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『なつぞら』亜矢美と咲太郎の支え合う関係性 なつはこれからどんな母に?

リアルサウンド

19/8/14(水) 12:00

 『なつぞら』(NHK総合)第117話は“母”という役割を考えさせられる回となった。

 咲太郎(岡田将生)が結婚をすることで、亜矢美(山口智子)の子育てはひと段落する。117話では、二人が本当の親子のようになるまでの秘話が語られた。二人が親子になるきっかけは、偶然聞こえてきた、NHKラジオドラマ「鐘の鳴る丘」の主題歌である「とんがり帽子」を聞いた咲太郎が涙を流したことである。

 亜矢美は、自身を「お母ちゃん」と呼んでいいと咲太郎を諭し、二人は亜矢美言うところの“ニセモノの親子”になったのであった。亜矢美が咲太郎の存在に救われていたことは104話で描かれている。しかし今回は、咲太郎が「ただ生き延びるためじゃなく、生きることを教えてくれた」と話すなど、亜矢美に救われたことが明かされた。二人は親子になることで、お互いを支え合い生きてきたのだった。

 一方、なつ(広瀬すず)と坂場(中川大志)は自身の子供について思いをはせる。8月15日、終戦記念日になつは生まれた。坂場はもうじきなつの誕生日だとなつに話題を振るが、なつは、毎年この日になると亡くなってしまった自分の家族を思い出すと切ない答えを返す。なつは、誕生日の話題を受けて、「私たちの子供はしあわせになれるのかな……」と自問する。

 そして東洋動画では、茜(渡辺麻友)が妊娠しているにも関わらず風邪をひいて体調を崩してしまっている。なつは茜を心配して帰らせようとするが、茜はことを大きくしないで欲しいとなつに頼んだ。出産後の復職に響くことを恐れていたのだ。これはなつにとっても他人事ではない。これから母になるかもしれないなつは、茜の姿をみて思うことがあっただろう。そんななつの気持ちを汲んでか、神地(染谷将太)は「大変だな、働きながら子供を産むのは」と言うのであった。

 これから母になるかもしれないなつ、子を産まずして母になった亜矢美、そして現在妊娠中の茜と、3人の女性が描かれた第117話は、母と子がどれほど尊く、かけがえのない存在かが表される。共に暮らせなくても、なつのように産みの親を思い出すこともあれば、本当の親子でなくても咲太郎と亜矢美のようなかけがえのない存在にもなれる。そして茜のように、子が生まれることで自身のキャリアや人生に変化が訪れ、戸惑うこともある。なつはこれから、どんな母になるのだろうか。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。

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