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佐々木敦、アイドルにハマる 第2回 モーニング娘。'20との邂逅

ナタリー

20/4/8(水) 19:00

「佐々木敦、アイドルにハマる」

HEADZ主宰者・佐々木敦が、ここ最近急激にハマっているというアイドルについて語るロングインタビュー。佐々木がアイドルに興味を持つまでの経緯をたどった第1回に続き、今回は今もっとも注目しているというハロー!プロジェクトの魅力や独自性について、たっぷりと語ってもらった。

関連動画との出会いは運命

──前回は佐々木さんがアイドルにハマるまでを語っていただきました。

うん。そんな感じで、アイドルが気になり始めたときに、モーニング娘が「'20」になったというニュースをネットで見て「へー、そうなんだ」と思って。ハロプロのグループってメンバーの増減が多いじゃない? だから今年の年明けの時点ではモーニング娘。のメンバーの顔も名前もわからないし、ほかのグループのこともまったくわからなかった。興味がなかったから。だけどあるとき、モーニング娘。の「愛の軍団」のダンスバージョンのミュージックビデオがYouTubeの関連動画に上がってきて。

──本当に関連動画任せなんですね(笑)。

俺の関連動画はマジですごいよ。YouTubeによる出会いを運命だと思ってるから。AIのデータ解析を信頼し切ってるから(笑)。

──完全にビッグデータの手のひらの上じゃないですか(笑)。

そうなんだよ(笑)。で、薦められるがままに「愛の軍団」の動画を観たんだけど、あの曲は歌ってるメンバーが手を挙げるという画期的な振り付けなんだよね。それを観て思わず笑っちゃったわけ。

──カッコいいんだけど面白いんですよね。

面白いし、わかりやすいじゃない(笑)。しかも俺がYouTubeで観たダンスバージョンの動画では名字がでっかく入ったTシャツを着てるから、歌ってるメンバーの顔と名前が一致する。まだ鞘師里保がいる時期だから、あれは5、6年くらい前の動画で、曲自体は知ってたはずなんだけど、「むちゃくちゃカッコいいじゃん!」と思って。で、じゃあ「モーニング娘。って今どうなってるんだろう?」って、最近の動画を観ていったの。そしたら「LOVEペディア」と「人間関係No way way」という2曲が同じメロディなのに歌詞とアレンジが違うことで、まったく違う曲になっていることを知った。そういう仕掛け大好きだから、「あれ? 面白くない?」って思っちゃったわけ(笑)。それで、またYouTubeの導きのままにどんどんMVを観ていった。でも、メンバーの出入りがあまりにも激しいから、「愛の軍団」から現在までの変遷が全然つかめなかった。Wikipediaを見ても、ややこしくてまったく頭に入ってこないし。

モーニング娘。のシステムは民主的

──兼任とかもあったから複雑でしたよね。Wikipediaの情報自体も膨大ですし。

そう。道重さゆみさんが所属してた時期のモーニング娘。はもしかしたらそうだったのかもしれないけど、センターに人気が集中しすぎるグループっているじゃないですか。そのせいで、人気メンバーが卒業することになると大変な事態になっちゃうっていう。

──うんうん。

ああいうのが嫌なんですよ。人気のあるメンバーと、それほど人気はないけど数合わせ的にいるほかのメンバーとか、すごく歌えるメンバーと全然歌えないメンバーがはっきり分かれてる感じがすごく嫌。全員が主役になれるようなグループがいいと思ってたら、いつの間にかモーニング娘。がそういう形態になっていたんだよね。曲によってセンターが替わるし、歌割りもバランスが独特で「なんでこのパートをこの人が歌っているんだろう?」みたいなこともあるけど、とにかく1点に集中しないようになってる。歌のうまさについてはもちろんメンバー間に差があると思うんだけど、そういうこととは別に、言ってしまえばパズルみたいに歌割りとかダンスのフォーメーションが考えられている。だから観てると単純に面白い。それは初期のモーニング娘。について、つんく♂さんにインタビューしたときも感じてた。実際、つんく♂さんにも当時、そのことを質問してるしね。つまり、全員を主役にできるのがモーニング娘。なんだっていうことがわかった。あともう1つ。これもよく疑問に思うんだけど、あるアイドルがデビューしました。4人組でした。2人辞めました。1人入りました。1人辞めました。5人入りました。4人辞めて今3人ですとか。そういうことって、めっちゃあるじゃん。

