“今まさに古典になっていく作品”、ハイバイ「ヒッキー・カンクーントルネード」開幕
ハイバイ「ヒッキー・カンクーントルネード」より。(c)坂本彩美
ハイバイ「ヒッキー・カンクーントルネード」が、昨日8月11日に東京・すみだパークギャラリーささやで開幕した。
「ヒッキー・カンクーントルネード」は、ハイバイ・岩井秀人の半自伝的作品。プロレスラーを夢見ているものの、自宅から一切出られない引きこもり(ヒッキー)の登美男と、周囲の人々の姿が描かれる。本作は当初、昨年春に上演される予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期されていた。
今回は「拝み渡り」チームと「トペ・コンヒーロ」チームのWキャスト制で上演され、「拝み渡り」チームには富川一人、藤谷理子、藤村聖子、町田悠宇、山脇辰哉、「トペ・コンヒーロ」チームには井上向日葵、中山雄斗、野村麻衣、三河悠冴、矢崎まなぶが名を連ねている。東京公演には両チームが参加。9月の高知・山口・北海道公演には「拝み渡り」チームが出演する。
作・演出を手がける岩井は「約20年前に書かれた『引きこもり』の物語は、コロナ禍で『一億総引きこもり』の現代から見ると『ちょっとした古典』です。いや、『今まさに古典になっていく作品』なんだと思います。なかなか『作品が古典になっていく様』を見れることってないと思うので、『同じ物語を異なる俳優が演じる』というダブルキャストの面白さと共に、ぜひ演劇でしか得られない感覚を受け取ってもらえればと思います。劇場でお待ちしております!」と観客に呼びかけた。
上演時間は約1時間30分。東京公演は8月26日まで。
岩井秀人コメント
どうも! 岩井です!
昨年から延期になっていた「ヒッキー・カンクーントルネード」がとうとう開幕しました!
昨日の初日には、何十年ぶりかで突如、僕の元カノさんが来まして「感動した!」って言って帰って行ったので、作品としては大丈夫なんだと思います。
それにしても焦りますね! そう言う人のいきなり登場!
さて、今回の「ヒッキー」は、ダブルキャストです。このダブルキャストの違いをぜひ、楽しんでください! もちろんチケット買う余裕があったらですが。
主人公の引きこもりの登美男と、その登美男を外へ出そうと現れる「引きこもり支援」の圭一、特にこの二人がダブルキャストで随分な違いがございます。どっちかが結構ちゃんとしてて、どっちかがかなりヤバいです。笑
あ、あとはお母さんも随分違います。まずビジュアルからしてまっっっったく違うので、そこから感じていただきたいです。
約20年前に書かれた「引きこもり」の物語は、コロナ禍で「一億総引きこもり」の現代から見ると「ちょっとした古典」です。いや、「今まさに古典になっていく作品」なんだと思います。なかなか「作品が古典になっていく様」を見れることってないと思うので、「同じ物語を異なる俳優が演じる」というダブルキャストの面白さと共に、ぜひ演劇でしか得られない感覚を受け取ってもらえればと思います。
劇場でお待ちしております!
ハイバイ「ヒッキー・カンクーントルネード」
2021年8月11日(水)~26日(木)
東京都 すみだパークギャラリーささや
2021年9月4日(土)・5日(日)
高知県 高知県立県民文化ホール オレンジホール(舞台上舞台)
2021年9月10日(金)・11日(土)
山口県 山口情報芸術センター[YCAM]スタジオA
2021年9月19日(日)・20日(月・祝)
北海道 札幌文化芸術劇場 hitaru クリエイティブスタジオ
作・演出:岩井秀人
出演
「拝み渡り」チーム
富川一人、藤谷理子、藤村聖子、町田悠宇、山脇辰哉
「トペ・コンヒーロ」チーム
井上向日葵、中山雄斗、野村麻衣、三河悠冴、矢崎まなぶ
※2021年8月27日追記:山口公演は新型コロナウイルスの影響で開催見送りになりました。