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ルース・エドガー

20/6/1(月)

ルース・エドガー (C)2018 DFG PICTURES INC. ALL RIGHTS RESERVED.

観終わった瞬間、また観たいと思った傑作! 脚本の練り方も緻密だし、登場人物の性格も全員タイプ違いで心理描写も絶妙、しかも役者の演技も素晴らしい! ナオミ・ワッツ演じる母親は、血が繋がっていないからこそ理想の母親になろうと真実から目を背け、ティム・ロス演じる父親も子育てを妻に任せて生きてきた匂いが態度や言葉の端々から感じられる。 オクタヴィア・スペンサー演じるルースと敵対する教師は、発言はもちろん、整理整頓された部屋からも伺える通り、物事を白黒ハッキリさせないと気が済まない正論者。 そして主人公ルースを演じるケルビン・ハリソン・ジュニアの底知れぬ演技の才能を感じるのは、ルース自身が、頭が切れ、学校の人気者で、スポーツ万能で、友人思いの非の打ちどころのない優等生に“見える”というところ。 戦火の中で恐ろしい体験をした子供を慈善心で引き取り、手塩にかけて育て、理想の家庭を作った母親に訪れた、まさかの疑惑。 観た人によって共感するキャラクターが違うのもこの映画の魅力なのです。 人間の心理でいう落とし穴とは、“思い込み”。 ルースを取り巻く人物全員が思い込みに囚われ、真実を見失っていくという誰もが実は体験しそうな出来事を、見事なミステリーとして仕上げた監督ジュリアス・オナーの今後に目が離せないわっ!

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