ず笑顔にしていきます。これからの僕らに期待していてください」と挨拶。そしてマイクを外した生声で「今日は本当にありがとうございました!」と叫び、5人は深々と一礼する。ビジョンには「To be continued」の文字が刻まれ、この日のライブは幕を閉じた。

M!LKのオフィシャルサイトでは、ニューアルバム「Juvenilizm-青春主義-」の収録内容やリリースイベントの詳細が発表された。さらに、アルバムから「Winding Road」の先行配信がスタート。開設されたばかりのM!LKのInstagram公式アカウントでは、この曲のミュージックビデオが1コーラス分公開されている。

M!LK「7人7色~Winding Road~」2020年1月31日 チームスマイル・豊洲PIT セットリスト

01. ハロー!
02. Brave Saga
03. Over The Storm
04. ジャングリズム(Zepp ver)
05. MAGIC CARPET
06. コーヒーが飲めません~反抗期アバンチュール~新学期アラカルト~夏味ランデブー~疾走ペンデュラム~テルネロファイター~ボクラなりレボリューション~かすかに、君だった。
07. Feel Alive
08. ひこうき雲
09. ERA
10. My Treasure
11. ERA(5人Ver)
12. Winding Road

M!LK「Juvenilizm-青春主義-」収録曲

01. Theme of Juvenilizm-青春主義-
02. Winding Road
03. かすかに、君だった。
04. Searchlight-僕らが僕らになる方法-
05. 晴れのち曇り時々虹
06. DEAR LIFE
07. Ordinary-最高の退屈-
08. We're Here!!!
09. Don't think, Jump!
10. Lost and found-am 0:00-
11. last moment
12. 嫌い
13.ERA
14.君がくれた宝物ならココにある

※塩崎太智の崎はたつさきが正式表記。

撮影:笹森健一、小坂茂雄

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