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いま、最高の一本に出会える

缶缶、Aqu3ra、yama、あっとくん……未来に花を咲かせる歌い手の新星に注目

リアルサウンド

19/11/30(土) 8:00

 歌い手として2010年に音楽活動を開始し、来年の3月25日には、東京ドームでの単独公演『ひきこもりでもLIVEがしたい!~すーぱーまふまふわーるど2020@東京ドーム~』の開催が決定している、まふまふをはじめ、彼と同世代の、そらる、天月-あまつき-など、当時からシーンを賑わせていた人気歌い手の銘銘が、音楽雑誌や地上波放送、イベントに登場し、満天下に知れ渡るようになったのは、ここ直近の顕著な動きだ。

 成長スピードは千差万別だが、その存在が確かな形になるまでには、平均でも10年ほどの年月が必要であったことが証明されたのではないだろうか。次々と念願の花を咲かせつつある彼らからは、当然目を離す余地はないが、今回は、いま、種を蒔き始め、未来に花を咲かせるだろう、若手の歌い手4名に焦点を当てる。

缶缶

 疾風怒涛の勢いで若年層のリスナーの耳目を集めているのは、今年の7月にYouTubeで、初のオリジナル楽曲「トリッパー/TRIPPER」を投稿した、缶缶。同曲は、胡乱な香りに誘われ、ジャンキーになっていく人の生き様を描いた、アッパーチューン。

【MV】トリッパー/TRIPPER【缶缶オリジナル】

 地声を活かした、エネルギッシュな歌声は、どこまでも澄み切っているが、ボーカルとしての手腕が光るのは、その点のみならず、フェイクが卓越しているところにある。缶缶の全楽曲のミックスを手がける、ボカロP・bizのYouTube個人チャンネルには、彼の狂気を漂わせた楽曲を缶缶が歌唱した作品が公開されている。缶缶のように、新たな歌声の側面を披露するための在り処をほかに設けることは、歌い手にとっての表現の多様化が進んでいることの証拠であるように思う。

yama

 昨今、誕生している若手の歌い手は、すでにボーカルとしての潜在能力が高かったり、個々人の活動と並走して、音楽、イラストレーターなどに分けたユニット単位で活動していたりと、一段とクリエイティブ要素を追求している傾向にある。そのなかのひとりとしてプッシュしたいのが、yamaだ。中性的、透明感、ハスキーの3つを共存させた歌声には、不思議と、世間を揶揄するひとりの少年が住み着いているかのように思わせるほどの生命力が感じられる。

 そんなyamaの人気を裏付けたのは、ショートムービーアプリ・TikTokで火が付き、現在、156 万回再生(11月24日時点)を突破した「bin」のカバー動画だ。その好調ぶりを経て、今年3月には同曲の作曲者・猫アレルギーとの音楽ユニット「BIN」を結成。どれも80万回再生を悠々と超える伸びを記録しているが、なかでも、少年の気持ちを代弁したような「チルドレン」は、300万回再生を記録し、勢いは止まりそうにない。これだけの反響が巻き起こっているのは、歌声、楽曲、さらには、イラストが共鳴し合ったことによるのだろう。

cover]bin/yama

Aqu3ra

 多様化する歌い手シーンに新風を送り込みつつあるのが、これまでに歌い手・ボカロPとして活動してきたAqu3ra。今年の9月からは、apu3ra名義でも楽曲制作に取り組むようになった。その一作品目となったオリジナル楽曲「チョコレートミルク」は、メガテラ・ゼロ、yamaなどの歌い手に歌われている、洒脱なナンバーだ。

チョコレートミルク / あぷえら feat.初音ミク

 セルフカバーや洋楽のカバーなどからもわかるように、彼の英語の発音がネイティブなに聴こえるのは、ほかにはない彼独自のポイント。彼の作品を聴いていると、今後のシーンが国境を超えた歌い手が活躍できるメルティング・ポットな時代へと突入する可能性があることを思い描くことができる。

あっとくん

あっとくん『CrazyCrash/ラマ』

 最後に紹介するのは、「エロ可愛い」声を武器に人気を獲得しつつある、あっとくん。彼は、今年の8月2日に、6人組動画配信エンタメユニット“すとぷり”のリーダー・ななもり。プロデュースのもと、1stシングル『CrazyCrash/ラマ』でメジャーデビューした配信者。

 「CrazyCrash」の作詞を担当した、ななもり。をはじめとして、彼のオリジナル楽曲制作に迎えられるのは、AKB48の楽曲などを手がけた内山栞や、Hey! Say! JUNPやKAT-TUNなどの楽曲を手がけたシマダユウキなどの錚々たる作家陣だ。楽曲自体のクオリティの高さゆえに、彼の声そのものの魅力も自然と生かされる格好となる。あっとくんは、綿密なバックアップ体制のもとで、今後、さらに活躍の場を広げていくに違いない。

CrazyCrash/あっとくん【オリジナル】

■小町 碧音
1991年生まれ。歌い手、邦楽ロックを得意とする音楽メインのフリーライター。高校生の頃から気になったアーティストのライブにはよく足を運んでます。『Real Sound』『BASS ON TOP』『UtaTen』などに寄稿。
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