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三石琴乃『ヱヴァ:Q』でミサトの運命を悟る……公開中『シンエヴァ』は95億円突破

ぴあ

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人気シリーズ完結編『シン・エヴァンゲリオン劇場版』(庵野秀明総監督)のヒット御礼舞台挨拶が6月27日、東京・新宿バルト9で行われた。当初は2020年6月27日に封切られるはずだった本作。そのちょうど1年後、国内興収100億円到達を目前に控えたタイミングで、豪華キャストが集結した。

会場に駆けつけたのは坂本真綾(真希波・マリ・イラストリアス役)、三石琴乃(葛城ミサト役)、山口由里子(赤木リツコ役)、関智一(鈴原トウジ役)、岩永哲哉(相田ケンスケ役)、岩男潤子(鈴原ヒカリ役)、長沢美樹(伊吹マヤ役)、沢城みゆき(鈴原サクラ役)、勝杏里(多摩ヒデキ役)。同シリーズの舞台挨拶に初登壇した坂本は、「私は『破』からの参加で、こうしてお邪魔するのは初めて」と喜びを語った。

その坂本は「マリは謎が多いキャラクター。庵野さんからポツポツとヒントが降ってくる感じで、全部はおっしゃらないので、何となくの理解で止まっている。ダメ出しも含めて、ミステリアスな口調なので、全部が大事に聞こえて」とアフレコを回想。劇中で披露するセリフについて、「庵野さんから『いかりや長介さん風に言ってほしい』って(笑)。ググって調べたりした」と裏話も披露した。

また『シンエヴァ』で結婚の事実が明かされたトウジ役の関は「幸せになります! 岩男さんはずっとトウジのことを思ってくれて、幸せを祈り続けていた。一番逆転でハッピー、僕たち幸せだね」とニンマリ。妻・ヒカリを演じる岩男は「まず、生きていたのねってところで本当に感動して。14歳だった洞木ヒカリが28歳になり、トウジくんのお嫁さんになれて、かわいい赤ちゃんのお母さんになって、胸が打たれました」と感激しきりだった。

同じく『シンエヴァ』で生存が確認されたケンスケ役の岩永は、「縁の下の力持ちとして、人と人の縁をつないだ」と役柄を語り、「碇(シンジ)の背中を押したり、孤独を抱えたアスカ(式波・アスカ・ラングレー)を精いっぱいの気持ちで救ったり」としみじみ。また、シンジとリョウジ少年の写真は「ケンスケが撮ったもの」だといい、「ミサトさんに渡すのは、これが最後かもとケンケンなりに考えて、2人にもっと笑えよと言ったのなら、思わずグッときちゃう。立派な大人になった」と振り返った。

同日は前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(2012年公開)をバージョンアップした『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q EVANGELION:3.333』との連結上映を実施。庵野秀明総監督全面監修のもと、全カット再撮影を敢行し、当時は表現できなかったより高精細な映像が実現しており、声優陣が同作についてもさまざまな思いを語った。

三石は「(設定上)『破』から14年経っていたので、その間に何があったのか庵野監督に聞いたら、モヤっとした返事で。『まだ考えていないんだな』と思って(笑)、こちらで手探りしながら構築した」と当時を回想。『ヱヴァ:Q』でヴィレの旗艦、ヴンダーの艦長に就任し「艦長になった瞬間、『艦とともに逝くんだな』と…」とミサトの運命を悟ったことも明かした。また、両作品を比較し「『Q』は戦闘シーンばっかりで、(ミサトとして)つまんないなって(笑)。今回は母性も含めて、弾けるだろうと思ったし、期待通り、すてきなシーンに描いていただいた。『あー、ミサトが描かれた』ってうれしくなり、感激しました」と語っていた。

また、盟友・リツコ役の山口は『ヱヴァ:Q』のアフレコ終了後、「あまりに重く絶望的で、現実に戻れなくなり、スタジオのトイレで泣いて泣いて」と告白。「リツコはすごく不器用なので、誰とでも仲良くはなれず、不幸な人生を歩んでいた。ミサトは唯一心を開ける同士であり、運命共同体。自分を認めてくれた唯一の人物なので、ミサトの勇気と強さに賭けてサポートをしたんだと思う」と25年続いた絆の強さを振り返った。

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』は2度の公開延期を経て、2021年3月8日に異例の月曜日初日で封切られ、前作『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』(最終興収53億円)の初日興収対比123.8%、観客動員対比121.7%で首位デビューを飾ると、その後も順調に動員を伸ばし、公開14週目にして驚異のランクアップで再び首位を奪取。現時点で国内興収95億円突破、動員622万人を突破し、庵野監督が目標に掲げる“興収100億円”に向けたラストランをひた走っている。

取材・文・写真=内田涼

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』
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