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フィルメックス最優秀作品賞は移民女性の日々を描く「アイカ」、柳楽優弥主演作も受賞

ナタリー

18/11/24(土) 19:27

第19回東京フィルメックス授賞式の様子。

第19回東京フィルメックスの授賞式が本日11月24日、東京・有楽町朝日ホールにて行われた。

本年の最優秀作品賞に輝いたのは、「トルパン」で知られるセルゲイ・ドヴォルツェヴォイがモスクワで移民として生きるキルギス人女性の過酷な日々を描く「アイカ(原題)」。審査委員長のウェイン・ワンは「『アイカ』に最優秀作品賞を贈れることをうれしく思います。難民や移民問題は、今日の私たちに深く関わっているテーマ。このことに私たちは取り組んでいく必要があると感じさせてくれました」とメッセージを送る。そしてドヴォルツェヴォイは「日本で評価をいただけたことで、私たちの文化が皆さんの文化や感情と近いところがあるのではと思いました」としみじみと話し、「アリガトウ!」と感謝を述べて観客から盛大な拍手を送られていた。

審査員特別賞は「轢き殺された羊」に授与され、監督のペマツェテンは「本当にありがとうございます。この作品に関わってくれたすべてのキャストやスタッフに心からお礼を言います」と受賞を喜ぶ。スペシャル・メンションを獲得した「夜明け」の監督・広瀬奈々子は、主演を務めた柳楽優弥の名を挙げて「私ではなく柳楽さんが受け取るべきなんじゃないかというくらい、彼の繊細なお芝居に支えていただきました」と撮影時を振り返ったあと、「審査員の皆様に映画のキャリアの一歩を踏み出させていただけたことに感謝します」と万感の思いを語る。

観客賞は近浦啓の「コンプリシティ」に。近浦は「(上映に)お越しいただいた皆さんからいただいた賞だと思っています。中国と日本の共同制作で作った映画です。北京で一晩中かけて編集をした日を覚えています」と感慨深げな面持ちで挨拶をする。さらに学生審査員賞はビー・ガンの「ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト(仮題)」に与えられ、ビー・ガンに代わって本作のプロデューサーが登壇した。

最後に総評として、ウェイン・ワンは「皆さん、本当に幸運だと思いますよ。フィルメックスという映画祭が日本にあるんですから」と観客に語りかけて笑いを誘い、「特別な作品がそろっていたと思います。全作素晴らしかったです」とコメントして授賞式を締めくくった。

第19回東京フィルメックスは明日11月25日まで開催。

第19回東京フィルメックス受賞結果

最優秀作品賞

セルゲイ・ドヴォルツェヴォイ「アイカ(原題)」

審査員特別賞

ペマツェテン「轢き殺された羊」

スペシャル・メンション

広瀬奈々子「夜明け」

観客賞

近浦啓「コンプリシティ」

学生審査員賞

ビー・ガン「ロングデイズ・ジャーニー、イントゥ・ナイト(仮題)」

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