Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

ぴあ

いま、最高の一本に出会える

乃木坂46生田の活動一時停止で注目 アイドルが学業を優先する背景事情とは?

リアルサウンド

14/4/22(火) 20:00

 乃木坂46の生田絵梨花が、学業専念のため活動を一時休止することを4月20日に発表した。生田は5月30日から6月15日まで上演される乃木坂46の劇場公演「16人のプリンシパルtrois」(東京・赤坂ACTシアター)には参加。その後、高校3年の生田は進学準備でグループを離れるという。

 アイドルが学業専念を理由に活動を停止するケースは、他にも見受けられる。AKB48グループからは、SKE48の松本梨奈が20日、名古屋・栄のSKE48劇場で行われたチームK2公演でグループからの卒業を発表した。松本は現在、大学生で、今後は学業に専念するという。同グループ2期生の向田茉夏も、同じく学業に専念することから3月いっぱいでの卒業を発表している。また、私立恵比寿中学の瑞季、杏野なつ、鈴木裕乃の3人は、4月15日に東京・日本武道館にて行われた単独コンサート『私立恵比寿中学合同出発式~今、君がここにいる~』を最後に、同グループを転校(=脱退)。大学進学や留学に向けて、それぞれの道を歩むという。

 このように学業専念を理由にグループを離れるメンバーが目立つことから、10代の少女が中心となっているアイドルグループにとって、芸能活動と学業との両立はひとつの課題といえるかもしれない。アイドルカルチャーに造詣の深いライター・物語評論家のさやわか氏は、アイドルたちの学業の事情について次のように語る。

「現在活動しているアイドルグループの多くは、そもそも学業優先を掲げているケースが多く、そういう意味では昔のアイドルよりもハードなスケジュールとなっている場合も増えているかと思います。80年代から00年代初頭くらいまでは、学生のアイドルは堀越学園のような芸能人学校に通い、芸能活動に本腰を入れるというのも一般的でした。しかし昨今では、活動の初期は特にそうですが、アイドル活動は親御さんの同意ありきで展開するもので、クラブ活動や習い事に近い感覚となっており、学業優先は当たり前のようになっています。たとえば初期のモーニング娘。は、学業に重きをおかず、メンバーの“お馬鹿キャラ”を売りにするようなところもありましたが、事務所側でもそういう環境は良くないと考えたのか、現在ではハロー!プロジェクト全体で学業優先を掲げているようです。こういった傾向は、地下アイドルになるほど強いように感じますね」

 アイドル卒業後もきちんとした社会生活を送るためにも、未成年のアイドルにとって学業優先は大切な要目のひとつだろう。しかし、一方で学業優先という言葉が便利な方便として使われる傾向もあると、同氏は指摘する。

「昨今のアイドルグループは学業優先が前提となっているからこそ、それを大義名分に辞めてしまうケースも目立ちます。実際には別の道を模索していたり、芸能活動自体をあきらめているケースでも、学業優先といえばすんなりと辞められる傾向があるというか。ファン心理としては、アイドル活動に本腰を入れてほしいという本音もあると思いますが、学業に専念すると言われれば、それをとがめることはできません。ただその後、卒業したはずのアイドルが普通に活動を再開しているケースもあるので、その場合ファンは『学業専念はどうした?』という気分にはなるでしょう。乃木坂46の生田さんの場合はもともと成績優秀なので、そういうことはないと思いますが」

 では、アイドルが学業と芸能活動のバランスを取りつつ、なおファンとの関係性を良好に保つためには、どのような環境が必要だろうか。

「個人的には、アイドル活動をスポーツのようなものだと考え、試験期間などをシーズンオフのように捉えるのが良いかと思います。アイドルの中には『試験期間中だからしばらくアイドルをお休みします』というアナウンスをする人もいますが、それを自然なこととして容認する風潮を作ることが大切かと。今はSNSなどもあってアイドル自身が情報発信をすることも容易になっているので、そういった場でファンとの相互理解を深められれば、アイドルたちはより学業との両立がしやすくなるのではないでしょうか」

 多くの未成年が活躍するアイドルカルチャーがひとつの文化として定着していくためには、ファンが彼女たちの「学業優先」に対する理解を深めるとともに、アイドル自身がファンとの間に成熟した関係性を育む努力が必要なのかもしれない。
(文=松田広宣)

アプリで読む