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我々はどのように誰かの死を乗り越えるか、劇団なかゆび「さよなら、を~」開幕

ナタリー

20/3/28(土) 9:04

Nakayubi.-10「さよなら、を言い忘れた」より。(撮影:小嶋謙介)

劇団なかゆび「さよなら、を言い忘れた」が、昨日3月27日に京都・gallery Mainで開幕した。

2014年に結成された劇団なかゆびは、“問いの同時代性”をテーマに創作に取り組んでいる団体。本公演では、21世紀に生きる女性とソクラテスの対話で構成された新作「i」、誕生日を迎える女性を軸とした一人芝居「いない」、暗闇の中で“私”が記憶について語る“無人劇”「から」という孤独にまつわる3作を同時上演する。

本作のチラシには「どのようにして、われわれは誰かの死を乗り越えるべきだろうか。この世で愛情ほど、<他者>を必要とするものはない。それでは、あなたを見ているひとが消えてしまえば、あなたは愛情を二度と受けることができないということになる。もう、ここには誰もいない」と、作品についてのテキストがつづられた。

脚本・演出・音響を手がける主宰の神田真直は、開幕に際し「私たちはこれから何人のひとに『さよなら』と云って別れることができるでしょうか。あの人には、もしかしたら、もう一生会えないかもしれない。そう考えながら毎日過ごしてごらんなさい。昨今、一人ぼっちでいるほうが社会的によろしい頃合いです。観客席はその意味ですばらしい場所です。『一人ではないが独りでいられる』からです。これがエンターテイメントに特権を奪われ続けてきた演劇に、遺された表現の可能性なのです」とコメントした。

上演時間は約1時間15分。公演は明日3月29日まで。なお、上演期間中は新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、観客にマスクの着用を推奨しており、スタッフのマスク着用、消毒液設置などの対策が行われる。

Nakayubi.-10「さよなら、を言い忘れた」

2020年3月27日(金)~29日(日)
京都府 gallery Main

脚本・演出・音響:神田真直

「i」

出演:鳩川七海、柊木樹

「いない」

出演:飯坂美鶴妃

「から」

出演:ゆう

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