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KinKi Kids 堂本光一が明かす、『Endless SHOCK』中止という苦渋の決断 ラジオから感じた“今できること”に取り組むスマートさ

リアルサウンド

20/5/13(水) 6:00

 KinKi Kids堂本光一が、パーソナリティを務めるラジオ『KinKi Kidsどんなもんヤ!』(文化放送)5月11日放送回に登場。20年続けている自身のライフワークである舞台『Endless SHOCK』の中止という苦渋の決断をした際の心境を改めて語った。

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 この日、新型コロナウイルス感染拡大防止を考慮し、マスクの装着、パネルで区切られたブースでトークを展開した堂本光一。「対面で話すのも、ひとつの仕切りを入れながらじゃないですか。ギャグみたいに俺インスタライブでも言ったんですけど……今までは“手と手を取り合って、みんながつながっていかなきゃいけない“みたいな。そういう言い方みたいなのあったじゃない。それができないじゃない。取り合っちゃダメなんだもん。だからね、本当より心でつながらないといけないなって」とコロナ禍による社会の大きな変化を振り返る。

 「ソーシャルディスタンスとかさ、なんか今までも、それこそネット関係もそうですよ。何か人間の心、気持ちみたいなところがどんどん離れていってるような気がしてる世の中に、追い打ちをかけてこの状況じゃない。そのなかでもやっぱり人を想う気持ちとか、心で想う気持ち、つながる気持ちっていうのを忘れちゃいかんよっていう警告のような気もしてね」と続けながらも、「ちょっと真面目な話になっちゃったな、やーめた!」と相変わらずあまのじゃくな一面を見せて、リスナーの笑いを誘う。

 人を想う気持ち。それは、自分の行動によって、相手がどんな影響を受けるのかを想像する力のことだ。堂本光一は、これほど社会が混乱する少し前に、同じく舞台で活躍する俳優・井上芳雄とこんなことを話したそうだ。

「(舞台『Endless SHOCK』を)中止にしたんだよねって話をしたときに、芳雄くんが言ってたのは、確かに自分が今何か舞台を観に行こうと思っても、もしそこに行って、もしももらってしまって、自分が稽古場に行ったときに他の出演者に感染させてるとか、そういうことを考えると、ちょっとやっぱり観に行くこともできないんだよねって。それも確かにそうだなと思って」

 さらに「マスクも、人から(ウイルスを)もらわないはもちろんかもしれないけど、何よりも人にうつさないことを考えてのマスクだと思うんですよね。何をどうやって予防するかっていうのは、自分がどうこうも大事だけど、人にうつさない、人に危害を与えないことをまずいちばんに考えて行動」とも。

 堂本光一の舞台中止の決断は、出演者も、スタッフも、駆けつけてくれる多くのファンも、“誰も感染しないでほしい“という願いはもちろん、“誰も感染させる側にさせない“という思いがあったからなのだろう。

 「東宝さんとお話をして、ジャニーズ事務所にもお話を振らなきゃいけないし、いろんなところを経て最終的に“中止します“って、ちゃんと発信できるのが当日の朝11時とかだったのかな」とギリギリまで調整がなされていたことを明かす。

 もちろん堂本光一も、いちファンとしてエンタメを楽しむ1人であり、「僕はF1を楽しんでいて、それが奪われた悲しみ“おいおい俺の生きがいなくなっちまったじゃねぇか”……っていう思いでしたよ」と、F1中止の知らせにやるせなさを抱いたという。

 だからこそ、彼はできる限りの策を尽くしてファンに寄り添おうとしたのだろう。インスタライブでキャストたちと長時間の生配信に加えて、舞台演目の披露という帝国劇場史上初の試みも。まさに、どんな状況に陥っても観客にショーを披露する“Show Must Go On”の精神を具現化した取り組みを次々と見せてくれた。

 また、最近では「おうち時間」に彩りを添えるべく、『Endless SHOCK』の音楽に合わせて、堂本光一自らスクワットを指南する動画も登場。ジャニーズ事務所が展開するYouTubeでの「Smile Up!Project」では、堂本光一が作曲、堂本剛が作詞をした「愛のかたまり」を、感染防止バージョンの替え歌「家のかたまり」として披露して話題を呼んだ。

 堂本光一のカッコよさは、“今できること“を淡々と取り組んでいくスマートさにある。前代未聞の挑戦にも慌てず、そして誰かを煽り立てるようなこともしない。悲しみや痛みを想像し、不安を最小限に堰き止め、希望を最大限に広げていく。その強い優しさに、今多くの人が頼もしさを感じているに違いない。(佐藤結衣)

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