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「エウレカ」名塚佳織、16年をともに歩んだ小清水亜美と三瓶由布子は「大事な戦友」

ナタリー

「EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」公開記念舞台挨拶の様子。左から京田知己、遠藤璃菜、名塚佳織、小清水亜美、三瓶由布子。

「EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」の公開記念舞台挨拶が本日11月27日に東京・新宿バルト9で行われ、声優キャストの名塚佳織、小清水亜美、三瓶由布子、遠藤璃菜、監督を務めた京田知己が登壇した。

本作は前作「ANEMONE」に続く新たな物語を、全編新作カットで紡ぐシリーズ最終作。舞台はエウレカが作り上げたスカブコーラル(珊瑚状の情報生命体)内の仮想世界の人々が地球に現れた“大融合”から10年が経過した世界だ。仮想世界の人類は“グリーンアース”を、旧来の地球人類は“ブルーアース”を名乗り、水面下で衝突を繰り返す中、エウレカは混乱の元凶として世界中から憎まれていた。国連の独立師団無任所部隊A.C.I.D.(アシッド)の戦闘員となり贖罪の道を選んだ彼女は、スカブコーラルを操る能力を持った新たな“EUREKA”こと少女アイリスを保護することとなる。

1作目で三瓶演じるレントン、2作目で小清水演じるアネモネ、そして3作目で名塚演じるエウレカと、毎作、物語の主人公となるキャラクターを変化させてきた同シリーズ。名塚は10月下旬に行われた公開直前イベントでは、テレビアニメと合わせ16年に及ぶシリーズの終わりをあまり実感できていなかったという。舞台挨拶を迎えるに当たり、昨夜、過去2作を観返したそうで「この1カ月、自分の中でカウントダウンをしてました。皆さんとお話するのも今日が最後かもしれないと思うと寂しい。“いよいよ”という気持ちです。映画を観返すと、余計に気持ちも高ぶって。年末にかけてアニメシリーズも観ようかなと思ってます。1人エウレカ祭りです(笑)」と挨拶する。

物語は終わりを迎えたが「キャラクターがどこかにいるような。ずっと続いてるような感じがする」という三瓶。上映後の観客を前にネタバレ全開で「観終わってるよね? (レントン)出てた?」と問いかけると、会場からは拍手喝采が。三瓶は「やったー!」と喜びながら、「本当に最後まで、愛の物語だったなと思います」と続ける。MCから本作で描きたかったことを問われた京田は「思ったような人生ってなかなか歩めない。でも、そこで七転八倒した結果が、全然関係ない人からしたら、すごくかっこよく見えたりする。自分が思ってるような人生じゃないけど、誰かにいい影響を与えることは絶対にある。『EUREKA』に関しては、観てくれた人がそういう前向きな気分になってくれたらいいなと思いながら作ってました」と答えた。

前作の10年後が描かれることから、大人になったエウレカやアネモネたちが登場する今作。名塚と小清水は成長したキャラクターを演じたことに「不思議な感じ」とうなずき合う。名塚は「これまで一番近くで支えてくれたのはレントン。今回はアネモネで、女の子の親友、戦友、相方ができた。アネモネに支えてもらいながら10年を歩むと、彼女はああいう大人になるのかと思えて感慨深かったです」と明かす。またシリーズをともに歩んだ小清水と三瓶に向けて「デビューも同時期で年齢も一緒。同じ現場じゃなくてもお互いに刺激し合って、切磋琢磨してきた。自分にとっても2人は大事な戦友。エウレカにとってもアネモネが友人、戦友になっていく。自分とリンクしていて、演じていても手に取るように感情がわかりました」と言葉を紡ぐ。小清水は「いろいろ励まし合って、ともに歳を重ねて今に至る。キャラクターも10年という時をそう過ごしてきたんだろうなと思って。テレビシリーズの頃に『出会い方が違えばエウレカと一番の親友になれたのはアネモネだった』と話していたのが『ハイエボ』で現実になりました」と続けた。

遠藤は新たな“EUREKA”の後継者アイリス役としてシリーズ初参加。緊張した面持ちで「アイリスとして一緒に旅することができたこと、こんなにたくさんの方に集まっていただけたことがうれしいです」と公開を喜ぶ。生年が最初のテレビシリーズが始まった2005年であることを明かすと、会場にどよめきが走る。「完結編から新キャラで入るというのは緊張もあったんですけど、スタッフ・キャストの皆さんとお仕事ができて、エウレカを愛してくださっている皆さんとお会いできたのがうれしいです。これからもたくさん『エウレカ』のことを愛してください」と呼びかけた。

最後に三瓶はラジオ特番で好きなセリフを聞かれてうまく答えられなかったことに触れ「今日は、好きなセリフで締めたいと思います」と宣言。有名な「アイキャンフライ!」「ねだるな、勝ち取れ、さすれば与えられん」は殿堂入りと述べつつ、「君だからできたんだ。君じゃなきゃダメなんだ。俺は君が大好きだ!」とレントンのセリフを話す。そして「エウレカに恋をして幸せでした」と充実の表情に。また小清水は「1人の役のいろんな年齢、表情を演じることができたのは本当に役者冥利に尽きる。とてもとても楽しかったなあと改めて思っています。これで完結ではありますけど、これからも皆さんに愛していただく、また観てもらえる作品でありますように」と願いを込めた。名塚はシリーズ道半ばで死去した声優の辻谷耕史、藤原啓治に触れ「作品もキャラクターもずっと私たちの中に生き続けてくれるんだというのは、辻谷さんや藤原さんが教えてくださった。そのバトンをしっかり最後までつなぐことができたんじゃないかなと個人的には思っています。いろんな思いを込めて作ってきた『エウレカ』なので、皆さんの心の中に残り続けてくれたらうれしい」と目に涙をためながら力強く語り、舞台挨拶を締めくくった。

「EUREKA/交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション」は全国で公開中。舞台挨拶は全国139館へ生中継が行われた。

(c)2021 BONES/Project EUREKA MOVIE

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