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黒沢あすかと神尾楓珠が主演、スリラー「親密な他人」2022年春に公開

ナタリー

「親密な他人」ティザービジュアル

黒沢あすかと神尾楓珠が主演を務めた「親密な他人」が、2022年春に東京・ユーロスペースほか全国で順次公開される。

コロナ禍に見舞われた東京を舞台とする本作は、行方不明になった息子・心平の帰りを待ち続ける石川恵と、あるたくらみを持って彼女に近付く孤独な青年・井上雄二の関係を描くスリラー。恵を黒沢、雄二を神尾、心平を「許された子どもたち」の上村侑が演じたほか、尚玄、佐野史郎、丘みつ子もキャストに名を連ねた。YouTubeでは特報映像が公開中だ。

本作の監督を務め脚本を手がけたのは「ハリヨの夏」「愛国者に気をつけろ!鈴木邦男」の中村真夕。彼女は本作について「依存し愛し過ぎるが故に、親子関係がいびつになっていく状況を、ミステリーを絡めた物語にした」とコメントしている。

なお「親密な他人」は第34回東京国際映画祭のNippon Cinema Now部門に正式出品されており、11月3日にワールドプレミア上映が行われる。

中村真夕 コメント

私がこの映画で描こうと試みたのは、日本の母親の包みこむような温かさと、のみこむような怖さだ。
14年間、イギリスとアメリカで過ごし、日本に帰ってきて一番衝撃的だったのは、日本の母親の子ども(特に息子)に対する並々ならぬ愛情の注ぎ方と、執着だった。
それはある意味、日本だけでなく、韓国や中国にも共通するアジア的なものかもしれない。
この映画では、依存し愛し過ぎるが故に、親子関係がいびつになっていく状況を、ミステリーを絡めた物語にした。
日本だけでなく欧米でも、母親は神聖なものとして扱われることが多いが、そうではない悪女性も同時に表現できればと考えている。母性と女性の間でゆれながら、生きるリアルな女性を、これからも映画の中で描きたいと考えている。

黒沢あすか コメント

演じました《石川恵》も私も決して若くはありません。
でもそのぶん酸いも甘いも経験した道を歩いて来たはずと、自分を鼓舞させた日を思い出します。
中村監督とめぐり逢い、眠らせていたもう一人の自分がざわめき立ちました。

(c)2021 シグロ/Omphalos Pictures

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