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BTS(防弾少年団)、“アイドル”としての強烈な魅力 Hulu配信番組『We Love BTS』から探る

リアルサウンド

18/7/23(月) 13:00

 世界的なファンドムを持ち、今や世界でトップクラスの人気を誇るBTS(防弾少年団)。現在Huluで配信中の『We Love BTS』の第1回は、スイーツを食べながらメンバーだけで“仲良し”トークを繰り広げるという、まさにBTSメンバー達の“アイドル”としての魅力がつまった内容だった。コンサートやイベントでのメント(MC)の時のいつもの並び順通りに座り、指定の様々なお題でトークをしていくのだが、何気ない会話や仕草などから普段のメンバー間の関係性や、今でも同じ宿舎で共同生活を送っている彼らの日常生活の様子が垣間見える。

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 KPOPアイドルは楽曲やパフォーマンス面でのクオリティの高さゆえに、彼らの世界的な人気の秘密を紐解く際には音楽やダンスなどのテクニカル面から語られることがどうしても多くなるが、彼らの根本は“アイドル”であり、彼らを強く支えるファンドムのコアはやはり“アイドルファン”である。つまり、いわゆるアーティストとは違うクリエイティビティ以外の“アイドル”としての強烈な魅力を持っているはずだ。

 BTSの場合は、彼らの“絆”とも言うべきグループ全体での仲の良さがファンに強くアピールするポイントにもなっているようだ。『We Love BTS』でも、特にお互いについて話す時、率直に話すと同時に必ず相手の長所もしっかりと見ている印象だった。アメリカで制作されたヒストリードキュメンタリープログラム『Explained』でKPOPをフィーチャーした回においても、アメリカのA.R.M.Y(BTSのファン)がまっさきに挙げていたのは「彼らは本当に仲が良い。一番仲が良いように思える」ということだった。

 また、YouTubeで配信されたBTSのアメリカツアードキュメンタリー『BTS: Burn The Stage』でも、彼らがステージのために時にぶつかり合いながらも、最終的には仲直りをしてより絆を高めあう姿がよく描写されていた。アイドルグループにおいてはグループ内でのそれぞれのポジショニングを通してグループとしてのカラーや特色が表されることが多いが、BTSの場合はそれに加えてメンバー間の関係性を通してグループとしてのアイデンティティを形成しているようだ。特に『花様年華』シリーズ以降は“少年たちの絆”をコンセプトとして表現することも多かったが、それが単なるコンセプトではなくメンバー間のリアルな関係性をも内包しており、よりファンが考えるファンタジーへリアリズムを与えているのではないか。

 アイドルとアーティストの大きな違いは、端的に言えば、アーティストは曲だけを好きでもファンになり得るが、アイドルは曲やパフォーマンス“のみ”でファンになるだけではない。メンバー個人やグループそのものをも好きになることで、楽曲やパフォーマンスを含めた総合的なコンテンツとして愛するのではないだろうか。そういう意味では、BTSの世界的な人気の理由を楽曲やパフォーマンス“のみ”で理解しようとすることは難しいのかもしれない。彼らの楽曲やパフォーマンス自体もまた、彼らのパーソナリティやヒストリー、メンバー間の関係性を踏まえた上で味わうことでまた全く異なる側面が見えてくるのではないだろうか。

 8月に配信予定の『We Love BTS』第2回では、『BBMA(ビルボードミュージックアワード)』期間中にメンバーが個別に受けたインタビューも放映される予定だ。ティーザーを見る限りでは、メンバーへのより個人的な思いや、グループの世界的人気が急激に高まっていることに対する率直な気持ちなども語られるようだ。楽曲やパフォーマンスだけではなく、よりコアな彼らの内面的な魅力を知る手がかりになるかもしれない。(DJ泡沫)

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