佐藤大樹&佐藤寛太の 映画の処方箋、お出しします!
『mid90sミッドナインティーズ』
月2回連載
第51回
20/9/12(土)
今回語っていただくのは、ちょうど9月4日(金)から劇場公開が始まり大ヒット中の『mid90sミッドナインティーズ』。アカデミー作品賞を受賞した『ムーンライト』や、今年2月に日本でも公開され話題となった『ミッドサマー』など、近年グングン存在感を増している気鋭の映画スタジオ“A24”の手がける作品です。いち早く観た寛太さんが、大樹さんにアツいプレゼンをしてくれました!
寛太 今回紹介する『mid90sミッドナインティーズ』は、コメディ系の映画や『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』とかに出ているジョナ・ヒルが監督をしている青春映画です。
大樹 僕はこれから観る予定なんだけど、この前紹介した『ある少年の告白』のルーカス・ヘッジズも出てるんだね。
寛太 90年代半ばのロサンゼルスのスケーターシーンが舞台なんですけど、プロになりたいと思って真面目にやっている青年もいれば、楽しいから滑っている少年もいて。少年が青年に、青年が大人になる段階を描いているんですね。日本とちょっと違うなと思ったのはスティーヴィーっていう13歳の主人公が、年上の子たちと仲間になって一緒に行動をしているところ。
大樹 写真を見るともっと幼く感じるよね?
寛太 そうなんですよ。小学生くらいに見える子が、年上の少年たちと一緒にスケートボードをしたりパーティしたり、悪いことしたり……。
大樹 ちょっとハラハラしちゃうね。
寛太 スティーヴィーは自分の憧れに向かってまっすぐ突き進んでいくタイプの子。最初は体の大きな自分のお兄ちゃんに憧れていて、街で見かけたそのエリアでイケているお兄さんたちに会ったことで、憧れの対象が変わっていくんですよね。自分から話しかけるわけじゃないけど、その輪の近くに座っている、みたいな。
大樹 なんかかわいいね(笑)。
寛太 練習して、自分もスケートがどんどん上手になっていく、っていう。
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