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佐藤千亜妃、声が救う声【キキミミ #7 最終回】

ぴあ

佐藤千亜妃 撮影:池野詩織

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私、庄村聡泰(ex- [Alexandros])によるインタビューと池野詩織による写真で、唯一無二なアーティストが真に伝えたい言葉、魅せたい姿を追求するインタビューシリーズ『キキミミ』。

7回目にして完結編となる今回は、大充実のセカンドアルバムを届けてくれた佐藤千亜妃。インタビューはユニバーサルミュージックの一室にて行われたのだが、筆者にとってこの一室、実は[Alexandros]としてそれはもう沢山のインタビューを受けさせて頂いた思い出の部屋。そこにこうして今度はインタビューをする側として戻って来る事になるとは何たる因果か、と、実に不思議な心境にございました(笑)。

ーーお久し振りです!ちゃんとお話するのって、覚えてらっしゃいますか?あの…。

佐藤 覚えてます!エラバー(下北沢ERAの最上階)以来ですよね?あの日は川谷(絵音)君もいて。

佐藤千亜妃

ーーそう、彼の企画の打ち上げでしたよね。7年前とか?当時は勿論、きのこ(帝国)さんでしたもんね。きのこさんっていうのもあれですが(笑)。

佐藤 こちらこそ、アレキ大先輩だったんで(笑)。

ーー当時事務所も同じUK.PROJECTだった事もあり、イベントなどではちょくちょくご一緒させて頂いてましたがちゃんとお話する機会もなく、時は過ぎ、こうしてまさかのインタビュアーとして再会させて頂くに至る訳なんですが…。

佐藤 (笑)。

ーーしかし『KOE』が見事に大充実なセカンドアルバムでした!リリース、おめでとうございます!反響の程はいかがでしたか?

佐藤 本当に丁寧に作った作品だったので反応も凄く良くて、新しく知ってくれる人や、きのこ帝国から知ってくれてる人も聴いてくれてて、ソロもいいじゃん!なんて声も頂いたり。

ーーきのこのリスナーだった方達的にはバンドサウンドに戻って来た!的な?

佐藤 前作と比較するとよりパーソナルな、センシティブな内容になったんですよ。コロナ禍を経験して、という事も勿論あるし、"声にならない声に寄り添いたい”と言う裏テーマもあって、聴き手のネガティブな気持ちに寄り添う作品として“救われました”って言ってくれる方もいたり。きのこ帝国でやっていた事と重ねて聴いてくれる方も多い印象でした。歌詞の世界観だったりメロディの動きだったり、一人の音楽家、作家として自分の事を評価してくれてる、求めてくれてるんだなとも思ったんですよね。確かに今回は拘って生音中心で作ったんですけど、そこに言及される事が余りなかったのは嬉しかったというか。逆にバンドサウンドとかロックとか、そういった求められ方はもうあんまりされなくなったんだなって発見にも繋がりました。じゃあこれからはどんな音楽をやっても好意的に受け止めて貰えるかもなって思えたんですよ。不思議な体験でしたね。

ーーそれは今後の創作に対してより熱くなれる話ですよね。

佐藤 そうですね。ちゃんと作品の内面を聴いてくれてるんだなっていうのは、本当に嬉しかったです。

ーー世界観の話でいうと、都市部を生きる人々の悲喜交交を描いてくれてるんじゃないかと思っていて、余談なんですが「棺」を聴いて一旦アルバム止めました。これは一息つかないと続きが聴けんぞと。

佐藤 ディープな曲ですもんね(笑)。

ーーそれを経ての「Love her…」に対して、「棺」で描かれているドラスティックな所までは行けなかった感情が地縛霊となって呟いている様な印象を受けまして。

佐藤 面白い解釈ですね(笑)。

ーー単曲で聴くと決してそんな意図とは思えないのですが、都市部の群像劇を描いた作品だと多角的に捉えるとそこでの人間模様の中の声にならない声を実は「転がるビー玉」が聴いてたりとか、そんな風に想像が膨らむんですよね。想いにならなかった想いの残り火というか。歌詞における人物とか舞台の設定はどのくらい細かくされてるんですか?映画や漫画とかだと綿密に設定すればする程、あとは勝手にキャラクターが動き出すみたいな事も言われてますが。

