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ラウール・吉川愛が演じた甘くて酸っぱい“青春”「ラウールさんは本当にキュンキュンさせてくれました」

ぴあ

『ハニーレモンソーダ』 (c)2021「​ハニーレモンソーダ」製作委員会 (c)村田真優/集英社

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7月9日全国公開となる、映画『ハニーレモンソーダ』。中学時代、「石」と呼ばれいじめられ、笑うことも泣くことも忘れてしまっていた羽花。高校に進学し、「変わりたい」と願っていた羽花に、レモン色の髪をした男の子・界と出会うことで変化が訪れて――。

少女マンガ誌「りぼん」(集英社)で大人気連載中の同タイトルの待望の実写化! 界を演じるのは、初の単独主演となるラウール(Snow Man)、ヒロイン・羽花はドラマ『カラフラブル〜ジェンダーレス男子に愛されています。〜』や、『ラーヤと龍の王国』の日本語吹き替えなどでも注目される吉川愛。ふたりはどのように『ハニーレモンソーダ』の世界を作っていったのかを探る

どうやったら「クラスの人気者になれるんだろう?」と考えました

――最初に映画出演のお話を聞いた第一印象を教えてください。

吉川愛(以下、吉川) 元々私の親友が原作の大ファンだったんです。彼女から「このマンガ、面白いよ!」と勧められ、私も楽しんで読んでいました。「いつか実写化してほしいね」って話を聞いていたので、「えっ私が羽花ちゃんを?」とびっくりしました。

ラウール 僕は普段は胸キュンとかキラキラっていうタイプじゃないから、ちょっとびっくりしたというか、「僕で大丈夫なのかな?」と(笑)。

吉川 私も、どちらかというとクール寄りの役が多かったので、最初は「自分にできるかな?」と、心配でした(笑)。親友も「がんばれー!」って応援してくれたので、少しでも羽花ちゃんに近づけるように頑張ろうと思いました。

――お互いの第一印象についても聞かせてください。

ラウール 本当に大人っぽいなと思いました。あまり普段は大人っぽい人と会ってないんで(笑)。しかもオーラがあるなって、ちょっとびっくりしちゃいました。

吉川 (笑)。

ラウール それに、すごいオシャレというか、全体的に大人っぽい雰囲気のある人だなって。でも、ちょっとキャピッとした一面もあったりして、そういうところが見えると、なんか安心しました。嬉しかったです(笑)。

吉川 お会いする前は、クールな印象だったんですが、実際のラウールさんは子供っぽいところもあって、「あれ? なんか違うぞ?」と(笑)。でも、最初はすごく人見知りで、全然目が合わなくて、「どうしよう、どうしよう」って思ってたんですけど、みんなでワイワイ撮影していると、徐々に目も合うようになったし、小学生の男の子みたいな元気な姿が見えるようになって、嬉しかったです(笑)。

――お互いに「嬉しいな」と(笑)。そして役を演じる際に意識したところも教えて下さい。

ラウール 界は「クラスの人気者」じゃないですか。普段の僕は、そういう感じではないので、「どうやったら人気者になれるんだろう」と考えました。それに、原作の界はすごく瞳がきれいなんですよ。それがすごく印象に残っていて、「どうやったら綺麗な目になるんだろう?」と、鏡を見て自分も目を開いたりして。

――少女漫画のヒーローの瞳を再現しようと。

ラウール 普段はあまりカッコつけていないというか、カッコよくいたいというマインドがそんなにない方なので、「どうやったらカッコよくなれるんだろう?」と研究する経験もちょっと新鮮でした。

「クールなレモンソーダ男子・界くん」への切り替えはさすが!

――ラウールさんは本作が初の映画単独主演ということもあり、プレッシャーを感じたりは?

ラウール プレッシャーは感じました。正解が自分の中ではわからないので、見てもらってそれがいいなって思ったらそうだろうけど、その経験がまだないからどれが合ってるんだろうとかと、本当に胃がキリキリしていましたね。

吉川 界くんにしか見えなかったですよ。普段はみんなとニコニコおしゃべりしていても、スイッチが入るとすぐに「クールなレモンソーダ男子・界くん」になるので、その切り替えがプロだなと思いました。

ーーラウールさんの界くんを絶賛されてますが、吉川さん演じる羽花ちゃんも素晴らしく、セリフが多い役ではないのに、言葉以外の伝える手法が豊かで、とくに手の演技がとても印象的でした。

吉川 自分を石だと思ってるような、素直な気持ちが話せないっていう表現をしたくて、監督とも「羽花ちゃんは自分が石だと思っているから、なにか仕草を入れよう」って話し合ったんです。そこで耳たぶを触ってみたりとか色々試してみて、何度目かで手を弄っているのを見た監督が「それいいね」と決まったんです。

――本作は「胸キュン」シーンもみどころのひとつですね。お二人が胸キュンシーンを演じるときに一番気を付けたことってなんですか?

ラウール 仕事でもプライベートでも本当に経験不足で……。でもむしろそっちの方がいいのかもしれない、何かを参考にするよりは思うがままに演じたらいいかなと。でも本当に胸キュンしてました。

――どういうときに「キュン」とされましたか?

