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SEKAI NO OWARI、初週10万枚の大台へ 強力なライブ動員力がCDセールスを後押し

リアルサウンド

14/1/30(木) 19:00

参考:2014年01月20日~2014年01月26日のCDシングル週間ランキング(2014年02月03日付)(ORICON STYLE)

 SEKAI NO OWARIが『スノーマジックファンタジー』でついに初週10万枚の大台を突破して1位に。前作が7.9万枚だっただけに、バンドとしてはこの数字は目標としていたところだろう。10万枚はギリギリ超えたという感じなのだが、だからこそ達成感はあるに違いない。バンドとしても初のシングルチャート1位となる。

 商品構成としては前作『RPG』と同様、ライブCD付きとDVD付きという2つの初回限定盤、および通常盤となっており、さらに通常盤の初回生産分には「謎のDVD」が抽選でもらえるスクラッチカードが封入。さらに初回限定盤および、通常盤の初回生産分にはアリーナツアーのチケット先行受付が封入されている。今どきチャート上位になるミュージシャンとしては一般的な商品構成だと言っていい。(編集部注:初回限定盤・通常盤の特典について事実誤認があり、筆者の同意のもと文章を一部訂正しました)

 それにしてもCDを買うとライブの先行予約ができるというシステムは最近すっかりポピュラーになった。SEKAI NO OWARIは昨年暮れの紅白出場を内定しつつも辞退したと噂されている。事の真相は分からないが、紅白に出場すると年明けに曲が売れるという音楽業界でつとに知られるメディアパワーよりも、ライブの先行予約券を付ける方が得策であるということを、今回のチャート結果が示しているのかもしれない。言い換えればライブ動員力のある、コアなファンのいるミュージシャンであれば商品構成次第でチャートの上位が狙えるということだし、もちろんSEKAI NO OWARIもそうしたライブを見せる優れたミュージシャンのひとつなのである。加えて前作はかなりのロングヒットになっていたし、今回も同様の動きがあるのなら、このバンドは今後さらに面白い存在になっていくかもしれない。

 その他、今週のベストテンを眺めると初登場はアイドル、V系、K-POPといういつもと変わらぬメンバーであるが、PVが激サイバーでカッコよい7位のBiSとか、韓流とはいえバンド系として息の長い活動を続けてきたFTISLANDが初週売り上げの数字を落とし始めていることなど、注目できる点は意外と多い。しかし特に気になるのはBUCK-TICKの1年4カ月ぶりとなる両A面シングル『LOVE PARADE/STEPPERS -PARADE-』が1万枚を売り上げて9位になったこと。2012年にバンド25周年記念として製作され、2013年公開のドキュメンタリー映画で主題歌となった楽曲を2014年にリリースするというめちゃくちゃ気の長い話であるが、しかしこの鋼のような揺るぎなさこそがいかにもBUCK-TICKという感じである。

 商品構成も初回限定盤と通常盤のみという男らしさであって、今どきのバンドのように複雑な商品構成にすれば売れるかもしれないけど、そもそもそんな必要を感じていない、といった風情である。しかし熱心なファンが買い支えているという意味では、実は彼らも派手に複数枚で展開しているミュージシャンと同じなのかもしれない。おそらく、目指すものが違うのだ。

■さやわか
ライター、物語評論家。『クイック・ジャパン』『ユリイカ』などで執筆。『朝日新聞』『ゲームラボ』などで連載中。単著に『僕たちのゲーム史』『AKB商法とは何だったのか』がある。Twitter

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