佐藤 結局、全て自分の分身みたいな感じなんですよね。歌詞は毎日の様に書いてて、というより言葉が浮かんでくるので。だから歌詞優先で曲を書くんですけど。人にわざわざ言うまでもない事とかたまたま浮かんじゃった事とかを歌詞として残してるので、勝手に動き出すというよりは自分の中から出てくるものを曲として落とし込んでる感覚ですね。なのである種、全部自分が主人公みたいな。でも、その中でこの感情を描くにはこんな景色が見えた方がいいなというか、自分の中で音楽には景色が見えた方がいいというのがあって、例えばきのこ帝国の「金木犀の夜」って曲では、深夜徘徊してて、金木犀が咲いてて、その匂いでつい色んな事を思い出しちゃうみたいな景色の描き方なんですけど、そういうシチュエーションって音楽には凄く大事だと思っていて、自分の中から出てきた言葉を優先しつつ、それをどういう曲に仕上げてくかって段階の推敲の手段として舞台背景は足していったりしますね。

自分にしかできない事を突き詰めた

ーーきのこ帝国から数えるともうかなりの数の作品を作られているじゃないですか。今回のアルバムだけでも様々な場面を描いていて。曲によっては多少の脚色なんかも加えてたりするんですか?

佐藤 曲によるんですけど基本は実体験から膨らませる形を取ってます。歌詞を書いてる時に“これパンチラインだ!”って思える一節が生まれた時にはその他を間引いたり、その箇所までは感情に対する言及を避けて景色の描写だけに徹したりとか。1番の回収を2番でしたりとか。起承転結も大事にしてるので、あまり歌詞を繰り返したくないっていうのもありますね。繰り返す場合はそれが本当に伝えたい事だからなんですけどその場合はその他を調整して繰り返しの聴こえ方が変わる様に狙ったりとか、小説とか脚本に近い感覚かも知れないですね。でも自分の感情の表現が最優先なので、乗らない時はどう頑張っても大した曲にならないし、気持ちが先走ってる時はやっぱり良いものが出ますね。

ーー小説、脚本といった話でいうと、今作では特に物語性を意識したみたいな事は?

佐藤 今作で特に、という意識はないんですが、前作の『PLANET』よりはパーソナルな内容になりましたね。前作は自分じゃない人間を描いてるみたいな曲もあって、自分の歌詞に共感しないまま歌った曲もあるんです。でもそれは作詞作曲のテクニカルな部分での挑戦というか、佐藤千亜妃に色んなの歌わせたら面白いんちゃうん?っていう実験でもあったし、多重人格的な作品で。だからこそ今作でそれはやりたくないなと。自分にしかできない事を突き詰めました。我ながらですけど、自分らしい言葉と、メロディが並んでいるなと。

ーーそんな前作を経てるからこそ、自己表現の精度や深みがより増しているのかなとも思いました。

佐藤 「KOE」というタイトルだからこそ歌や歌詞をより引き上げてくれるサウンドメイクでなくてはと思っていて、自分の表現に対してよりタイトな服を着せてるみたいな状態なのかなと。

ーーそれを聞いて思ったんですけど、今回ハモり少ないですよね?

佐藤 以前コラボさせて頂いた小林武史さんはサビのメロディに凄く拘る方で“ハモりを入れないと成立しないメロディはサビの旋律として相応しくないよ”なんて話をされていて、それが頭の何処かに残ってるんですよね。きのこ帝国の初期なんかは自分達が面倒くさがりなのもあって、ほぼハモりを入れておらず、徐々にその術も覚えていくんですが(笑)。でも自由に歌いたい時はハモりのメロが足枷に感じる瞬間もあったり。

ーーライブを生きる音楽家ならではの発言ですね。テンション上がります(笑)!