ラウール 視聴者の人目線で考えると、身長差とかがいいのかなと思って。たとえば、羽花ちゃんがちょっと上を向いているじゃないですか。そういうのは男の子の視聴者からしてもキュンとするし、女の子から見ても「あ、この子可愛い!」となると思うので。

吉川 私は受ける側なので、受けとめるお芝居をしなきゃなって思っていたけれど、ラウールさんが本当にキュンキュンさせてくれるので。特に予告編とかでも使われている、壁ドンをやってシーっと指を立てるシーンはすごくキュンってしました。仕草だったり表情だったりで毎回キュンとさせてくださるので、特に意識とかは全然せず、もう受けたまま出してましたね(笑)。

ラウール 嬉しいっすね。多分こういう演技って、本人も多少はやっぱりドキドキしながらやるものじゃないですか。

吉川 この作品は、計算された「胸キュン」というよりは、「壁ドン」のような胸キュンな行動を自然にやっているところが魅力的なんですよね。そんな風にキュンキュンさせてくれて、羽花ちゃんを助けてくれる界くんだけど、実は彼もつらい過去を抱えている。それが羽花ちゃんと出会って成長していく。男の子がひっぱっていくだけじゃない、身長差はあっても、目線は一緒だなって。

撮影現場は「青春」でいっぱい!

――本作は「青春」もキーワードの一つに感じました。今回の作品では同世代の役者さんと共演されていますが、撮影の現場も青春感があふれていたのでしょうか?

ラウール もうその通りですね。学校や海という場所にも引っ張られてるのか、本当にみんなでワイワイしていて、もう本当に撮影してないときでも「あぁ、これが青春なのかな」とか思ってました。楽しい気持ちの種類、なんか心がルンルンする感じっていうか。それが当たり前になっている感じがすごい楽しかったなぁ。だから「うわーいい経験だなー」って思いました。

吉川 撮影の合間もずっとみんな一緒にいて、学校での撮影のときに夜にみんなでお菓子を作ったりなんてこともありました。撮影終わりでみんな疲れてるはずなのに(笑)。私はあまり学生らしい学生生活を経験してこなかったので、こういう青春映画で学生生活を体験できることが楽しいというか、「こんなふうなんだ!」と思いながら、皆でワーキャーワーキャーしてました(笑)。

――お二人でいるシーン、たとえばデートのシーンも多数出てきます。撮影の裏側で笑っちゃうようなエピソードはありました?

ラウール デート中にトゥンカロンが出てくるシーンがあったじゃないですか。多分あれ一日一個くらいが相場だと思うんですけど、結構たくさん食べたので、危なかったっすね(笑)。

吉川 毎回一口で食べてたんですよ。セリフの合間の時間を考えると余裕がないけど、でも持ったままだとその後のお芝居に影響が出るからって言って、毎回一口でいってて。もう真剣に食べてて、すごく面白くて(笑)。

ラウール 僕、口の容量が結構大きいんですけど、そんな僕でも結構大変だったんで。みなさんもトゥンカロンチャレンジをやってみてほしいです(笑)。

吉川 私が印象に残っているのは、羽花ちゃんが界くんを見つけて「ハッ」となるシーンがあるんですけど、そのときのラウールさんが照明もあってかすごく光っていたんです。幻かなっていうくらい。あまりにも良くて写真におさめたくて、あわててスタッフさんからSNS用に預かっていたスマホを出して撮りました。どんな角度でも足が長く綺麗に撮れました(笑)。

ラウール お互いに「写真撮って」ってスタッフさんに頼まれてたんです。僕、写真を撮る習慣が本当になくて。カメラロールも気がついたらゼロにしたいタイプだったんです。でもこの撮影中はよく写真を撮りましたね。皆と一緒に撮るとかできなくて、こうウジウジして、「(誘うのを)やめよう」みたいな行動を繰り返してたら、まわりから「撮ってくださいよ!」と(笑)。

吉川愛 よく言われてましたね。いろんな人から「撮ってください! 今撮れるよ!」ってすごい言われてて、「撮るかぁ」ってカメラ係をやられてました(笑)。

ラウール 勇気を振り絞って撮りました(笑)。

お互いの甘いところ、酸っぱいところは?

――では、タイトルの『ハニーレモンソーダ』にかけて、お互いの甘いところ、酸っぱいところ、ギャップみたいなところをそれぞれあげてもらえますか?

ラウール 甘いところっていうか、僕も、笑い方が不思議だねって結構言われるんですけど、吉川さんも結構可愛らしい笑い方をするタイプで……。

吉川 ふふ(笑)。

――今のような笑い方ですか?

ラウール いやもっとテンションが上がった時の笑いなんですよ。「アハハハ」みたいなのが結構甘いのかなって思いました。酸っぱい……酸っぱいっていうところっていう表現もなかなか難しいんですけど、普段は結構クールなんですよね。でも、笑ったら甘いというか。

吉川 坂東龍汰さんとか濱田龍臣さんと一緒にいるときのラウールさんは、もう男子小学生みたいになるんですね、笑った顔が本当にクシャってなるので(笑)。それを見て皆で「かわいいね〜」って話してました。

――この作品の魅力って、胸キュンなシーンやセリフだけじゃなくて、お互いが支え合って成長していくのもこの作品の魅力ですよね。

吉川 二人には色々な過去があって、そこからどう足掻いて抜け出していけばいいのか、お互いを支え合って成長していくところがいいですよね。羽花ちゃんは最初は界くんに助けられてばかりだったけど、徐々に界くんを助ける側になっていく、羽花ちゃんの成長もすごいし、彼女をそう思わせてくれた界くんもすごいんですよね。それに、女性同士でも支え合ったり友情があったり、そういう支え合いが大事なんだなって思います。そんな一生懸命頑張って成長する羽花ちゃんや界くんを見ていると、自分も頑張ろうって思えるシーンが沢山あるんです。二人の成長を見てほしいなって思います。本当に青春がたくさんつまった作品です。

『ハニーレモンソーダ』は7月9日(金)より全国公開

取材・文/藤谷千明

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