──四六時中起こってますね。

オリジナルメンバーが残ってないのにグループ名はずっと同じとかざらにあるよね。しまいにはメンバー1人になっちゃってるのに、グループを名乗ってたりとか。うがった見方をすれば、名前にニーズがあってセールスにも関わるから、おいそれと名前を捨てられないとか、そういうこともあるとは思う。そういうことに「それってどうなんだろう? ファンの人らはどう思ってるんだろう?」という気持ちもあるんだけど、考えてみたら、それはもともとモーニング娘。がやってることなんだよね。でも違いがある。モーニング娘。にはすさまじい人数のOGがいて、いろんなところで活躍してたり、してなかったり、結婚したり、子供産んだりとかしている。新しいアイドルグループがデビューするときは、特にコンセプトとかなくてメンバーを集めると、だいたい年齢がそろってるわけじゃない。で、基本的に最初はすごく若い。俺はローティーンのメンバーしかいないアイドルグループって、見ててどこか痛々しい気持ちになっちゃうことがあって。

──自分も今の時代的にどうなんだろうというのはよく考えます。

本人たちも楽しいだろうからいいんだけど、「こんな小さな子たちが毎日のように歌って踊って握手とかチェキとかして、大丈夫なんかな?」みたいな気持ちになったりするわけ。ところが今のモーニング娘。はすごく年齢の幅があるわけよ。

──最年長と最年少で10歳ぐらい離れてますよね。

去年新メンバーが3人入ったおかげで、いい感じに年齢の幅ができて。1つのグループの中にこれだけの年齢差があって、でも年功序列じゃなくて、歌も踊りもいろんな形でほとんど等分になってるっていうのが、非常に民主的なシステムだなって思ったわけ。こういうあり方っていうのは、つまり20年以上モーニング娘。をやってきたからこそ成立してるんだなと思って。それこそが、長く続いているということの意味なんだなって納得できた。それでモーニング娘。が一気に好きになったんだよね。そうこうしてる間に、今のモーニング娘。も全員、顔と名前が一致するようになっていたと。

──最高ですね!

ヤバいけどね(笑)。そうすると次は「ほかのハロプロのグループって、どうなってるんだろう?」と気になるようになって。だって俺、アンジュルムがもともとスマイレージだったことも知らなかったんだから。アンジュルムに関して言うと、蒼井優がアンジュルムの大ファンで、彼女がアンジュのことを熱弁してる動画がネットに上がってて。「蒼井優がこれだけ絶賛してるアンジュルムってどんななんだろう?」と気になるようになって、それでMVを観てるうちにハマっちゃった。

──蒼井優きっかけというのもいい話です(笑)。

ハロプロ楽曲に息づく日本独特の歌謡感

でもアンジュルムの場合はやっぱり楽曲が大きい。「46億年LOVE」っていう死ぬほどカッコいい曲があって。あの曲を聴いて、今こういう音楽ってほかにないなと思ったんだよね。こういう音楽のあり方ってすごくレアだと思う。ここ最近、日本のポップミュージックにとって、おおよそ80年代以降の洋楽からの影響って必ずしもいいことではなかったんじゃないかと思うようになって。

──というのは?

日本のポピュラー音楽の洋楽からの影響って、もちろん戦後ずっとあったわけだけど、とりわけ60年代後半から本格的に出てくる。「ニッポンの音楽」っていう新書でも書いたように、いわゆる“リスナー型のミュージシャン”というのは、海外のアーティストの曲を聴いて、それを自分が日本語で日本人としてどうやったらやれるだろう?と試みていった結果、いろんな変異が生じてJ-POP的なものが生まれてきたということがある。それはそれでいいことなんだけど、それ以前にあった日本独特の歌謡曲感みたいなものが、洋楽的なものによって抑圧されていった感じがするんだよね。

──なるほど。

歌謡曲の名曲って70年代くらいまでは、めちゃくちゃたくさんあったわけでしょ? それは主にメロディに中心があった。それが80年代に入ると変わっていっちゃうんだよね。そうした変化自体にも、いい面はすごくあるんだけど、その反面、何かが失われてしまった気がする。それはやっぱりメロディに顕著に現れてると思う。洋楽をベースにすると、そのことによって旋律の可能性が拘束されて、まさに英語の曲を日本語に変えただけみたいになってしまう。最近、70年代の日本のポップス / 歌謡曲を聴くと、ただ懐かしいだけじゃなく、今はほぼ皆無と言っていいようなメロディのセンスに逆に新鮮な気持ちになることがあって。そういうのって80年代以降に生まれた世代は基本知らない音楽だよね。アンジュルムとかモーニング娘。の曲って、もちろん洋楽とかダンスミュージックの影響を受けているんだけど、その上に乗ってるメロディラインや歌心みたいなものがやっぱり歌謡曲なんだよ。かつて歌謡曲が持っていたカッコよさとか華やかさ、あるいは切なさだったりとか、そういうものがあるんだよね。そんなことを考えてるうちに今度はアンジュルムのメンバーもいつの間にか顔と名前が一致するようになっていた(笑)。