佐藤 そんな経緯でサビのメロディにはどんどん拘る様になったんですよ。一度聴いたら口ずさみたいと思えるメロディじゃないとダメだなと。今作の共同作業者の河野(圭)さんとハモ入れてみる?って試した曲もあったんですが、メロディが色んな動きをする曲が多かったからなのか余り良い結果にならなかったんです。でもその経験から自分はもうハモりに頼らないメロディが書ける様になったのかなって自信にも繋がりましたね。ハモりの気持ち良さも好きなので、そういうのは例えばBメロのコーラス的な形で配置したりもしてますが。

ーー話の流れでこちらもどんどん聴きたい事が出てきちゃって、予め考えてきた質問メモが役に立たないです(笑)。その話を聴くと今作で印象的に鳴っているストリングスがハモだったりコーラスだったりの役割を担ったのかなと思いました。

佐藤 入れ過ぎても少な過ぎてもダメなのでハーモニー的なバランスの調整は結構大変でしたけど、ストリングスがその役割を担ってくれたのは大きいかもしれないですね。

ーーそのハモ的要素が人の声じゃなかったからこそストリングスが雑踏の様にも聴こえて、歌詞の人物が独り言を呟くみたいな景色がより立体的になって、「KOE」という世界観により没入出来たと言うか。

佐藤 主メロにハモりを付けなかった分、より独り言として聴こえる効果はあったんだと思いますね。

常にカウンターがやりたい

ーー自分の中での佐藤千亜妃の魅力は言葉選びにも歌い方にも、何なら佇まいにも洋楽フレーバーを余り感じさせない所にあると思っていて、今作は特に昨今のトレンドでもある“ダンス”的な地点からは全くかけ離れた所から鳴らされてる音楽で、2021年に鳴らされた"邦楽"としての純度がめちゃくちゃ高いなと思ってるんです。その辺りはどうお考えですか?

佐藤 狙ってた訳じゃないんですけど、カウンターみたいな作品になっちゃってるんですよね。前作で引き算しつつもダンサブルみたいな曲も作ってみたんですけど、音像としては好きだし。でもなんか“チル”って言葉がずっとしっくりこなくて。“チル”って何?とか“シティーポップ”って何?と、上手く消化出来ない青臭さが自分の中にあって。

ーーなるほど(笑)。

佐藤 その辺りはもっと上手にやれる人もいるし、自分がやるにはまだ浅いというか、そこにまだエモくなれない気持ちもあって(笑)、次はもっと生々しい作品が作りたいなって思ってこの内容になったんですけど。でも予測通りトレンドは更にダンスの方向へというか、まあジャンルが変わるだけで時代は常にダンスミュージックを求めてるとも思ってるんですけど。そんな中に時代を逆行するかの様な作品になっちゃって、制作陣や演奏陣と"なんでこんなん作っちゃったんだろうね"なんて笑いながら作業してました(笑)。昔からの性格で常にカウンターがやりたいっていうのはあるのですが、結果的に今作はそうなっちゃいました。その反動で次はダンサブルなヤツにしようとか思ってるんですけどね(笑)。

ーーその発言、別のインタビューで拝見してます(笑)。

佐藤 『KOE』を作れた事で生々しい表現には自信が付いたので、次は“チル"とは違う自分なりの踊れて泣ける音楽を作りたいなんて考えていたんですが、とはいえ自分もイェーイって人間じゃないので、そんな人とか、そういう音楽に対してもじもじしちゃう人を踊らせてあげられる音楽を作れたら、自分がダンスミュージックやる意味あるのかなと最近は思ってます。自分がそれをやる意味とかは凄く考えちゃうんですよね。その辺はあまり器用にぽんぽん作れるタイプではなくて。

ーーでも「KOE」で救われたって反響だったり、今のダンスミュージックに苦手意識がある人達も踊らせてあげたいって発言を聞いて思ったんですけど、器用な人では救済の音楽って難しいと思うんですよ。器用じゃない分、その曲で聴き手を真に救った回数は物凄く多い方なんじゃないかなと思ってますよ。

