Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

いま、最高の一本に出会える

<独占コメントあり>武田航平、梶裕貴とのWキャストに「お互いのストロングポイントを出していく」『イノサン musical』記者会見レポート

ぴあ

19/6/26(水) 8:00

2019年6月24日(月)、『イノサン musical』の記者会見が都内で行われ、古屋敬多(Lead)、梶裕貴、武田航平、太田基裕、浅野ゆう子ら主要キャストのほか、演出の宮本亜門、脚本の横内謙介、音楽監督・作曲の深沢桂子、楽曲提供をするMIYAVIが登壇した。

18世紀フランスにて国王ルイ十六世の斬首刑の指揮を執った実在の死刑執行人「シャルル-アンリ・サンソン」と、その妹「マリー-ジョセフ・サンソン」を主人公としている坂本眞一の人気漫画『イノサン』。処刑というセンセーショナルな内容を芸術的に描く作品として人気を博し、シリーズ累計150万部を突破するほど国内外問わず高い評価を得ている本作が、この度、満を持してミュージカル化となる。

演出を担当する宮本は、本作が初めての“2.5次元作品”となる。意気込みを聞かれると「最初は僕にできるのかなと思いましたが、プロデューサーからは2.5次元ではないものをと言われ、だったら思い切ってチャレンジしたいと思った」とオファー当時を振り返りつつ「さらに、企画書に脚本は横内さんと書いてあったので引き受けました(笑)」と語ると、脚本を担当する横内も「宮本亜門という名前を見たときに、この作品でこれまでの2.5次元作品を越えようと思った」と、お互いがお互いの名前を見て意欲を燃やしたことを明かした。

続けて、横内は作品について聞かれると、「最初はフランス革命のドラマチックな話だと思っていたけど、原作者の坂本さんと話していくうちに、僕たちが見ていた歴史がいかに偏っていたものだったのかということに気付かされた」とし「どの歴史も男が作り上げた世界になっていて、女性がいたことさえ描かれていない。それをひっくり返して本作を描いていく」と、女性への差別を描く本作に向きあっていく姿勢を見せた。宮本も、「本作は綺麗な市民革命ではなく、残虐で生々しく、見たくないものも見せられてしまう、チャレンジ精神の強い作品」と横内に同調する。

音楽監督・作曲を担当する深沢は、本作へ楽曲提供するMIYAVIのファンだったことを明かし、「MIYAVIさんとお仕事ができて光栄。本作はロックミュージカルになるため、差別されながらも生きていく、マリーのたくましさをMIYAVIさんと一緒に音楽の中で表現できたら」と意気込みを語り、宮本も「MIYAVIさんの音楽性が好き。『イノサン』の世界観にピッタリ!」と大絶賛。

深沢と宮本の2人からラブコールを受けたMIYAVIは、少し照れた表情を見せながらも「宮本さんの熱い想いと原作の世界観がすごく強烈だった。僕に何ができるか迷った部分もありましたが、登場人物たちが自分の信念にかける熱量を音楽で表現したいと思った」とオファーを受けた経緯を説明。

本作で中島美嘉とW主演を務めるシャルル-アンリ・サンソン役の古屋は、本作への意気込みと役どころを聞かれると、「フランス革命の時代に実在した死刑執行人ということで、過酷な時代背景の中、壮絶な人生を送ったシャルルをリアルに演じていけたら。原作の美しさを意識して表現していきたい」とコメントした。

宮本は、古屋が演じるシャルルに期待することは?と聞かれると、「タイトルの『イノサン』とは純情という意味。本来、死刑執行人に似合わない人物の苦しみや葛藤しつづける純情さ。そしてそれが変わるのか、変わらないのか、変わるのならどうやって変わったのかなどに注目してほしい」とアピール。

続いて、Wキャストとしてアラン・ベルナール役を演じる梶は、「とても美しく残酷な世界で、人の気高さを感じました」と原作を読んだ印象を語り、同じくアランを演じる武田は「アランは純粋に夢や希望を謳いながら戦っていく男。観てくれた方がこの世界に入り込みやすい役柄。純粋な気持ちで夢や希望を声高に演じていきたい」と役への想いを吐露。

宮本はそんな2人が演じるアランを「とてもおもしろい役」とし、「アランは愛情深く、死刑執行人として心を閉じていたマリーが、初めて心を開き、生きることの意味を見つけさせた役。もっとも重要な役であり、この作品の中で希望の星」と断言。

