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関ジャニ∞、最新SGチャートで安定の1位 バラエティ進出でファン層拡大に成功

リアルサウンド

14/2/28(金) 20:03

参考:2014年02月17日~2014年02月23日のCDシングル週間ランキング(2014年03月03日付)(ORICON STYLE)

 トップ5がジャニーズ、EXILE、アイドル、韓流という安定のメンバー。しかしその内実はそれぞれ異なっていると言える。

 中でも1位の関ジャニ∞は2012年以降、初回販売枚数が20万枚を超えるようになっており、しかも20週近くチャート200位以内に居座り続けることができるグループに成長している。そこそこのロングヒットを生めるミュージシャンというのは実はチャート的には非常に素晴らしい。つまりそれだけ世の中が彼らのことを意識していて、一部の固定ファン以外にもCDが売れているということなのだ。彼らはコミカルなキャラクター性を備えたメンバーを擁するグループとして成り立った結果、積極的にバラエティに進出したが、その効果がしっかりと出ているといったところだろうか。

 また過去作品との比較で見ると、今回と同様、映画主題歌でめざましいヒットを飛ばす傾向にあり、タイアップが奏功しているのを感じさせる。いずれにせよ関ジャニ∞は今やチャート上の存在感で言うならジャニーズ内でもSMAPに次ぐ存在と言ってもいいし、安定感で言うなら伝統的に一定しないところのあるSMAPを越えているかもしれない。特に今週の『キング オブ 男!』は三ヶ月連続シングルリリースの第三弾なのだが、さりとて第一弾や第二弾がそこまで売れていなかったというわけでもない。あまり飛ばしすぎてファンが付いて来れなくならないように頑張ってほしいものである。

 一方、今後が気になるのはEXILE ATSUSHIで、EXILE本体とのカップリング扱いではない純粋なソロシングルとしては今回も含めていずれも2〜3万枚という低空飛行を続けている。今回はEXILEの必勝パターンであるミュージックカードを含めた全5種の商品形態をとったが、それでも数字の伸びとしてはなかなか難しい。EXILEはグループ全体のファミリー感を売り物にしているところがあり、それだけにバラ売りがなかなか成功しないのかもしれない。今後は各々のソロ活動をファミリーにとってどう位置づけるか、つまりそもそも積極的にソロを売りにすべきなのかどうかも含めて、もう少し吟味するべきかなと思わせる。

 また4位のBerryz工房は近年のハロプロが押し進めているEDM路線もマメな握手会も複数種CD販売も行っているが、なかなか売り上げが伸びていない。ハロプロ内ではこのやり方で1位と10万台の売り上げを確保できているのは結局モーニング娘。だけなのだ。℃-uteは5万枚を超えており伸びしろを感じさせるものの、しかしいずれにしてもモーニング娘。や℃-uteも含めてハロプロは5週程度でチャート200位圏外へと消えていく傾向にある。これは今後ハロプロの存在感をさらに増し、かつロングヒットを作り出すには、大きな課題となるだろう。

 同じ手法をやっているにもかかわらずモーニング娘。が売れているのには、単純な露出の多さもあるだろうがおそらく今のグループに「名門復活」のようなわかりやすい物語があるせいもあるのではないか。これはダンスや歌唱のアクティブさやフレッシュさを売りにできている℃-uteも同じだ。だとすればBerryz工房にもモーニング娘。や℃-uteのようなわかりやすい物語を与えてやればいいのかもしれないが、1位の関ジャニ∞などはそうした要素がなくとも売ることができている。バラエティで露出させてキャラを浸透させるにしても女性アイドルの場合はなかなか男性アイドルと同じようなポジションでトークをすることができない(端的に言って一般的なバラエティ番組でコーナーMCすら任されることは少ない)ため、別の戦略が必要になるはずだ。これは女性アイドル全体の課題でもある。

 そして最後に、5位のU-KISS。K-POPは今や男性系なら何とか売れるという状況で、このグループもやはりそんな印象。毎回シングルを出すと10位以内に一瞬入るという売れ方は特にコアなファンを持つV系などに近いだろうか。レコード会社がこの売り上げを伸ばしていきたいか、それともこのまま維持を図るのか、ちょっとよくわからない状態のまま、この界隈は安定してきたような気もする。

■さやわか
ライター、物語評論家。『クイック・ジャパン』『ユリイカ』などで執筆。『朝日新聞』『ゲームラボ』などで連載中。単著に『僕たちのゲーム史』『AKB商法とは何だったのか』がある。Twitter

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