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THE SxPLAYの決意表明「傷ついて削られて摩擦が起きて、どんどん輝きに変わっていく」

リアルサウンド

14/5/27(火) 17:00

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 「菅原紗由理」の活動を終了し、THE SxPLAYとして初の作品となる『Call To Action』が5月28日にリリースされる。

 誰にも話せなかった辛い日々があったからこそ、口にできる言葉がある。本当にやりたことは何なのか、悩み続けたからこそ鳴らせる音がある。THE SxPLAY(ザ・スプレイ)の掲げる「ロック」は、音楽のジャンルである前に、何よりも「ありのままに生きること」を証明するキーワードだ。「菅原紗由理」という名前を知っている人も、知らなかった人も、THE SxPLAYとして生まれ変わった彼女の放つ強烈なパワーと、心が求める方向へとまっすぐに走って行く美しい姿に、心動かさずにはいられないだろう。THE SxPLAYとしての思いが込められた『Call To Action』について訊いた。

好きで始めた音楽への、けじめでもあった

--この『Call To Action』に入っている曲たちは、いつ頃から作っていたんですか。

THE SxPLAY:まず(リード曲の)「Living Rock」のメロディができたのは…ちょうどTHE SxPLAYの話をしていたのが、去年の今頃だったんですよね。去年の4月、5月ぐらいから構想を立てていたんですけど、そこから考え始めて、9月ぐらいには「Living Rock」の元となるメロディーはできてました。ただ詞を詰めていったのは、STORYS.JPを書いた頃からですね。

--あれを書いたのは、今年の2月でしたっけ。

THE SxPLAY:そうですね。

--STORYS.JPで書かれていた文章は、かなり気持ちの整理が必要だったというか、時間もかかったと思うんですが。

THE SxPLAY:かかりましたね。ああいうものを書いたのは初めてだったので、どんなふうに感じてもらえるんだろう?って、書いてる時にはちょっと不安がありましたけど、ファンのみんなは「そんなことがあったんだ。話してくれてありがとう」という反応が多かったので、THE SxPLAYを始める前にこれを書いておいてよかったなと思いました。

--あれを読めば、なぜ改名したのか、なぜメジャーレーベルから離れてインディーズでの活動を決断したのかが、正確にわかります。ここでは繰り返さないですけど、まだ読んでいない方はぜひ読んでください。あの文章は、ファンのために書いたという気持ちが大きかった?

THE SxPLAY:それもあるし、自分へのけじめでもありました。自分が好きで始めた音楽なのに、弱音を吐くのは好きじゃないし、人に言うことでもないと思ってたんですけど、なんでTHE SxPLAYというものを始めようとしたか?というきっかけを、ちゃんとみんなに話しておきたいなと思って。去年の11月2日に、ファンクラブでライブをやったんですけど、その時にはもうすでに「菅原紗由理の名義ではラストです」と言っていたので、「名前を変えるのか?」「バンドになるのか?」という話はあったんですけど。

--その時はまだ、決まっていなかった?

THE SxPLAY:いえ、自分の中ではすでに決まっていたんですけど、ちゃんと順序を踏んで話したいと思っていたんです。そこでSTORYS.JPをはさむということになっしたんですよ。「嫌でやめるわけじゃないよ」ということを伝えたいと思っていたし、変化というか、進化していった自分というものを、みんなに知ってもらいたかったので。

--あの文章は、すごく誠実なものだと思いました。ある意味、自分の弱さとか、駄目だったと思う部分も、さらけ出してるわけじゃないですか。

THE SxPLAY:そうですね。THE SxPLAYでは、今後どんどん深いところまで書いていきたいなと思っているので。ただ今回の『Call To Action』は、一からのスタートだという自分の決意表明もこめているし、『Call To Action』は行動喚起という意味なので、アルバムを聴いてくれたみんなが、もしも目標や夢があって、今迷っているならば、これを聴いて、自らアクションを起こせるヒントになるようなアルバムになればいいなと思って作っていきました。だから自分が先に行くというよりは、みんなと共に、突き進んでいくというイメージで。

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すごく悔しい思いをしても傷ついて削られていくことによって摩擦が起きて、輝きに変わっていく

--「Living Rock」の歌詞は、象徴的です。まさに決意表明。

THE SxPLAY:ちょうど「Living Rock」のメロディを作り始めた頃からな、私の中では…菅原の時に、自分の思うようにいかないことが毎日のようにあって、「ここから抜け出したい。逃げ出したい」と思ったり、どうしたらいいかわからないぐらい辛かったけど、今思えば「あの経験もしていて良かったな」と思うタイミングが、あったんですよ。「あの経験があったから今があるんだな」って、それを超えた先に思えたので、もっとありのままの自分で生きていきたいと思うことも含めて、「Living Rock」を作って、それをみんなに提示できたらいいなと思ったのがきっかけですね。

