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乃木坂46 4期生、“本気の枕投げ”からは新たな一面も 「Out of the blue」MVのインパクト

リアルサウンド

21/1/30(土) 6:00

 昨年12月6日に行われた乃木坂46 4期生による配信ライブ『乃木坂46 4期生ライブ2020』で初めて「Out of the blue」のパフォーマンスを見た時、こんなMVになるとはまったく予想出来なかった。

 同曲は新4期生の5人が加入してから初めての4期生楽曲。前作「I see…」に続き、youth caseが作曲を担当した軽快なディスコソングで、可愛らしい猫パンチ風の振付も相まって初披露後大きな話題に。早川聖来が初めてのセンターを務めることでも注目を集めていた。MVの監督は乃木坂46作品を手掛けるのは初となる映像ディレクターのN2B。1月19日にYouTubeにて公開され、早くも再生回数は140万回(1月29日現在)を突破している。

 このMVのインパクトがすごかった。MV撮影前夜の宿泊先でセンターの早川がウキウキしながら動画撮影に応じていると、田村真佑から枕が飛んできて、突如枕投げが始まる。すると、佐藤璃果とゲームに興じていた清宮レイに枕がヒットし、邪魔をされたことに切れて物語は急展開を迎える。

乃木坂46 『Out of the blue』

 まず注目したいのがブチ切れた時の清宮レイの表情だ。清宮は自身のブログで「助走から目がガチなのでそこも見てね☆(シーンが始まった瞬間から本気で怒りました。私演技できないので、本当に気持ちを“怒”にして挑みました)」とコメントしていたが、まさに本気の怒りが表現されていた迫力満点のシーンだった。『乃木坂工事中』(テレビ東京系)に初登場した時、緊張のあまり泣きじゃくっていた彼女が後にこんな力強い姿を見せるだなんて誰があの時予想出来ただろうか。

 このMVがユニークなのは、4期生の中でも特におっとりした雰囲気の遠藤さくらと北川悠理が別行動を取っていること。2人は風呂桶を持ちながらのんびり廊下を歩いていたり、マッサージチェアを楽しんだり、マイペースにMV撮影前日を過ごしていた。その2人がゲームセンターを訪れたところ、本気の枕投げに遭遇してしまい呆気に取られたところで現実に引き戻される。迎えたMV撮影の当日、皆が寝不足で髪の毛がボサボサだったり目の下にクマが出来ていたりする中、遠藤と北川はなんとも健やかな表情で現場に立ち、ほかのメンバーとのメリハリを利かせている。

 MVとして優れているのは、枕投げが終わった後にしっかりアイドルとしての4期生のパフォーマンスシーンが盛り込まれているところ。全体的に引きの画で抑えられているので、“このメンバーはこの時こんな表情をしているんだ”と新たな発見も楽しむことが出来る。

 センターの早川は、さらば青春の光と共演するコント番組『ノギザカスキッツ』(日本テレビ)でその個性を開花させたように思う。常に前へ前へ出る“欲しがる姿勢”を見せ、持ち前の演技力も手伝い、1stシーズンではさらば青春の光が選出するMVP「さらば賞」も受賞した。12月の4期生ライブではセンターに対する不安な思いも吐露していたが、見事な表現力で重責に応えてみせた。今後も早川の前に出る姿勢や、それでいて周りを活かすお笑いスキルは乃木坂46の大きな武器になっていくことだろう(MVの6分18秒頃に「ワイプの中の賀喜遥香」を入れ込んでくるあたり流石だ……)。

 ほかにも様々な箇所でメンバーそれぞれのキャラクターが浮かび上がってくるような、小ネタが散りばめられている「Out of the blue」のMV。なんといっても4番目の光を探しに出掛けた11人が、ラストで新4期生の5人を包み込むようなシーンは、今後の飛躍を予感させる。乃木坂46の新しい色になる、4期生16人の珠玉のMVだ。

■中山洋平
1983年生まれ。フリーランスの編集・ライター。ボウリング、洋服、ギター、サウナ好き。Twitter

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