Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

BALLISTIK BOYZ 加納嘉将、グループを引っ張る力強いボーカル 周囲への気配りや客観的に物事を捉える視点も

リアルサウンド

20/10/20(火) 6:00

 2019年5月22日、メンバー全員がマイクを持ち、アクロバティックなパフォーマンスを繰り広げる7マイク・フリースタイルグループ、BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE(以下、BALLISTIK BOYZ)がメジャーデビューを果たした。メンバーは、2017年に開催された『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5 ~夢を持った若者達へ~』のボーカル部門ファイナリストである日髙竜太、加納嘉将、ラップ部門のファイナリストである松井利樹、海沼流星。そして、2013年に開催されたオーディション『GLOBAL JAPAN CHALLENGE』に合格し、次世代アーティストを育成する「PROJECT TARO」の一員として3年間のニューヨーク留学を経験した深堀未来、砂田将宏、奥田力也。メンバー全員が歌、ダンス、アクロバットを武器としており、Jr.EXILEの先輩達も脅威に感じたというほどハイスペックな7人の素顔とは? BALLISTIK BOYZのメンバー一人ひとりに焦点を当てる本連載の第2回目は、ボーカリスト・加納嘉将について紹介していく。

 加納嘉将は、1996年9月10日生まれで宮城県出身。昔は、家族全員歌が上手かったことから自分が音痴だと思っており、歌に苦手意識があったという加納。EXILEの大ファンである姉の影響で、自身も当時からEXILEの音楽を聴いていたが、EXILE ATSUSHIやEXILE TAKAHIROが綺麗な裏声で歌っているのに対して、自分にはそれができなかったことも、自分の歌に自信が持てなかった一因だったようだ。しかし、「高校生のときに友達とカラオケに行ったら『上手いじゃん』って言ってもらえて、そこから歌うことが好きになった」(引用:モデルプレス)そうで、高校時代には友達とバンドをやっていたという。その一方で、中学2年生の時に起きた東日本大震災で、地元・宮城が被災地となり、復興ボランティアに参加する中で“人助けのできる仕事がしたい”と考えるように。高校卒業後の進路について、本格的にアーティストを目指すか、大学に進学して復興に関する仕事に就くかで悩んだ時期もあったそうだ。その結果、一時は大学進学を選んだが、アーティストになる夢も諦めきれず、最終的には大学中退を選んでいる。

 そんな彼の日常は、2017年にEXPG STUDIO SENDAIが開校したことを機に、急激に変わり始めた。その前から上京することを考えていたそうだが、EXPG STUDIO SENDAIが開校するタイミングで行われたオーディションを受け、同年4月に特待生として入校すると、未経験の状態でダンスと歌のレッスンを受けるように。早くも6月には、FANTASTICS from EXILE TRIBE(以下、FANTASTICS)のボーカルを選ぶ『EXILE Presents VOCAL BATTLE AUDITION 5』に挑戦。FANTASTICSには選ばれなかったものの、ボーカル部門のファイナリストとして実力を評価され、BALLISTIK BOYZの一員に抜擢された。2018年2月には上京していたそうで、彼がEXPG STUDIO SENDAIに入校してからBALLISTIK BOYZが結成されるまでの期間は、なんと1年。目まぐるしい環境の変化に戸惑いながらも、がむしゃらに努力した日々がチャンスを手繰り寄せた。ちなみに、彼がLDHのアーティストを目指したのは、“日本を元気に”をテーマに掲げ、東日本大震災の復興支援を行っているEXILEの姿を見て、自分もLDHの一員として人助けをしたいと思ったことが大きな理由だったようだ(参照:モデルプレス)。

 オーディション時のキャッチコピーが“仙台が生んだパワフルボイス”だったように、ボーカルとしての強みは、力強く厚みのある歌声とフェイク。ブライアン・マックナイトやBoyz II Menといった90年代のR&Bを歌ってきたことで、今のボーカルスタイルが確立されたようだ(参照:BALLISTIK BOYZが語る、EXILE TRIBEの一員としての覚悟 「新しい時代をリードしていく」)。豊かな表現でさまざまな楽曲を歌いこなし、メンバーからも“メンバー1歌が上手い”と認められている実力派である。パワフルな歌声や逞しい肉体と、ふんわり柔らかな笑顔のギャップも彼の魅力と言えるだろう。また、EXPGで習っていたダンスジャンルはヒップホップ。先述した通り、他のメンバーと比べると圧倒的にダンス歴が短いのだが、今となってはソロのダンスパートがあったり、メンバーと共にアクロバットを披露しているなど、短期間でかなりの進化を見せている。

BALLISTIK BOYZ from EXILE TRIBE / テンハネ -1000%- (COUNTDOWN LIVE 2019▶2020 “RISING”)

 グループ内での役割は、ツッコミもこなすいじられキャラ。自身も「7人中6人がボケなので、ツッコミは僕だけなんです(笑)」(引用:ViVi)と自覚している通り、笑いに走りがちなメンバー達を次々に捌いていく様はお見事。とはいえ、その口調は実に穏やかで、いじられても「それをすべて返してくれる優しさを持っています」(引用:ch FILES)という海沼の発言からも、加納の人柄の良さが窺える。もともとの落ち着いた性格に加えて、アルバイトをしていた時期に学んだ気配りや、客観的に物事を捉えることの大切さが、7人組グループとして活動する上で活かされているようだ。リーダー不在のBALLISTIK BOYZでは、最年長の日髙と最年少の砂田がリーダーシップを発揮することが多いが、加納は「2人の意見とか、それに対する周りの意見を聞いて調整することが多いかもしれないです」(引用:モデルプレス)と語っている。

 デビュー時のインタビューでも「ATSUSHIさんのように、いつかソロでもできるようになれればと思います」(引用:日刊スポーツ)と語っていたように、歌でグループを引っ張っていきたいという気持ちが強い加納嘉将。だが、いずれバンドもやってみたいというBALLISTIK BOYZにおいては、ギターも弾けるバンド経験者としてメンバーを引っ張っていく姿にも期待したい(参照:マイナビニュース)。次々に夢を叶えていく彼の頼もしい背中が、誰かの心を救うことを祈って。

■斉藤碧
エンタメ系ライター。
ダンス&ヴォーカルグループ、アイドル、ロック、ヴィジュアル系、俳優などジャンルレスで執筆中。V系雑誌「Stuppy」では編集も担当。
Twitter:@stmdr38

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む