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『華麗なる一族』3度目の連ドラ化、今もなお山崎豊子が求められる理由とは?

ぴあ

『連続ドラマW 華麗なる一族』

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WOWOW開局30周年を記念し製作された『連続ドラマW 華麗なる一族』が現在、放送&配信中だ。舞台は大阪万博を間近に控えた日本の高度経済成長期。富と権力獲得の手段として、関西の政財界で閨閥(けいばつ)を張り巡らす阪神銀行の頭取・万俵大介を中心に、一族の繁栄と崩壊を全12話でドラマチックに描きあげる。

原作は国民的作家・山崎豊子の同名小説『華麗なる一族』(新潮文庫刊)。これまで1974年に映画化、連続ドラマ化されたほか、2007年には『半沢直樹』などで知られるTBS系「日曜劇場」枠で連続ドラマ化され、高視聴率を記録。主演の木村拓哉演じる万俵家長男・鉄平の視点からファミリーの繁栄と崩壊が描かれた。昭和、平成と人々を引きつけた名作が、世界中が困難と向き合う令和の時代に復活を遂げるわけで、山崎豊子が放つメッセージの普遍性にあらためて注目が集まっている。

山崎豊子『華麗なる一族』(新潮文庫刊)

山崎は1924年、大阪市生まれ。京都女子大学国文科を卒業後、毎日新聞大阪本社学芸部に勤務しながら、小説の執筆を始め、1957年に『暖簾』を刊行。その翌年には『花のれん』が直木賞を受賞し、作家業に専念すると『白い巨塔』『不毛地帯』『二つの祖国』『大地の子』『沈まぬ太陽』など、約50年に及ぶ作家人生を通して、数々の著作がベストセラーとなった。

長年、読者を魅了するのは、激動の時代を背景に繰り広げられる、壮大にして感動的な人間ドラマ。記者時代に培った取材力を武器にした徹底的なリサーチが、作品に重厚感とリアリティを与えている点も、山崎作品の人気の秘密。『華麗なる一族』では、不気味で巨大な権力機構である銀行の深層に切り込んだ。野望と愛憎が渦巻く人物相関図によって、見る角度を変えながら、何度でも楽しめるのも、今なお山崎豊子が求められる理由のひとつだ。

本日5月9日に放送される第4話では、阪神銀行から融資削減をされた鉄平(向井理)が、その補填分をサブバンクの大同銀行・頭取で旧知の仲である三雲(石黒賢)に依頼。ついに念願の高炉建設の日を迎えるが、鍬入れ式に現われた鉄平の父・大介は浮かない表情を浮かべる。

一方、次男・銀平(藤ヶ谷太輔)と結婚し、晴れて万俵家の一員となった万樹子(吉岡里帆)は、ある日大介夫妻の寝室をのぞいてしまい、万俵家の秘密を知ってしまう……。

既に放送・配信がスタートしている本作だが、WOWOWオンデマンドではアーカイブ配信を行っており、今からでも第1話から視聴が可能。また、申込み月内であればいつでも解約可能となる無料トライアルも実施中だ。

文:内田涼

WOWOW開局30周年記念
『連続ドラマW 華麗なる一族』(全12話)
毎週日曜 夜10時 放送・配信中
WOWOWプライム /WOWOW 4K/WOWOWオンデマンド
WOWOWオンデマンドでアーカイブ配信中(今からでも第1話から視聴可能)
WOWOWオンデマンドでは無料トライアルを実施中
原作:山崎豊子『華麗なる一族』(新潮文庫刊)

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