佐藤 それは嬉しいですね。器用な音楽家に対する憧れもあるんですが、やはり自分の表現としての純度は保ちたいので。音楽が、歌が、好きだからこそ気軽に作ってはいけない気すらしていて、勿論そういう音楽もなきゃダメなんですけど、それに染まり切れない自分がいるって事はそれに染まり切れない聴き手もいる筈だから、そういう人も聴ける音楽…白でも黒でもないというか。きのこ帝国でインディーズだった当時は結構コアな音楽として扱われてしまっていたので、もう“リア充は聴くな!”みたいな圧を周りから感じた事があったんですよ。

ーー(笑)。

佐藤 作り手はそんな事全く思ってないのに、選民意識の高い人達しか聴かないというか、選ばれし者しか聴いちゃいけないみたいな空気があって、それがずっとコンプレックスで、違和感も感じていて、そうではない所にも音楽を届けたいというタイミングで現在のレーベルに出会ったんですよね。そこでの活動で裾野も広がって、だからこそ未だにきのこ帝国を大切に聴いてくれてる人もいるし。自分が作った音楽は誰がどう聴いてもいいっていう状況は保っておきたい。

ーー自分の友人にも佐藤さんのファンが凄く多くて、そいつらにもちゃんと伝えておきますね(笑)。話変わってなのですが、今作では演奏メンバーのどえらいプレイも多数収録されていて、「KOE」というタイトルでありながら歌抜きで聴いても楽しい内容だろうなと思うんですよ(笑)。「カタワレ」なんかドラマのタイアップ曲なのにも関わらずゴリゴリに攻めた内容で。

佐藤 訳わかんないですよね。アレンジしてく時に“もう、やっちゃって下さい!”と(笑)。

佐藤千亜妃 – カタワレ

歌と演奏の距離

ーー前作が言わば多数のアレンジャーと佐藤千亜妃で実験を試みた的な内容だったとすると、今回は今回で佐藤千亜妃の歌声の元で100sとYEN TOWN BANDとKing GnuとCRCK/LCKSがバトってやがるぜみたいな図式で、ブチ上がりました(笑)。

佐藤 ネームバリューでお声掛けしたって訳では全くなくて、自分の中で鳴ってる音の理想を配置していった結果、こうなったんですよね。記名性の高いプレイが出来る人は既に名うてのミュージシャンなんだなって事に改めて気付かされました。人選どうしようかって話で盛り上がってた時に「Who Am I」とか「声」とかは名越(由貴夫)さんのギターが鳴ってて、YEN TOWN BANDとKing Gnu混ぜたらヤバいよねって話から新井(和輝)君にお声掛けして、ドラムはもともと石若(駿)君で行こうとなってたので、結果millennium paradeも混ぜちゃったという(笑)。誰と誰をどの曲でどう組ませるかで生まれる化学反応も大事にしているので、伝説と今が交差するこの顔触れは面白いよなと。例えば「甘い煙」ではmabanuaさんのプレイとドラムセットのイメージがあって、そこでお声掛けしたりとか。

佐藤千亜妃 – Who Am I

ーー「カタワレ」からの「甘い煙」で場面がアダルティーに激変するじゃないですか。人選見て大納得です(笑)。人選やプレイの指示も基本はご自分で?

