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いま、最高の一本に出会える

「沖縄からうた開き!うたの日コンサート2019 in 嘉手納」の様子。(撮影:武安弘毅)

沖縄、ハワイ、ブラジルが融合したBEGIN主催「うたの日コンサート」で500人が熱演

ナタリー

19/7/1(月) 12:02

昨日6月30日に沖縄・嘉手納町兼久海浜公園特設会場で、BEGIN主催のライブイベント「沖縄からうた開き!うたの日コンサート2019in嘉手納」が行われた。

今年で開催19回目を迎えた「うたの日コンサート」は、「祭りや祝い事の脇役である『うた』に感謝し、みんなで『うた』をお祝いしよう」という目的で行われているライブイベント。沖縄出身のアーティストを中心に、毎年「観客も出演者」というテーマのもと一般のフラダンサーやエイサー隊といった多彩な出演者が参加している。今年は県内外から8000人にのぼる観客が会場に集まり、約500人もの出演者がパフォーマンスを繰り広げた。

昨年に続きイベントの開催前日に気象庁から沖縄の梅雨明けが発表され、“うたの日”を祝うような青空が広がったこの日。これを受けてMCのきゃんひとみと与座よしあきも「沖縄、昨日梅雨明けしました!」と快晴を喜ぶ。當山宏嘉手納町長から「うたの日コンサート」の開会が宣言されると、毎年恒例となっている「うたの日おめでとう!」という掛け声でイベントの幕は上がった。

トップバッターを務めたのは「うたの日コンサート」初出演となる沖縄出身バンドHoRookies。それぞれが楽器を手にしつつも全員がボーカリストというスタイルの彼らは、リラックスムード漂うサウンドに個性の異なる歌声を重ねて「幕開け」「Drive」「Monday」をパフォーマンスする。津波俊之介(B ,Vo)は「念願のこのステージに立ててうれしいです」と笑顔を見せ、バンドは4人のアカペラから始まる「わがままが通る世界なら」で美しいハーモニーを披露した。最後に4人は「うたの日おめでとう!」と高らかに叫んでライブを終えた。

2番手の沖縄・伊江島出身のシンガーソングライターAnlyはアコースティックギターを手に1人ステージに登場し、「初めましてAnlyです」と短く自己紹介をする。パワフルな歌声が観客を圧倒した「エトランゼ」、彼女曰く「最近作った夏の歌」だという「Summer time secret」を経てAnlyは、「伊江島にいた頃からもちろん『うたの日コンサート』の存在は知っていました。こうして皆さんと“うたの日”をお祝いできてうれしいです」と喜びを語る。そして彼女は全編英語詞の「We'll never die」を流暢に歌い上げ、その歌声の魅力を多くの観客に届けて場内を沸かせた。

ここで主催者であるBEGINの比嘉栄昇(Vo, G)、島袋優(G)、上地等(Key)が姿を見せると、LIVE DAMのカラオケコンテストで優勝した中学1年生の女の子を「三線の花」のボーカリストとしてステージに招き入れる。3人は女の子やエイサー隊と共にピースフルなパフォーマンスを行った。その後BEGINとエイサー隊による「エイサー・ステージ」へと突入。彼らは「島人ぬ宝」「海の声」「オジー自慢のオリオンビール」と人気曲を惜しみなく奏でて観客のテンションを一気に引き上げる。オーディエンスは総立ちで手を振ったり声を出したりと思い思いに「エイサー・ステージ」を楽しんだ。

続くThe Breeze & Iは、東京・渋谷BYG主催のライブイベント「渋谷うたの日コンサート2016」でのパフォーマンスがきっかけになり、今回の出演に至ったという。流麗なコーラスワークが持ち味の4人は、アコースティックギターやウォッシュボードを使用して「Honolulu how do you do」「Be my baby」などのハワイアンナンバーを展開した。建吾(Ukulele, G, Vo)が「まだまだ“うたの日”のお祝いは続きますので、皆さんゆっくり楽しんでいってください」と伝えたのちに、4人は「まぶたのうらに」をゆったりと演奏して、場内を温かな雰囲気で満たしていた。

白龍、千原エイサー保存会による迫力あふれる演舞中には天気雨がぱらつき、空に虹がかかる場面も垣間見れた。その後比嘉が「ウクレレの一番いい音を出せる数少ないアーティスト」と評したウクレレ奏者のハーブ・オオタ・ジュニアのステージへ。アメリカ・ハワイ州ホノルル生まれの彼は、「皆様アロハ」と挨拶したあと、ウクレレを丁寧に爪弾いてハワイアンミュージックの魅力を観客に伝える。「Every Breath You Take」ではその柔らかな音色で観客をうっとりとさせた。加山雄三のシングル「お嫁においで」のカップリング曲「アロハ・レイ(さよなら恋人)」のカバーではフラダンサー、一般のウクレレ奏者たちが加わり、日差しの照りつける会場にフィットした南国のような雰囲気を生み出した。

日が傾き始めた頃に登場した加山雄三は、「うたの日おめでとう!」と祝いながら登場。「アロハ・レイ(さよなら恋人)」に続けるように「お嫁においで」を演奏して観客を熱狂させた。2018年に東京・東京国際フォーラム ホールAで開催された「ゴー!ゴー!若大将FESTIVAL 2018 in TOKYO」以来2度目の競演となったBEGINと加山。比嘉は「僕は今日この日のことを、“うた”がある限りいつまでも忘れないと嘉手納の海に誓います!」と力強く述べた。先日医師より腰椎椎体骨折と診断されたという加山は、「今日はエレキが弾けないのでご了承ください」と謝罪するも、「君といつまでも」「夜空の星」で艶のある歌声を響かせ、骨折の影響を感じさせないパフォーマンスでオーディエンスを魅了した。

イベント終盤には、BEGIN定番のライブスタイルとなっている「マルシャ・ショーラ」のメドレーコーナーへ。「マルシャ・ショーラ」とはサンバの起源と言われるブラジルの伝統音楽・マルシャと、沖縄の方言「~しましょう」という意味の「ショーラ」を掛け合わせた造語で、今回の「マルシャ・ショーラ」コーナーは2部構成となった。この日のコーナー内の見どころにもなっていたのは、BEGINとさまざまなアーティストたちとのコラボレーション。「南国の夜」ではThe Breeze & Iが緻密なコーラスを披露し、「夏祭り」ではAnlyがエネルギッシュな歌唱で観客を大いに盛り上げた。1部を終えたあとには、比嘉がブラジル音楽評論家の坂尾英矩氏に「ブラジルと日本をつなぐのは“マルシャ”というリズムだよ」と提言を受けたことをきっかけに「マルシャ・ショーラ」を作ったことを明かしていた。

そして始まった2部では劇団SET、宮城姉妹が観客を先導するようにダンスを踊り、会場の熱気はさらに上昇する。「マルシャ・ショーラ」コーナー定番のナンバーになりつつあるサザンオールスターズの楽曲「勝手にシンドバッド」では新日本プロレスの真壁刀義、9nineの西脇彩華、俳優の桐山漣がゲストとして登場し、にぎやかなパフォーマンスを繰り広げた。さらにこのコーナーのフィナーレとして加山が「サライ」をソウルフルに歌い上げ、会場には感動的な余韻が広がった。最後に比嘉は「また来年も絶対にやります。“うた”のお祝いを一緒にやりましょう。今年もホントにどうもありがとうございました! さよなら!」と来年の開催について述べてイベントの幕を閉じた。

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