--はい。なるほど。

THE SxPLAY:思うような自分になれなかったというか、「私って何なんだろう?」と思うことがすごくあって。でもみんな、私と同じ年ぐらいの人は、去年、今年で大学を卒業して就職した人がほとんどだと思うんですけど、初めての環境で、慣れないところに行くと、思うように自分を出せないことってけっこうあるんじゃないか?と思って。…伝えたいことがいっぱいあるんですよ、「Living Rock」には。あと、直訳すると“原石”という意味もあるんですよ。

--あ、そうなんですね。ごめんなさい、知らなかった。

THE SxPLAY:だから、すごく悔しい思いをしても、傷ついて削られていくことによって摩擦が起きて…いびつで汚い石だったのが、辛い時期を乗り越えることによってどんどん輝きに変わっていくということを、「Living Rock」でちゃんと表すことができればいいなと思って。ダイヤモンドのように輝くというよりは…。

--いや、わかります。

THE SxPLAY:だから“ロックに生きる”という意味もありつつ、“原石”という意味もあるんです。気づかない人はどこまでも気づかないけど、みんなそれぞれが原石であって、それをどうやって磨いて、輝きに変えていくか。それは自分次第だなと思っていて、私も日々それの繰り返しだし、みんなもそうやって、「あの時の経験は無駄じゃなかったな」と思えることがあるんじゃないかな?ということを伝えたかったので。逃げたかったら簡単に逃げられるけど、私は逃げたくなかったし、その時期を超えたことで、前の自分よりもちょっと先へ進めている私がいるから、「みんな、それの繰り返しだよね」って言いたかったんですよ。

--率直に聞きますけど、過去のそれだけ辛い日々の中で、正直、歌をやめようと思った瞬間はあった?

THE SxPLAY:ああ…やめようと思ったことはないですね。STORYS.JPにも書いたんですけど、「なんとかして自由になりたい」という気持ちはありましたけど、歌をやめたいなと思ったことはないです。ただ、思うような自分になれていないという葛藤が毎日あったし、言われるがままにやるしかないし、まだそれだけの力がない自分もいたし。でもなんとかがんばっていれば、突破口が見えるんじゃないかと思って、がむしゃらにやってました。

--お話を聞いていると、「Living Rock」のテーマは、その頃からすでに芽生えていたのかなと思います。

THE SxPLAY:ありのままの自分でいられることは、すごく難しいですよね。けど、私の中で「Living Rock」というのは、“ロック=革ジャン”でカッコいいとかそういうことではなくて。自分に正直に生きることが、私の中でロックな生き方だという思いがあって。ありのままで生きることを、大切さを、この曲で伝えたかったんです。

--そんな「Living Rock」ができた時には、相当な高揚感があったのでは?

THE SxPLAY:サビができた時にはうれしすぎて、どうしよう~っていう感じはありました(笑)。構成も、普通のものにはしたくないと思っていたんですよ。THE SxPLAYは「よりありのままの自分で、もっと自由に音楽を追求し遊んでいく」という意味でつけた名前なので、普通の構成じゃないものも作っていきたいなと思っていて。「Living Rock」はその1曲目としては、すごくしっくりきてます。ちなみに「My Bad Ending」は、菅原の時に作っていた曲なんですよ。

--あ、そうなんですね。

THE SxPLAY:そうなんです。だけどこれは、インディーズで1枚目に新たにスタートする時に、菅原の時に作っていた曲もあえて入れたいなと思っていて。だから一番古い曲は、実はこれなんです。

--過去を全部捨てちゃうわけじゃない。いいものは残しておくと。

THE SxPLAY:そうですね。

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オーケストラみたいな音楽、ドラマチックなロック…予想外のものを作りたい

--名前の話が出ましたけど、「PLAY」というのはやはり、THE SxPLAYのキーワードですよね。改めて伺いますが、この名前はどうやって決めたんですか?