佐藤 そこは河野さんとの二人三脚でしたね。アカデミックな指示は河野さんで自分は音楽偏差値が上がり過ぎちゃったかなみたいな時に“楽器始めたての高校生の気持ちでお願いします!”みたいな指示を出してました。

ーー「rainy rainy rainy blues」のリズムなんか最高のサンプリングネタですもんね。これにラップ乗せる人とか出てきて欲しい。

佐藤 それ面白そうですね(笑)。

佐藤千亜妃 - rainy rainy rainy blues(Lyric Video)

ーーでもこうなってくると大体ボーカルも楽器の一部としてメロディの譜割りも細かくなりがちというか、戦いに行っちゃいがちなんですけど、佐藤さんは戦いに行ってないというか、演奏と歌の切り分けが凄く明確なんですよね。そもそも“声”は“聞く/聴く”ものだから"音楽を聴く”という体験をより愛おしむ事が出来る内容になってるんですよね。

佐藤 “戦いに行ってない”って言って貰えたのは凄く嬉しいですね。特にインディーズの頃はやっぱり戦いに行っちゃってたんですよ。でも場数を踏む事や、ミキシングでバンドの音圧に合わせてボーカルも上げようとした時にエンジニアさんから“人間の耳は自然と声に意識が向くから小さいくらいの方がより聴かせる事が出来るよ”なんて経験からそういった自分なりの立ち位置と言うか、哲学が出来上がったんですよね。

ーー「Who Am I」の歌と演奏の距離感なんか特に顕著ですよね。これを共存させるバランス感覚、参りました(笑)。

佐藤 ありがとうございます(笑)。

ーー「リナリア」は俺がプロデューサーならシングルカットしますし(笑)。

佐藤 でも正にそういう曲なんですよね。3年前くらいから温めてて、これリードで何かやりたいねって話が元々あったくらいの曲なので。

全て自分の好みで作った「声」

ーーそんな粒揃いの楽曲群ですが言及せざるを得ないのが、「声」。これ自分で震えませんでした?

佐藤 やっと“こういう曲書けたなぁ〜"って感じでした。

佐藤千亜妃 – 声

ーーこれどうしても聴きたかったんですが、きのこ帝国の「東京」って、どうでした?

佐藤 書いた時から特別な曲で、何回演っても特別な曲ではあるんですけど、たまたま凄く久し振りに冷静に聴く機会があったんですよ。そしたら“Aメロもっとなんかあったやろ?"と思ってしまって(笑)。

ーー(爆笑)。

佐藤 あれ結局サビの強さで持っていけちゃってる曲でもあるので、そう思えた事は自分の成長の証なんだなと、ちょっと嬉しかったんですよね。当時シューゲイザーとかオルタナティブとかよく言われてたんですけど。

ーーそこまでシューゲイザーでもオルタナティブでもなかったのにねえ(笑)。

佐藤 そうなんですよ。あの頃は口も悪かったのでそんな声に対して“本当にシューゲイザー聴いた事あります?”なんて毒吐いたりとか(笑)。でも「東京」ではそこにポップさとアカデミックさも共存させたので“そんなきのこ聴きたくない”みたいに言われた事もありましたが、出したらほぼ絶賛で、色んな人が聴いてくれる切っ掛けにもなりましたね。そういった挑戦は意識的にやっていて、今回の「声」という“ど”バラードでやっと好みのバラードが書けたんですよ。

ーーいや、これは本当に凄い曲ですよ。

佐藤 誰かに学問的に解説して欲しいなって思うくらいです。メロとコードの当て方とか、好きじゃない部分が絶対にない様に作りましたし、歌詞もここ実はあんま気に入ってないんだよなって部分もない、全て自分の好みで作るとこうなるという。

ーー出ましたね。新たな代表曲が。

佐藤 我ながらメロも歌詞も進化を感じていて“ため息ひとつつくたびに風が拭った”ていう一節なんかよく出せたなと。詩人としても今回キテるな自分、と思ってます(笑)。曲に景色が見える事を大事にしているので、そういう意味では先程邦楽としての純度みたいな事を仰って下さいましたけど、自分の声は綺麗な日本語の中でより活きるって自覚もありますし、自分でも好きなポイントです。だからこそこの日本語の響きや声の揺らぎを薄めずにダンスミュージックにどう落とし込むかっていうのは今後の挑戦ですよね。

ーー楽しみにしております。最後の質問なんですが、こんなん作っちゃってライブどうするんですか(笑)?

