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2週目も圧倒的強さの『アラジン』  2019年前半は世界的にディズニー独占状態に

リアルサウンド

19/6/20(木) 14:00

 先週末の映画動員ランキングは、『アラジン』が土日2日間で動員75万7000万人、興収10億9900万円をあげて2週連続1位に。前週の週末との動員比98.8%、興収比97.9%という、興収10億以上の超高水準にしてほぼ横ばいという驚くべき推移で、週末の時点で動員249万人、興収35億円を突破。近年の日本でのメガヒット&ロングヒット外国映画の一つの指標となるサウンドトラックも各配信チャートで上位に上がっていて、100億円突破も俄然現実味を帯びてきた。

参考:ミュージカル映画と相性抜群!? 『アラジン』4DX版、音楽&ダンスから“匂い”まで細いギミック満載

 ちなみに、2019年に入ってから動員ランキングで1位をとった外国映画は『アラジン』に加えて、『シュガー・ラッシュ:オンライン』、『アベンジャーズ/エンドゲーム 』、『名探偵ピカチュウ』、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』の5作品。版権の都合上、日本では東宝の配給となった『名探偵ピカチュウ』、『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』を除くと、すべてがディズニー配給作品となる。ディズニーの寡占状態はアメリカでも同様で、現時点での2019年の年間ランキングのトップ3を『アベンジャーズ/エンドゲーム 』、『キャプテン・マーベル』、『アラジン』が占めている。

 アメリカでこうした状況を生んだ一つの要因は、ディズニー以外のメジャースタジオによる、期待されていた続編及びフランチャイズ作品が軒並み総崩れしていることだ。先週末、日本と同じ週にアメリカでも公開されたソニーの『メン・イン・ブラック:インターナショナル』のオープニング成績は3004万ドル。これは、2012年のシリーズ前作『メン・イン・ブラック3』の55%という成績。その前週に公開されたフォックスの『X-MEN:ダーク・フェニックス』(日本公開は6月21日)のオープニング成績は3283万ドル。これは、直接のシリーズ前作となる2016年の『X-MEN:アポカリプス』のちょうど半分の成績。『X-MEN:ダーク・フェニックス』と同週に公開されたユニバーサルの『ペット2』(日本公開は7月26日)のオープニング成績は4665万ドル。これは、2016年のシリーズ前作『ペット』の45%という成績。いずれもちょっと不調というレベルを超えて、前作から約半減もしくはそれ以下という、商業的には相当深刻な事態に陥っている(Box Office Mojo調べ)。

 それぞれの作品の背景をふまえると、その深刻度ははさらに強まる。『メン・イン・ブラック:インターナショナル』はシリーズの看板を背負ってきたウィル・スミス(ちなみに『アラジン』では大活躍)とトミー・リー・ジョーンズに代わって、マーベル人気を当て込んで『マイティ・ソー』シリーズのクリス・ヘムズワース(ソー)とテッサ・トンプソン(ヴァルキリー)をキャスティング。しかし、公開とほぼ同時に製作サイドとの不和が報じられることに。『X-MEN:ダーク・フェニックス』は今年のディズニーによるフォックス買収完了にともなって、シリーズとしての梯子を完全に外されるかたちに。『ペット2』のスタートダッシュ失敗の原因は、ファミリー層が2週後(6月21日)に公開の控えた『トイ・ストーリー4』(日本公開は7月12日)を優先したのではないかという分析がされている。つまり、いずれの作品の不調にも、ディズニーの影響が見え隠れしているのだ。

 この夏、アメリカで大ヒットが確実視されているのは『トイ・ストーリー4』と『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』と『ライオン・キング』の3作品。ここにきてようやくディズニー以外の作品の名前が一つだけ挙がってくるわけだが、言うまでもなくその『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』はMCU作品でありながらも契約上イレギュラーなかたちでソニーが配給している作品。右を向いてもディズニー、左を向いてもディズニー(もしくはピクサー、もしくはマーベル)という状況はしばらく続きそうだ。いや、もしかしたらこの先ずっと?(宇野維正)

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