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赤星マサノリら8名の演劇人による黒い犬、第1回研究報告会は「犬のペスト」

ナタリー

黒い犬 第1回研究報告会「犬のペスト」リーディングのビジュアル。

黒い犬 第1回研究報告会「犬のペスト」リーディングが、7月31日・8月1日に大阪・ウイングフィールドで上演される。

赤星マサノリ、笠井友仁、岸本昌也、くるみざわしん、サカイヒロト、坂口修一、澤田誠、若旦那家康による黒い犬は、コロナ禍において“どのような表現ができるか”を考えるための集団。「犬のペスト」では、野良犬が暮らす“犬のまち”を舞台にした物語が描かれる。ある日、都市でペットとして飼われている犬たちに、ウイルスによる感染症が蔓延してしまう。犬から人に感染することを恐れた人々は、犬の全頭処分を決定。銃口は、都市で暮らす犬だけではなく、“犬のまち”で暮らす野犬たちにも向けられ……。

脚本をくるみざわ、演出を笠井、美術をサカイが担当。出演者には、赤星、岸本、坂口、澤田、若旦那が名を連ねた。黒い犬は連名で「万が一、公演が中止になったとしても我々の公演までの足跡が皆さんの手元に残れば、それは『黒い犬』の第一回の試みとしては悪くないと思います。この結末にいたるまでの話合いの記録も含め、今日からわたしたちのコロナ禍との向き合い方を皆さんにどんどんお届けします。公演だけでなく、公演に向かう過程も楽しんでもらおうと思います」とコメントしている。

黒い犬コメント

黒い犬は2020年から続く新型コロナウイルスとそれの対応であらゆる開演の可否について演劇界も多大な影響を受け続けている中で「どのような表現ができるか」を真摯に考えるため、8名の演劇人の集まりです。

今年の4月からオンラインでミーティングを何度も重ね、上下もなくフラットにどのような取り組みが表現の明日へと繋がるのか話し合いを続けています。これら、ここまでの議論と取り組みをすべて公開し、上演が成立しなくても、思考の流れを辿ることができ、さらに先の取り組みを考えるためのテストケースになりえるのではないかと思っています。

その最初の段階は、自分たちの現状を包み隠さずにお客さんと共有しながら公演に臨むというシンプルなものです。

コロナの中での演劇活動で大きな問題になるひとつに、以前より簡単に公演が中止や延期になってしまうことがあります。

どれだけ我々が感染対策に注意を払っていても、行政の指示ひとつで上演は叶わなくなってしまいます。

我々は、最初、絶対に中止にならない公演を考えようとしていました。

しかし中止にしないことにムキになるあまり、本来の演劇の持つ力をそこねていることに気がつきました。わたしたちは本当に弱い存在です。行政の指示だけでなく、自分たちが病気にかかり、公演が中止や延期になる可能性もゼロではありません。どれだけ気をつけていても結果は誰にもわかりません。だから、このプロジェクトでは、自分たちの弱さを皆さんに伝えながら、作品を創作していこうと思います。

万が一、公演が中止になったとしても我々の公演までの足跡が皆さんの手元に残れば、それは「黒い犬」の第一回の試みとしては悪くないと思います。この結末にいたるまでの話合いの記録も含め、今日からわたしたちのコロナ禍との向き合い方を皆さんにどんどんお届けします。公演だけでなく、公演に向かう過程も楽しんでもらおうと思います。

黒い犬 第1回研究報告会「犬のペスト」リーディング

2021年7月31日(土)・8月1日(日)
大阪府 ウイングフィールド

脚本:くるみざわしん
演出:笠井友仁
美術:サカイヒロト
出演:赤星マサノリ、岸本昌也、坂口修一、澤田誠、若旦那家康

※初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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