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『グッドワイフ』は“主婦”常盤貴子の強さに注目 数多あるリーガルドラマと差別化図れるか

リアルサウンド

19/1/14(月) 6:00

 常盤貴子が主演を務める日曜劇場『グッドワイフ』(TBS系)が、1月13日よりスタートした。

参考:<a href=”https://www.realsound.jp/movie/2019/01/post-301768.html”>『いだてん』『グッドワイフ』『3年A組』の日曜ドラマが本命に? 注目作揃いの1月ドラマ</a>

 アメリカテレビドラマシリーズ『The Good Wife』を原作にし、“リーガルヒューマンエンターテインメント”というテーマのもとスタートした本作。主人公の蓮見杏子(常盤貴子)は、夫・壮一郎(唐沢寿明)がスキャンダルで逮捕されたことにより16年ぶりに弁護士に復帰する。

 今作は常盤にとって、19年ぶりの日曜劇場。「立ち向かえ。法廷と理不尽に」をキャッチコピーに描かれるのは、弁護士であり、同時に主婦である蓮見杏子の生き様だ。16年ものブランクを抱え弁護士に復帰する杏子は、神山多田法律事務所への出勤初日に会議室を間違え、“クラウド”という単語に分からない素振りを見せる、若干のブランクは否めないスタートに。久々の裁判に向け、必死に口頭弁論の練習をするが、緊張感に欠ける裁判官、威圧的な態度を取る日下部直哉(武田鉄矢)に飲まれ、萎縮し多田征大(小泉孝太郎)に助けてもらう始末だ。

 そんな杏子を演じる常盤は、公式ホームページでのインタビューで「主婦としての目線を持っていること。それが彼女の武器であり彼女ならではの魅力だと思います」と語っている。それを象徴するのが、常盤もお気に入りのセリフに挙げている「16年間弁護士としてはブランクだけど、私なりに家事も育児も精いっぱいやってきたから、それが何の力にもなってないとは思わない」と多田に話す言葉。事件の被害者である浜口直樹(泉澤祐希)の荒んだ生活を見て、杏子は日常を大切にして過ごすことを勧め、「強くなれます」と断言する。その言葉が杏子自身をも鼓舞したのか、スキャンダルで一躍有名になってしまった“蓮見”という苗字を逆手に取り、日下部の核心に迫るネタを獲得していく。

 証拠となるメールを武器に日下部に立ち向かっていく杏子は、久々に法廷に立った時とはまるで別人だ。相手弁護士の「異議あり」の声には目もくれず、凛とした態度で弁論を続けていく。

 第1話での杏子の力強い姿は、もう一つあった。それが夫である壮一郎との面会のシーン。壮一郎は贈収賄の容疑と、さらに女性スキャンダルまで取り沙汰されていた。杏子と壮一郎の間には2人の可愛い子どもたちがいる。「その人と会う前に子どものこと考えてくれなかったの? 家庭を壊すのは心が犯した罪だよ」。嘘のゴシップニュースで母親を自殺に追い込み、家庭を崩壊させた日下部に対しての姿勢と、どこか通ずるものを感じさせる。そこにあるのは、主婦として、母親としての目線だ。

 『グッドワイフ』は、基本的に1話完結のリーガルドラマであるが、様々な謎が並行して進んで行く多重構造となっている。3年間、壮一郎のもとで検察事務官として働き、クビになったという円香みちる(水原希子)、10数年ぶりに杏子と会い事務所に誘った多田の好意、壮一郎を取り調べる脇坂博道(吉田鋼太郎)、佐々木達也(滝藤賢一)の検察チーム……と多くの伏線が張り巡らされており、全く空気感の違う法律事務所チームと検察チームが交錯していくのかも気になるところだ。

 また、今期は先行して10日にスタートしている『スキャンダル専門弁護士 QUEEN』(フジテレビ系)、19日より放送開始の『イノセンス 冤罪弁護士』(日本テレビ系)と3つのリーガルドラマがオンエアとなる。前期にも、『SUITS/スーツ』(フジテレビ系)、『リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~』(テレビ朝日系)が放送されており、まさにリーガルドラマラッシュといったところ。『グッドワイフ』は、主婦・蓮見杏子の魅力を武器に、ほかのリーガルドラマと差別化を図ることはできるか。 (文=渡辺彰浩)

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