パヴァロッティ 太陽のテノール
20/8/31(月)
2007年に逝去したオペラの天才的テノール歌手、ルチアーノ・パヴァロッティ。その彼の生涯を記録映像と証言で描きながら、いかに世界のオペラ界のスーパースターに登りつめたかを追ったドキュメンタリーだ。1963年の『ラ・ボエーム』ロンドン公演における代役での成功、「ハイC」と呼ばれるテノール歌唱の秘密、アメリカ進出などもさることながら、その人間味あふれる人柄が興味深い。3人の娘へのインタビューも含めて、彼の日常的な細部を丹念に集めて構成しながら、パヴァロッティの人間像を手厚く描き出し、見ていて飽きることはないのは、さすがにロン・ハワード監督である。パヴァロッティのアーティストとしての魅力ばかりか、そのドラマティックな人生がたっぷりと伝わってきて楽しい。
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