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欅坂46 土生瑞穂、コンプレックスを武器に遂げた成長 パフォーマンス中心に魅力を考察

リアルサウンド

20/7/8(水) 6:00

 欅坂46は7月4日、スペシャルインタビュー特番『欅坂46 season’s 28の欠片』をYouTubeで配信し、デビューからこれまでの活動、そして現在のコロナ禍におけるメンバーの率直な思いを明かした。初のワンマンライブや「欅共和国」などについてじっくりとひとりずつ話していくなか、印象的だったのが一期生の土生瑞穂だ。

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 バラエティ番組などではいつもポンコツキャラを引き受け、おもしろ解答を連発している彼女。しかし、インタビューでは自分の気持ちを丁寧に言葉にして話している。喋り方もハキハキとしていて自信に満ち溢れている印象を受けた。7日に23歳の誕生日を迎えた土生。今回は彼女に注目したい。

●コンプレックスを武器に
 土生瑞穂は、1997年生まれの東京都出身。身長が171.6cmとグループで最も高く、ファッション誌『JJ』の専属モデルを務めている。オシャレには常に敏感で、ブログでは毎回着る服を変えて自撮りを公開。その抜群のスタイルを余すことなく発揮している。しかしそんな端麗なスタイルであっても、彼女自身はコンプレックスに感じていたこともあったのだとか。

 同じ悩みを抱えているのが、先週も取り上げた二期生の関有美子である(参照:https://realsound.jp/2020/07/post-577756.html)。二期生のなかでもモデル活動の期待されているメンバーのひとりだ。誰もが羨むような2人の容姿。しかし、だからこそ引け目に感じてしまうのかもしれない。今となってはグループの要と言っても過言ではない土生の華麗なダンスも、最初は悩みからスタートしていたという。

関「背の高いことがコンプレックスだった時期があって。なんか腕の長さも気になっちゃうんですよ。気持ち悪いなぁって……」
土生「分かる。私も嫌だった」
関「でも、土生さんは長い腕もすごくきれいで」
(中略)
土生「いやいやいやいや、私も腕の長さでめちゃめちゃ悩んだから! 踊る時とかもワンテンポ遅れちゃったりするんだよね。(中略) 私もずっとコンプレックスだったけど、今は『長身を武器にしていこう』って思っています。長身って目立つから、逆に自分の強さにしないと、もったいないなって」(『B.L.T. 2020年6月号』より)

 こうした意識の変化によって、彼女は飛躍的に成長を遂げたように思う。コンプレックスを武器に変えたことで、彼女はその武器以上に、なによりも大きな自信を手に入れたのだ。関が憧れの先輩に彼女を挙げるのも、そうした彼女の堂々としている姿に惹かれたからだと思う。ダンスレッスンなどで土生は後輩メンバーに声を掛けているというエピソードをよく耳にする。そういう姿を見て土生を慕うメンバーも多いはずだ。

●成長を見せていく
 もともとバラエティに対しては消極的で、あまり自分を外に出していかないタイプだったが、2017年の夏頃から変化が表れた。今では司会陣の会話などへ頻繁に相槌や、いわゆる”ガヤ”を入れ、積極的に前へ前へと飛び出している。つい先日の放送でも、「たしかに」や「なぬー!」「大事大事!」などアグレッシブに声を発し、そのたびに画面に映り込んでいた。

 ”ガヤ”があると番組が華やぐ。スタジオの空気が賑やかになる。引っ込み思案なメンバーが多いグループなだけに、バラエティにおける彼女の存在はすでに欠かせないものになっている。彼女の成長は比喩でも何でもなく、グループに大きな影響を与えているのだ。そうした点でも、デビュー当初と比べると彼女は著しく成長を遂げたメンバーのひとりと言っていいだろう。

 また、2018年の年末のテレビパフォーマンスで土生がセンターに立ったことが一度だけあった。与えられた楽曲は「アンビバレント」。その時期は、同曲のセンターを他のメンバー数名が代わる代わる担当していた頃で、土生の他にはグループ内でも特にダンススキルに定評のあるメンバーたちが選ばれていた。そんななか彼女は、同曲をどこか苦しそうな表情で踊っていたのが印象的だった。悶々として、苦悩している、けれども解放的で、時おり前を見る表情は力強い。動きは常に体全体でダイナミック。そこに欅坂46という特殊なグループの中で必死にもがくひとりの女性の前向きなエネルギーのようなものを感じ、感動したのを覚えている。彼女のパフォーマンスから感じるのは、ダンスの上手さそれ以上に、それまで溜め込んでいた内面の叫びや、持て余しているパワーといったものだった。

「最近はオフの時間も自分のプラスになるように過ごしたいと思っていて、ジムに行ったり洋服を見に行ったり。特にジムにはかなりハマっています。やればやるだけ体が変わるから自信になるんです。姿勢もよくなるし、見せても大丈夫っていう堂々とした気持ちでいられる。周りからも「放っている雰囲気が変わった」って言ってもらえて嬉しかったです」(参照:https://jj-jj.net/lifestyle/87195/)

 彼女が発するそうした頼もしい雰囲気は、デビューから積み重ねてきた努力のたまものなのだろう。人が放つ雰囲気、あるいはオーラといったものは、そのままステージで放つ存在感に直結する。彼女の見せる逞しい姿は、パフォーマンスで輝きたいと思っている多くのメンバーのお手本となるに違いない。(荻原 梓)

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