THE SxPLAY:ほかにも何パターンか、いろいろ出してはいたんですけど、その中で一番意味を持たせることができたのが、この名前だったんです。音楽を自由にプレイ(遊ぶ)していこう、という意味もあるし、あとは「再生」という意味もこめてるんですけど。

--ああ、なるほど。

THE SxPLAY:また一からスタートするという意味では、すごくしっくりきてます。ただTHE SxPLAYというと、「バンドなんですか?」ってよく聞かれるんですよ。「今日はひとりで来たんですか?」とか(笑)。SxPLAYでも良かったんですけど、なぜか「THE」を絶対につけたかったんですよね。「x」はエックスではなくて「掛ける」で、私はファンのことをCREW(クルー)と呼んでるんですけど、ずっとついてきてくれたCREWと共に、という意味もその中にこめてます。Sは、菅原紗由理のSですね。

--サウンド的には、ギターサウンドをメインにしつつ、キーボードや打ち込みも自由に使った、広い意味でのロック・サウンドだと思います。THE SxPLAYは「ロック」をやっていくんですか。

THE SxPLAY:何て言うのかな、オーケストラみたいな音楽を作りたいというイメージも漠然とあるですよ。ザ・フーの『トミー』とか、クイーンとかみたいに、ドラマチックなロックをやりたいという気持ちはあります。

--構成やアレンジの面白さで作っていくタイプのロックですね。

THE SxPLAY:「予想外のものを作ろう」みたいな、そういうものが自分に合っているかも、と思っていて。何だろう、もともとクラシックは好きだし、ファンタジー映画も好きだし、ミュージカルも好きだし。

--映画音楽は、イメージが近いかもしれない。そういえば、最近あの曲をカバーしましたよね。『アナと雪の女王』から「Let It Go」を。YouTubeにアップしてました。

THE SxPLAY:そうですね。「Let It Go」は、歌詞が今の自分に合っていて、共感できる部分がたくさんあったので。

--あれは、どんなきっかけで?

THE SxPLAY:もっとTHE SxPLAYを知ってもらうために、ジャンルにとらわれずにやっていこうと思っていたので、カバーはやりたかったんですよ。その時に、今の自分に一番合ってるなと思ったのがこの曲だったんですね。『アナと雪の女王』は2回見に行って、すごく素敵な作品だなと思っていたし、あの曲が好きだったんですよ。いろんな葛藤がある中で、「ありのままで生きていきたい」ということは、今自分が思っていることだし、今がそれを試す時だなと思っていたので。

--それもインディーズならではじゃないですか。やりたいことを、思いついた時に、パッと実行できる。

THE SxPLAY:そうですね。縛りがないから、好きなタイミングで。今までは、CDができるまでおあずけ、みたいなところがたくさんあったけど、今はYouTubeを使って、デモを上げたり、カバーを発表したり、どんどんやっていこうと思っていて。それが今回作品になった、という感じです。

「音楽をやめます」といったら、いい生き方ができなそうだな

--このあとは、7月12日の渋谷eggmanでのワンマンライブがありますね。楽しみにしています。

THE SxPLAY:ありがとうございます。今は「新曲が足りない!」と思って、作ってる最中なんです。5曲だけじゃ、ワンマンにならないので(笑)。カバーもいくつか披露したいと思ってます。

--このアルバムの曲は野外で聴きたいなぁと思ったんですよ。とても開放感のある、スケールの大きな音なので。

THE SxPLAY:ああ、それこそ「Living Rock」は、夏フェスを見に行ったあとに作った部分もあるので、それが伝わってるのかな。ここでTHE SxPLAYが歌うことを想像して、1曲作りたいと思ったので。もしも実現した時には、「Living Rock」を歌いたいです。

--最後に、根本的な質問ですがTHE SxPLAYにとって音楽とは、絶対に必要なものですか。

THE SxPLAY:そうですね、音楽をやることで、自分自身に生きる意味を与えてもらっているというか、助けられていると思うし、そこが自分を吐き出す場所でもあって、聴いてくれる人と共有できる場所でもあるし。もしも私が「音楽をやめます」といったら、いい生き方ができなそうだなというぐらい、なくてはならない、体の一部みたいなものだと思います。

(取材・文=宮本英夫)

■リリース情報
『Call To Action』
発売:5月28日
価格:¥1,700(税込)

■THE SxPLAY iTunes
http://po.st/sxplay

■ライブ情報
『“Call To Action”Release Live』
7/12(土) 東京・SHIBUYA eggman

■オフィシャルHP
http://sugawarasayuri.jp/

■ミニアルバム・リードトラック「Living Rock」
http://youtu.be/OLH_zmqbaoU

■Let It Go(FROZEN Cover )
http://youtu.be/TWDeKAWUe78

■Twitter
https://twitter.com/THE_SxPLAY

■Facebook
https://www.facebook.com/sugawarasayuri

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