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ジャニーズアイドルによる笑顔の種を日々の力に変えてーー「Johnny’s Smile Up!Project」動画から伝わること

リアルサウンド

20/4/23(木) 12:00

 ジャニーズ事務所のアイドルたちによる「Johnny’s Smile Up!Project」が話題だ。所属タレントたちが、それぞれの個性を遺憾なく発揮し、あの手この手でファンに笑顔を届けている。思えばこれまでも、どんなときでも、いつだってジャニーズはそばにいてくれた。直接触れあうことはできない今も、「そばにいるよ」「がんばろう」と、新たな方法で彼らは手を繋いでくれる。

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■木村拓哉、城島茂、岡田准一が立て続けに登場

 最初に同プロジェクトのSNSに登場したのは、なんと木村拓哉。専門家も太鼓判を押す「正しい手洗い」をYouTube動画で指南した。「自分を守ることは大切な人を守ることにつながる」と、コロナ禍を乗り切る上でもっとも大切な“基本”を、あらためて呼びかけた。

 TOKIO・城島茂が紹介したのは、除菌剤の作り方。“あの”TOKIOの手作りとなれば「いったいどの段階から作るんだろう……」と思わず身構えたが、台所用の中性洗剤とぬるま湯を使った簡易な除菌剤の作り方をレクチャー。感染症対策の情報もしっかりと交え「さすが」の声が上がった。

 続いて登場したのは、貴重なオフ姿のV6・岡田准一。自粛のストレスに配慮しながらも「(ストレスを)誰かにぶつけない」と、メッセージを伝えた。「~OKADA’s Challenge~」というタイトルから「トレーニング動画かな?」と察したファンの予想のななめ上を行く、ムダのないなめらかな受け身(?)を披露した。ごろんと横に転がり、正中に戻る。岡田師範による見本をレクチャーしたあとには「がんばろうねぇ」と、優しい声でエールを送った。

 思えば、様子がおかしくなってきた……もとい、個性が渋滞し始めたのはこのあたりからだ。

■堂本光一が見せた庶民的な一面と生田斗真による本気ダンス

 KinKi Kids・堂本光一は「硝子のお掃除」動画をアップ。「この機会に掃除を」という発想、それも使い古したソロコングッズのタオルで、という、王子の庶民的な一面にほっこりした。半袖・ハーフパンツ姿で、関西弁まじりにぼやきながらごしごしと窓を磨いていく41歳。やけに色気がある。舞台『Endless SHOCK』のインスタライブで、一緒に空を飛ばせてくれたあのときと同じ、夢のような距離感でファンをときめかせた。

 あとにも先にも、硝子を拭いてニュースになるのは堂本光一くらいだろう。硝子の汚れ具合は一切伝わらなかったが、とにかく顔が美しいことは充分に伝わった。

 正統派・ダンス動画を披露したのは生田斗真だ。さすが、11歳からジャニーズ事務所に所属している生田。彼のダンスはクセがなく、緩急のつけ方が実に上手い。テレビで見る機会がなかなかないだけに、ファンにとってはたまらない動画である。

 ゆるく踊ってもあのカッコ良さ……と言いたいところだが、自宅でもまぁまぁガチで踊るのが生田である。そもそも、ばっちりスーツを着込み、ハットを片手に完全に「オン」モードだ。逆光が演出となり、まるでショーのワンシーンのよう。ジャニーズファンなら誰もが知る名曲「アンダルシアに憧れて」の一部を口ずさみながら披露した。次回のカウントダウンコンサート、同曲のセンターはどうか生田斗真でお願いしたい。

 ちなみにこの動画、「YOUも踊っちゃいなよ!」というタイトルなのだが、申し訳ない、生田のようには踊れない。

 関ジャニ∞・村上信五は、寝起きまもなくという超貴重な姿で登場した。朝9時から声が大きいのはさすが村上、気持ちが良い。彼は、最近独自に行なっているというストレッチをおすすめしてくれたのだが、これがなんと倒立。申し訳ない、こちらもできそうにはない。

 しかし、村上信五38歳、寝起きで倒立をしてみせるとは、さすがジャニーズ。その身軽さに驚く。自撮りに慣れていないため「カメラに近すぎる」というジャニーズあるあるをこれでもかと見せつけた村上だが、大きな瞳が印象的なルックスは、どれだけの時間でも見ていられる。繰り返すが、さすがジャニーズだ。

 高校で保育科に通っていたという経歴をもつジャニーズWEST・桐山照史は、本格的な紙芝居を披露。小道具を使った立体的な作品で、手洗いうがいの大切さを伝えた。随所にグループのメンバーカラーを用いたカラフルな絵も、メンバー想いな彼らしい。

 いくつもの声色を使い分けるテクニック、感情を込めたセリフ回しは、さすが演技仕事の多い桐山。彼にしかできない支援だ。

 プロジェクト動画は、執筆時点で第7弾までアップされている(日々追加されているコンテンツについてはまた別の機会にふれさせていただきたい)。プロレベルの大作を見せてくれた桐山や、公式TwitterでアップされているKAT-TUN・中丸雄一の四コマ漫画は別として、そろそろ「(これは笑わせに来ているな……?)」と気付く。木村、城島以降、どう考えてもオリジナリティがあふれすぎている。

 そう、これは「Smile Up ! Project」。我々がほんのひとときでも笑うことができれば、きっとそれでいいのだ。もちろんそれぞれが、最前線で頑張る人たち、自粛期間を過ごす人たち……さまざまな環境に置かれているすべての人たちに向け、彼ら自身の言葉で真摯なメッセージを送っている。感謝、エール……表現はそれぞれだが、思いの丈をしっかりと伝えたそのあと、ひとときクスっと笑顔にさせてくれる。暗くならない、それが良い。

■ジャニーズが「Smile Up ! Project」を通じて示してくれたこと

 思えば、日本がたいへんな時には必ず、ジャニーズがそばにいた。J-FRIENDSやMarching J、その他名前はついていなくとも、いつだってジャニーズは「何か」をしようとすぐに動いた。今回も、医療機関に対し防護服とマスクの寄付を行うことを発表している。東日本大震災の際には、速やかに電源車や輸送用トラックを提供。彼ら自身による災害支援は日本各地で、いまも続いている。

 筆者は関西出身で、小学校低学年のときに阪神淡路大震災を体験した。「震災当時、小学校1年生だった子どもが義務教育を終えるまで」との期限付きでJ-FRIENDSが結成され、チャリティ活動が始まった。「アイドルが、自分たちのために何かをしてくれる」という体験、「忘れられていない」という経験は、幼いながらに心強いものだった。彼らの笑顔や歌声、エールが自分たちに向けられているのだと思うと、幸せな気持ちになれた。

 いま、ジャニーズアイドルたちの想いは、日本中のファンに向けられている。このような時勢であるから、物理的につながることはどうしてもできない。けれど、ジャニーズはいつだって「できる支援」を模索しながら「そばにいる」と示してくれる。SNSやインターネットが発達し、リアルタイムでアイドルとファンが交流することも不可能ではない時代になった。けれど、あえてそれらをしてこなかったジャニーズ事務所だからこそ、いまこのたびのプロジェクトは貴重であり、我々の力になっている。

 大きなことを成し遂げるには、まずは小さな一歩から。自分自身を守ることは、大切な人、世界を守ることにつながる。彼らがくれる笑顔の種を日々の力に変えて、いましばらく、ふんばろう。(新 亜希子)

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