──次から次へと覚えていく(笑)。

そうしたらJuice=Juiceに行くまであっという間じゃん(笑)。ハロプロのユニットって、楽曲はかなりバラエティに富んでるんだけど、何よりも歌がいい。とにかくすごくちゃんと歌っている。ライブや番組出演でも圧倒的に生歌。曲のよさはもちろん、歌唱というものに対して、どういう意志を持って臨んでいるのかがすごくよくわかる。宮崎由加というリーダーが去年卒業したんだけど、彼女のために「25歳永遠説」という曲が用意された。宮崎さんは25歳でJuice=Juiceを辞めたんだけど、彼女はメンバーの中だと決して歌はうまくないわけじゃん。

──スキルフルに歌うタイプではないですね。

リーダーだけど歌でセンターに立つことはほぼないメンバーだった。でも、最後の最後に「25歳永遠説」で、センターになった。あれは完全に彼女のために作られた曲でしょ。音源を聴くと歌割りとは無関係に彼女の声はフルコーラス入ってる。うまくはないけどすごく心を込めて歌ってることがわかる。それに単純にすごく感動してしまった。卒業に際してあんなことをやってもらえるなんて、本人もすごくうれしいだろうし、ほかのメンバーにとっても特別な曲になるよね。しかも、みんなこれから25歳に向かっていくわけで、そのたびにこの曲を歌えるわけじゃん。

自分の変化を楽しんでるような感じもある

ハロプロは単に曲がいいとか歌がいいとかだけじゃなくて、やっぱりそこにドラマがあるんだよね。もともとモーニング娘。というグループは「ASAYAN」という番組から生まれた。「ASAYAN」は、オーディション番組であり、かつドキュメンタリー番組だったわけじゃない?

──ドラマがありましたもんね。

ちなみに、YouTubeでついつい何度も観ちゃうのが、メンバー加入時の動画なんだけど、あれってサプライズが多いでしょ? 本人は何も知らされず、いきなりメンバーになることが発表される。それでメンバーに決まった子が驚きと喜びで思わず泣き崩れたり。ああいうのを観ると普通に感動しちゃうんだよね。アイドルグループがある一定の時間存在してると、その中にいろんなドラマがある。本当にあった大小さまざまな出来事がドキュメント的にYouTubeに上がっていることによって、時間的には錯綜してるんだけど、俺みたいなアイドル初心者でも、関連動画をたどってるだけで一連の物語を知ることができる。その物語には、大人の事情だってもちろん絡んでるんだろうけど、大人の事情でさえアイドル本人たちにとって自分の人生の問題であるわけで、現実に生きている人の現実の出来事の集積であると同時に、やっぱり1つの物語でもあるというか。俺の感覚だと、それって演劇を観ることにも似ている。

──なるほど。

ある種のフィクションって、作りものだから面白いわけじゃなくて、作りものなのに現実と不可分に絡まってるから、こちらの心にグッと迫ってくるんだよね。で、気付けばハロプロ全体にハマっていたと。それぞれのグループがどういう状況にあるとか、気になるメンバーの動向とか、連日チェックするようになって(笑)。気付いたら同じ動画を何回も観てるんだよね。

──繰り返し観てますか(笑)。本当にすごい。

同じ動画を何度も再生すると、どんどん認識が深まっていく(笑)。俺はなんであれ、興味を持ったことは集中して自己学習するタイプなんだけど、仕事の合間とか朝起きてすぐとか、うっかりすると2時間ぐらいYouTubeを観ちゃう感じになってる。去年くらいから少し仕事を減らそうと思い立って、実際に意識して量を減らしていたのに、空いた時間はずっとアイドルの動画をチェックしてるっていう(笑)。

──結果的に時間がなくなっている(笑)。

自分でもどうしてこんなになってるのかわからないんだけど、そんな自分の変化を楽しんでるような感じもある。だからこのインタビューもすごく楽しみにしていて、最近の中ではもっとも心待ちにしていたんだよね(笑)。

メンバー加入動画は、ある種の実験の記録

──当時の「SWITCH」でのつんく♂さんへのインタビューで、佐々木さんはすでに物語と歌割りの話をしていて。その当時のアイドルは、例えばSPEEDなんかは歌メンが固定されていたし、あるいはトップダウンで「この人がアイドルです」と提供されるものだったけど、一般の子たちがアイドルになっていく過程を見るのがモーニング娘。の面白さだということも書かれていて。

