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いま、最高の一本に出会える

柄本佑、『火口のふたり』絡みのシーンで瀧内公美をリード!? 荒井晴彦監督の裏話も

リアルサウンド

19/8/6(火) 23:00

 8月6日に東京・神楽座にて、映画『火口のふたり』の完成披露試写会が行われ、監督を務めた荒井晴彦をはじめ、キャストの柄本佑、瀧内公美が登壇した。直木賞作家の白石一文を原作とした本作は、たった二人のキャストで描かれた人間の欲にまつわる物語である。R18+の本作は、柄本演じる賢治と瀧内演じる直子の抑えきれない衝動を描いた注目作だ。

参考:柄本佑と瀧内公美が欲望に身を委ねていく 荒井晴彦脚本・監督作『火口のふたり』予告編公開

 舞台挨拶では、まず柄本が「今日は本当に暑い中、ありがとうございます。今日はよろしくお願いします」と挨拶する。続いて、瀧内、荒井監督が挨拶をし、さっきまでスクリーンにいたキャストの姿に観客も大きな拍手を送った。司会者から「出演者が二人だけというのは本作の一つの魅力だと思いますが、その意図をお聞かせください」と荒井監督に質問すると、荒井監督は「予算がなかったんです」と答え、笑いを誘った。柄本はそんなブラックジョークに「一刀両断ですね!」と返し、荒井監督はさらに「柄本と瀧内のギャラが高かったんです」と冗談を続け、会場は一気に温まり笑顔に包まれた。実際は、「直子の結婚相手の自衛隊の人も出てこなくて、それは原作もそうなので。だったら他のお父さんの役などもワンシーンだったらいいやと思って。節約!」と理由を説明した。

 続いて、司会者が瀧内に「撮影中に柄本さんに助けられたシーンも多かったと聞きましたが、いかがですか?」と聞くと、「絡みのシーンはアクションが難しかったので。カメラで撮られているから、私は抜けなきゃいけない(カメラから見える位置に動く)側なんですけど、柄本さんが体をずらしてくださって。『なんで今ずらしたんだろう?』と思っていたら、私を映してくださっていたんです。後から気づいてすごく恥ずかしくなってしまって。目の前のことで一杯一杯だったので、すごく助けてもらいました」と柄本が撮影中に芝居をリードしてくれていたエピソードを披露。柄本の芝居がどれだけ視野の広いものかがわかる言葉であった。

 トークは、荒井監督がベッドシーンと食事シーンに厳しかった話題へ。「テーブルの上に(直子を)乗せて腰を振っているシーンで、どこで果てるかということを荒井さんが目の前で手を振ってタイミングを出してくれていました(笑)」と話す柄本だが、柄本はその時「この人僕のこと5歳から知っているんだよな」と複雑な気持ちになったという。瀧内も「絡みと食事のシーンに厳しいんです」と笑った。食事のシーンでは、瀧内は「ばくばく食べろ!」と指示を受けたという。さらに、瀧内が荒井監督から「食事を取り分けろ」と指示された時は、その取り分け方が気に入らなかった荒井監督から「もういいよ!」と言われたことを瀧内は明かした。撮影の思い出は一見シビアなように見えて、各々が笑顔で話し、楽しい思い出であったことがうかがえた。

 さらに司会者が、柄本が最近出演した戦争ものの作品(『アルキメデスの大戦』)を引き合いに、「バディ感は本作の柄本さんと瀧内さんの方が強いかもしれない」と話すと、荒井監督は「坊主が現場に来て驚いたよ」と当時役作りで坊主にしていた柄本のことを話した。柄本が坊主であることを聞いていなかった荒井監督は、それからずっと賢治が坊主にした言い訳を脚本に加筆しようと、色々な人にリサーチしていたと柄本が明かした。そのとき荒井監督は、「戦争映画のエキストラに行った、という言い訳にしようとしたら、みんなからやめろと言われた(笑)」と茶目っ気たっぷりに答えた。

 撮影裏話から、現場での真剣な姿までを面白おかしく話した舞台挨拶は、映画を観てすぐの観客にとっても刺激的なものになっただろう。アットホームな雰囲気の会見は終始笑顔が絶えなかった。(取材・文・写真=Nana Numoto)

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