佐藤 それが最近ライブは常に最高なのでもっと色んな人に観て欲しいと思ってます。正直、バンドのアンサンブル、神ってるんですよ…(笑)。

ーー行きますゥゥゥ!行かせて下さいィィィ(笑)!

オフショット
国立競技場…の向かいにあるホープ軒を見つめる庄村聡泰と。

当インタビューシリーズ「キキミミ」は今回で完結。長らくのご愛読ありがとうございました!

<リリース情報>
佐藤千亜妃
2nd Full Album『KOE』

Now On Sale

配信リンク:
https://lnk.to/CSKOE_bd

●通常盤【CD Only】 3,300円(税込)

『KOE』通常盤

●初回限定盤【CD + Blu-ray】6,380円(税込)
※映像のみプレイパス(R)対応

『KOE』初回限定盤

【CD収録楽曲】
01. Who Am I
02. rainy rainy rainy blues
03. 声
04. カタワレ(フジテレビ系4月期木曜劇場『レンアイ漫画家』主題歌)
05. 甘い煙
06. 転がるビー玉(「NYLON JAPAN」創刊15周年プロジェクト映画『転がるビー玉』主題歌)
07. リナリア
08. 棺
09. Love her...
10. 愛が通り過ぎて
11. ランドマーク
12. 橙ラプソディー

佐藤千亜妃 – 橙ラプソディー(Lyric Video)

佐藤千亜妃『KOE』全曲試聴トレイラー

【Blu-ray収録楽曲】※初回限定盤のみ
■Streaming live "NIGHT PLANET" ~Special Edition~
01. PLANET
02. Summer Gate
03. Lovin' You
04. You Make Me Happy
05. リナリア
06. 橙ラプソディー
07. 転がるビー玉
08. 面
09. Spangle
10. lak
11. 空から落ちる星のように
12. 大キライ
13. キスをする

ENCORE
14. 春と修羅
15. 夏の夜の街

佐藤千亜妃 "NIGHT PLANET" ダイジェスト

【店舗特典】
・Amazon:メガジャケ
・タワーレコード:『KOE』オリジナルステッカー(Type.A)
※タワーレコード限定絵柄
・その他店舗:『KOE』オリジナルステッカー(Type.B)
※共通絵柄

佐藤千亜妃『KOE』特設サイト:
https://sp.universal-music.co.jp/chiaki-sato/koe/

<ツアー情報>
佐藤千亜妃“KOE” Release Tour 2021 「かたちないもの」

11月3日(祝・水) 福岡BEAT STATION
11月4日(木) 名古屋 ダイアモンドホール
11月12日(金) 仙台 Rensa
11月18日(木) 東京 Zepp Haneda
11月27日(土) 大阪 ZeppNamba

【チケット料金】
6,600円(税込)

関連リンク

佐藤千亜妃 Official HP
https://chiakisato.com/

佐藤千亜妃 Official Twitter
https://twitter.com/chiaki_sato0920

佐藤千亜妃 Official Instagram
https://www.instagram.com/chiaki_sato0920

佐藤千亜妃 Official TikTok
http://vt.tiktok.com/ZSJ8H1whV/

インタビュー・文:庄村聡泰

ロックバンド[Alexandros]のドラマーとして2010年より活動するも局所性ジストニア罹患を理由として2021年3月に勇退。
バンド勇退の翌日より歌劇な過激団"不楽、足る。"(読み:フラクタル)の始動並びにライフスタイル提案型ファッションブランド"SNACK NGL"への合流を発表。
上記二足の草鞋を軸に、スタイリングや執筆など、多岐に渡り活動中。
https://www.instagram.com/shomurasatoyasu

写真:池野詩織

1991年生まれ。2012年より写真家として活動開始。NY Art Book Fair 2018にてcommune Pressより写真集『オーヴ』をリリース。
ファッション、音楽、アート、コマーシャルなどあらゆるジャンルを縦横無尽に駆け回り、自由奔放な個性に起因した熱のある作品を生み出している。
https://www.instagram.com/ikenoshiori

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