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石原さとみの患者役・穂志もえかはミスiD出身の注目女優 『アンサング・シンデレラ』ゲストが活躍

リアルサウンド

20/8/28(金) 6:00

 心春(穂志もえか)の退院が決定し、大喜びしていたみどり(石原さとみ)であったが、思わぬ事態に困惑する。心春に肺塞栓が見つかり退院が伸びてしまったのだ。『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』(フジテレビ系、以下『アンサング・シンデレラ』)の第7話では“入院”にフォーカスを当て、雲隠れ入院をする国会議員の古賀(渡辺真起子)と退院を待ち望む心春の姿を描く。

 みどりにとって初めて担当した患者が心春であった。当時まだ新人であるみどりにとって、白血病の患者を担当するのは、正直言って荷が重いことだろう。しかし、瀬野(田中圭)はみどりの背景を知った上で心春の担当を任せた。それはみどりの妹が心春と同じ白血病で亡くなっていたからなのだ。

 誰に対しても平等に接することが望まれる薬剤師の仕事の中で、みどりは1人の患者に感情移入してしまいがちだった。しかし、心春との関わりや、瀬野の指導もあり、どの患者に対しても「一生懸命に」対応する薬剤師へと成長する。それは時に刈谷(桜井ユキ)との対立の元となったり、医師から叱責される原因にもなるが、同時にみどりが薬剤師として働く上での一番の強みであるとも言えよう。

 さらに今回、第1話からみどりを信頼する入院患者として度々登場していた心春についてのエピソードが描かれる。第4話では、摂食障害で入院していた「娘娘亭」の一人娘、樹里(久保田紗友)に服を貸すなど、院内の他の患者に対しても親切に接してきた心春。しかし自身も病気で子供のころから辛い思いをし、大好きなバレエを諦めたり、みどりに憧れて進学したはずの大学の薬学部も休学しなければならなかった。

 そんな心春を演じたのは、ミスiD2016でグランプリを獲得した穂志もえかである。連続ドラマでは『デザイナー 渋井直人の休日』(テレビ東京系)や『ラジエーションハウス』(フジテレビ系)などにもゲスト出演し、コツコツとキャリアを重ねている。映画では『少女邂逅』(2018年)で主演を務め、2021年春に公開予定の今泉力哉監督作品『街の上で』にはヒロインの1人として出演している。

 穂志は驚異の透明感と吸い込まれそうになるほど魅力的な瞳で、入院中の苦悩を抱えつつも明るく振る舞う心春を熱演した。ポロポロと溢れる涙や、みどりに向ける憧憬と信頼の入り混じった眼差しは『アンサング・シンデレラ』の世界観に視聴者を没入させる。

 実は、穂志は幼少期からバレエを習っており、心春の外出時に穂志が見せた細やかな所作には、この特技が大いに生かされていた。ミスiD2016の受賞時には審査員の根本宗子に「『演技が楽しくなくなった』と彼女は言ってました。んー…でも保紫さんには演技して生きていくしかないと思うよ? と私は思いました。無責任なことは言えないけど、私はそう思いました」(引用:ミスiD)と言わしめるほどであり、穂志の芝居には当時から秘めたる輝きがあったことが伺える。第7話ではその実力を遺憾なく発揮し、心春の心情を表現して、作品に彩りを与えることとなった。

 今週はラストで見せた瀬野の腹部への違和感も気がかりだ。予告では体調が思わしくない様子が描かれており、次週での瀬野の病状が心配である。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
木曜劇場『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師の処方箋』
フジテレビ系にて、毎週木曜22:00~22:54放送
出演:石原さとみ、西野七瀬、成田凌、桜井ユキ、井之脇海、金澤美穂、真矢ミキ、迫田孝也、池田鉄洋、でんでん、田中圭
原作:『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』荒井ママレ/医療原案:富野浩充(『月刊コミックゼノン』連載/コアミックス)
脚本:黒岩勉
プロデュース:野田悠介
演出:田中亮
制作・著作:フジテレビ第一制作室
(c)フジテレビ
公式サイト:https://www.fujitv.co.jp/unsung/
公式Twitter:@unsung2020

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