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鈴木瑛美子は音楽シーンに一石投じる新世代のシンガーだ 亀田誠治ら参加曲やカバーで発揮される天性の歌声

リアルサウンド

20/10/29(木) 19:00

 気鋭のシンガー、鈴木瑛美子がデビューシングル以来1年2カ月ぶりとなる新作EP『After All』を10月28日に配信リリースした。本作にはリード曲「After All」をはじめ、全5曲を収録。「After All」は、メジャーデビュー前にリリースして話題となった映画『恋は雨上がりのように』の主題歌、「フロントメモリー」(神聖かまってちゃんの同名曲のカバー)と同じく亀田誠治がサウンドプロデュースに参加したほか、「You gotta be」では、あいみょんなどの編曲を手掛けるトオミヨウとのタッグが実現。

鈴木瑛美子 / After All Music Video -YouTube edit ver.-【4K】

 他の楽曲にも、いきものがかりやKIRINJIらのプロデュースで知られる渡辺善太郎やSuperflyやchayなどに楽曲提供を行う多保孝一ら、当代一流のサウンドクリエイター陣が名を連ねた。パワフルさとダイナミックさを兼ね備えた歌唱力で、早くもワールドクラスの才能と評される彼女の、シンガーとしての実力が遺憾なく発揮された楽曲集となっている。

 アーティスト一家に生まれ、幼い頃より人前で歌う機会の多かったという鈴木瑛美子。転機となったのは2015年の『全国ゴスペルコンテスト(ゴスペル甲子園)』への出場だろう。同大会で彼女は映画『ドリームガールズ』でビヨンセが歌う「Listen」披露し、見事優勝。その実績を引っ提げて出演した『関ジャニ∞のThe モーツァルト 音楽王No.1決定戦』にて、“最強ゴスペル女子高生”として話題を呼び、さらにそれが決め手となり2017年2月より菓子メーカー「湖池屋」のCMに起用されると、CMソング動画は150万回再生を記録している。

鈴木瑛美子×亀田誠治「フロントメモリー」映画「恋は雨上がりのように」主題歌

 7月にはLINEの音楽レーベル・<LINE RECORDS>第1弾シンガーとして、絢香の「みんな空の下」のカバーをリリース。その後もボクシングのタイトルマッチで国歌独唱の大役を担ったほか、映画主題歌を担当するなど快進撃が続き、2019年、満を持してメジャーデビューを果たした。シンガーのほか、ミュージカルへの起用も続いており、今年3月には『ホイッスル・ダウン・ザ・ウィンド ~汚れなき瞳~』のキャストに抜擢、11月からは『RENT』への出演も決定している。今後の活躍が大いに期待されるシンガーのひとりだ。

【鬼滅の刃OP】紅蓮華 – LiSA(Cover)

 今年5月には自身のYouTubeチャンネルを開設。当初はレコーディング風景やMVのメイキング映像などを配信していたが、次第にカバー曲にも挑戦するように。Superflyの「愛をこめて花束を」やONE OK ROCK の「Wherever you are」など、難易度の高い楽曲を堂々と歌い上げる姿に、「何回聴いても鳥肌立つ」「凄まじい表現力」と絶賛のコメントも多く寄せられている。中でもLiSAの「紅蓮華」のカバーは、ボイストレーナーのYouTuber・おしらの「しらスタ」にも取り上げられ、公開から1カ月経たずして再生回数30万回超えという人気に。カバーの面白さはオリジナルとは違った歌い手ならではの表現方法にあるが、ソウルやR&Bの元になったとも言われるゴスペルをルーツに持ち、どんな曲も歌いこなす鈴木瑛美子の巧みなボーカル力は、それがカバーであることを忘れさせるほどの圧倒的情報量を持って聴き手に迫ってくるようだ。

 それをふまえ、新作EP『After All』の個性豊かな楽曲群だが、やはり一聴して感じるのは圧倒的な声量と歌声自体の魅力だ。たとえば「After All」は、伸びやかで力強い歌声が強烈な印象を残す渾身のバラードソング。静かな始まりの冒頭から、徐々にエモーショナルに勢いを増していく歌が壮大さすら醸し出している。同じ亀田プロデュースながら、前作「フロントメモリー」とはまた違ったシナジーが生まれた、鈴木瑛美子の真骨頂とも言える楽曲だ。

 続く「You gotta be」はジャジーでソウルフルなサウンドで、鈴木の新たな魅力を引き出したナンバー。過去を振り返らず、未来に向かう女性の強さが全編にわたって表現されている。3曲目の「Back Home」は往年のオルナタロックの手触りが切ないボーカルと相まって胸を打つクールな1曲。「Hail! Mr. Happy Days」では得意のゴスペルを取り入れながら、つい口ずさみたくなるキャッチーなメロディと豪華なコーラスワークで聴かせるハッピーな楽曲となっている。ひとつのジャンルに固まらない振り幅の広さと、それを可能にするテクニックは、もはや天性の才能と言っていい。強さも弱さも切なさも、そして前向きに進み続けるひたむきさも、さまざまな感情を内包して放たれるその歌声は、一度聴いたら忘れられないほどのインパクトで聴き手を魅了する。

 現在、本作のリリース記念として、初のYouTube生配信ミニライブを開催。10月27日にはラストとなる3回目の配信も行われたばかりだ。そこでは『After All』からの新曲のほか、カバーも交えたセットリストを毎回変えて披露。コメント欄で感想をシェアできるのも配信ライブならではだが、彼女の歌声、表現力といった点はもちろん、生で体感してみたいという対面ライブを心待ちにしているファンの声も寄せられるなど、多くの視聴者を魅了していた。

 ありあまる才能を武器に、一躍新時代の歌姫と称されるまでになった鈴木瑛美子。これからのJ-POPシーンを牽引する存在となる日もそう遠くはないはずだ。

■渡部あきこ
編集者/フリーライター。映画、アニメ、漫画、ゲーム、音楽などカルチャー全般から旅、日本酒、伝統文化まで幅広く執筆。福島県在住。

■リリース情報
鈴木瑛美子
配信EP『After All』
2020年10月28日(水)配信
配信はこちら

<収録曲>
M1「After All」
フジテレビ系音楽番組『Love music』10月度オープニングテーマ
※一部地域を除く(地域によっては放送日が異なる場合がございます。)
M2「You gotta be」
M3「Back Home」
M4「Hail! Mr. Happy Days」

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