そうですね。

──それが20年経った今、スタンダードになってるという。

僕はテレビを観るのを完全にやめちゃったんだけど、その代わりにYouTubeがあったというか。「ASAYAN」みたいな番組をやってるわけじゃないんだけど、それみたいなものって膨大にYouTubeにある。時間も空間もごちゃごちゃになった状態でクラウドに上がってる動画を偶然性とAIの導きによってたどっていって、かつてのオーディション番組みたいなものを自分の脳内で勝手に編集してるような感覚というか。かつてと全然違うのは、そこだよね。前はあくまでも楽曲、そしてそれがどれくらいリアライズできてるかっていう、歌唱のクオリティとか、そういう部分はやっぱり音楽の人だから気にはなるし、まあ多少下手でもいいんだけど、音楽をなおざりにしてる感じがすると自分には関係ないなという気持ちになっていた。でも、自分に関係なくはないアイドルが、こんなにたくさんいるんだということにようやく気付いた。

──大きな気付きがあったわけですね。

俺はハロプロの人たちが、あんなにも歌って踊れるなんて思ってなかったんだよね。ナメてたわけ。でも今はとんでもなく努力しなければ、あのレベルには到達できないということもわかる。なんでわかるかというと、YouTubeで過去をさかのぼって観られるからだよね。最初からうまい子もいるけど、全然できなかった子が、数年間の間に見違えるようになっている。それを現在の姿から逆再生で確認できる。ハロプロには研修生制度があるから、研修生でずっとがんばってきて、同期や後輩にどんどん追い抜かれて、でもある日突然、デビューが決まったと告げられる。モーニング娘。の加賀楓とか、解散しちゃったけどこぶしファクトリーの浜浦彩乃とか、BEYOOOOONDSの一岡伶奈とか。あるいは研修生ではなくオーディションからメンバーになる子がいたり、いっぱいドラマがあるわけじゃん。だからメンバー加入動画ばかり観ちゃう(笑)。うれし涙を見られるのがやっぱりいいんだよね。3.11以降、悲しいことやつらいことが多すぎて、みんな悲劇を消費するようなところがあるけれど、俺はそういうのはダメなわけ。かわいそうの涙、憐憫の涙ってどこか信用ならないと思ってしまう。だけど、人がうれしい姿というのは本当に感動的だと思うし、メンバー加入動画にはすごく純粋な感動があるんだよね。「びっくりするくらいうれしいことが起こったとき、人っていったいどういう反応をするんだろう」という、ある種の実験の記録みたいなものにもなってる。アンジュルムに佐々木莉佳子ってメンバーがいて、彼女はすぐ泣くじゃない?

──すごくグッとくる泣き方をするんですよね。

彼女が「誰かが喜んでる姿を見ると泣いちゃう」と言いながら泣いてる動画があるんだけど(笑)、僕にはその気持ちがすごくわかる。“悲しい”の涙ではなく、“うれしい”の涙のほうが尊い。デビューやユニット加入が決まったとき、多くの子が「人生がかかっていたので本当にうれしい」と言って泣くんだけど、あれってアイドルになる“これからの人生”って意味ももちろんあるけど、アイドルになるために死ぬほど努力してきた“これまでの人生”のことでもあると思うんだよ。大人は「たかだか10数年しか生きてないのに、何が人生だよ」とか思うのかもだけど、自分がその年齢だったときのことを思い出してみれば、そんなこと言えないと思う。第1回でも話したけど、ティーンの子にとっての数年間って、生きてきた時間の3分の1以上だったりするわけで、それが重要でないはずがない。で、だからこそハロプロって10代のうちに辞めちゃう子が多いんだと思うわけ。卒業の連続にはファンからの批判や失望もあるだろうけど、僕はそれこそがいいところだと思ってる。つまり、人生の何年かを賭けて全力でアイドルをやったからこそ、次の夢、人生の次のステップに向かえるんだと思うんだよ。とまあ、このような経緯で、いつの間にか僕はアイドルに開眼していたと。ようやく現在までたどり着いた(笑)。

佐々木敦

1964年生まれの作家 / 音楽レーベルHEADZ主宰。文学、音楽、演劇、映画ほか、さまざまなジャンルについて批評活動を行う。「ニッポンの音楽」「未知との遭遇」「アートートロジー」「私は小説である」「この映画を視ているのは誰か?」など著書多数。2020年4月に創刊される文学ムック「ことばと」編集長。2020年3月に「新潮 4月号』にて初の小説「半睡」を発表した。

南波一海

1978年生まれの音楽ライター。アイドル専門音楽レーベル「PENGUIN DISC」主宰。近年はアイドルをはじめとするアーティストへのインタビューを多く行ない、その数は年間100本を越える。タワーレコードのストリーミングメディア「タワレボ」のアイドル紹介番組「南波一海のアイドル三十六房」でナビゲーターを務めるほか、さまざまなメディアで活躍している。「ハロー!プロジェクトの全曲から集めちゃいました! Vol.1 アイドル三十六房編」や「JAPAN IDOL FILE」シリーズなど、コンピレーションCDも監修。

取材・文 / 南波一海 インタビュー撮影 / 臼杵成晃 イラスト / ナカG

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