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『なつぞら』キアラのキャラクターデザインが完成! 小田部羊一が作画したクオリティに反響

リアルサウンド

19/8/1(木) 12:00

 坂場(中川大志)からなつ(広瀬すず)への、衝撃の唐突なプロポーズに驚かされてはいたものの、長編映画の制作はなかなか進まない。衝突を繰り返し、二人とも浮かれてはいられないのだ。

 連続テレビ小説『なつぞら』(NHK総合)第106話では、なつが作画を担当しているキャラクター・キアラをうまく描けず、仲(井浦新)が描いたものを坂場に提出。すると坂場は仲に対して抱いていた気持ちが間違いだったのだと気づき、みなが一丸となって再スタートをきる様子が描かれた。

【写真】チーム一久に加わった仲

 坂場がこの長編映画にかける想いは熱い。自身にとって初めての長編作品ということももちろんあるが、まだ生まれて間もない日本のアニメーション界に、さっそくの大きな変革をもたらそうとしているし、“そうでなければならない”と強い使命感のようなものまで背負っているほどだ。これに共鳴しているのが若手アニメーターの神地(染谷将太)だが、周囲には遅れを取っているものもいる。坂場の要求は高く、なつは彼のイメージに追いつくことができないのだ。

 時間は過ぎていく。締め切りは迫ってくる。朝ドラとあって、ある程度ほのぼのとした調子で描かれてはいるが、実際は戦場そのものなのだろう。坂場は仲のことを、旧来の価値観でアニメづくりをしている人間だと考えているようだが、それは間違いだということが、前回なつと私たち視聴者には発覚した。仲は坂場のやろうとしていることが、正しいのか間違っているのか、その適切な判断ができないようで、「自分の限界を突きつけられているようだ」と苦しんですらいた。

 そんな仲が描いたキアラを、なつはそのまま坂場に提出。そこには坂場の思い描く、真のキアラの姿があった。「仲さんだけがイッキュウさん(坂場)の心を理解してた」というなつの言葉も手伝って、坂場は仲にこの長編作品への参加を申し入れる。こうして、チーム一丸となって、再スタートをきることになったのだ。

 ところで、「毎日新聞」(なつぞら:仲が描いた「キアラ」は小田部羊一さん作だった! 「当時のような絵は描けない」も… いきさつは?)によると今回なつらが手掛ける『神をつかんだ少年クリフ』のキアラの作画を実際に担当しているのは、『アルプスの少女ハイジ』『母をたずねて三千里』などのキャラクターデザインも手掛けたアニメ界のレジェンド的存在・小田部羊一だという。彼はこのドラマのアニメーション時代考証も担当している。

 アニメーション監修を担当している舘野仁美は、「仲さんが描くキアラは、坂場や神地をはじめとした東洋動画のアニメーターたちを説得させ、さらに視聴者をも納得させなければならない」と言い、そうしたキャラクターを描けるのは小田部羊一だけだと、白羽の矢が立ったようだ。劇中でのなつたちのリアクションも相まって、見事な説得力とリアリティを持ったキアラが誕生したのだ。登場自体は少しだけだったが、朝ドラの細かなこだわりがうかがえた。

(折田侑駿)

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