フランス国王ルイ16世を演じる太田は「豪華なキャストの方々、スタッフの方々と一緒に作品を作ることができて幸せ」とコメントしつつ、自身の役柄について「フランスという国に絶望しながらも、変えていこうと戦い続けた人。『イノサン』という耽美な世界観の中で、人間くさく繊細に美しく描いていきたい」と意気込みを見せる。そんな太田に宮本も「今まで歴史上で描かれてきたルイ16世とは全く違う役。舞台の最後に、全ての感動を伝えてくれる役どころ」と期待を寄せた。

浅野は「ミュージカルは30年ぶり。しかもロックミュージカルということで衝撃を受けております」と笑顔を見せながら、「シャルルを立派な死刑執行人に育て上げるために、今では考えられない折檻をしていく、すごく怖く厳しい方。私の身内にいたら怖くて目も合わせられない(笑)」と会場を笑わせた。

また、この日の記者会見には出席ができなかったマリー-ジョセフ・サンソンを演じる中島美嘉からはメッセージが届いており、「初めてミュージカルに挑戦させていただくのでとても光栄に思っています。不安もありますが全力で頑張りたい」と意気込みを伝えた。

最後に改めて、本作を楽しみにしているファンに向けてメッセージを求められると、古屋は「この作品の芸術的な美しさを一緒に体感しましょう」、梶は「人の死を通して生を感じられる作品。生々しく演じられたら」と真摯に語る。

武田は「素晴らしい原作、素晴らしいスタッフさんが揃っています。その中で表現をする喜びを感じ、原作以上のものをお届けできるように、しっかりと稽古をして劇場まで持っていきたい」とファンの期待を煽っていく。

太田は「芸術的で奥深い作品。劇場に来てくださるお客様に伝えていきたい」、浅野は「私の人生の中で初めてのチャレンジ。いくつになっても新しいことにトライさせていただけることは嬉しいこと」と笑顔を見せた。

そして、最後に宮本が「フランス革命の裏側にこんな事実があったのかということを知っていただきたい。現代人に伝えたいメッセージが山のようにあります。今の日本ってどうなんだろう、世界はどうなんだろうと考えさせられる作品。全員がチャレンジャー。衝撃的なおもしろい作品になっていると思います」と語った。


また、ぴあでは、本作が初ミュージカルとなる武田に独占取材を決行。Wキャストとなる梶との共演についてや、本作への意気込みを聞いた。

───本作で宮本亜門さんと初めてご一緒されるということですが、いかがですか?

武田 以前、亜門さんの『金閣寺』を拝見させていただいたんですが、そのときにすごく衝撃を受けたんです。いつかご一緒させていただきたいなって思っていたので、このタイミングで演出をしていただけるということになり、すごくワクワクしています!

───武田さんは本作が初ミュージカルになるんですね。

武田 そうなんです。やっと僕の美声を披露できるということで嬉しいですね(笑)。今回、ロックミュージカルということなんですが、僕はロックが好きでよく聴いているので、ロックに関しては今回のキャストの中で僕がナンバーワンなんじゃないかなって思っています(笑)。とはいっても、初めてのミュージカルですし、僕自身としてもチャレンジになるので、一生懸命向き合って、新しい自分の表現を見出だせればいいなと思っています。観に来てくださる方に、歌もそうですし全てを通して感動を伝えられるようになれたらと思っているので、そこまでのレベルに歌も到達していけばいいなと。努力していきます!

───武田さんは東京公演ではアラン・ベルナール役を梶裕貴さんとWキャストとして務めますが、パリ公演ではアンドレ・ルグリ役を演じられます。

武田 パリ公演は一回しかないのですが、そこでは僕が東京公演で前山剛久くんが演じるアンドレをやらせていただきます。アンドレはアランと違い、拷問をする役にもなりますし、なかなかハードルが高いなと感じています。でもそういった意味では、とても経験値を得られる機会でもあると思っているので、前向きな気持ちで挑みたいと思います。

───本日行われた記者会見では、Wキャストを務める梶さんとすでに仲の良さそうな雰囲気が伝わってきました。

武田 実は今日、初めて会ったんです。でも、同い年で、同じ役で、お互いミュージカルに初挑戦ということなので、僕の方から「同い年だからタメ語でいこうよ」って言って、そこから仲良くお話しさせていただきましたね。お互い切磋琢磨していければいいなと。すごく話しやすい雰囲気の方だったので、これから力を合わせて頑張っていきたいです。

───梶さんが演じるアランと武田さんが演じるアランはきっと違うアランになっていくと思いますが、そこもまた見どころのひとつになりそうですね。

武田 まさにそうですね。お互いのストロングポイントを出していく作業になると思います。どちらが優れているとかではなくて、全く別物のアランとしてお客様に楽しんでいただきたいです。それこそがWキャストの醍醐味だと思いますし、アランが違うだけでこうも空気感が変わるんだと感じていただけるような役にしていけたらと思います。

取材・文/榎本麻紀恵