＃映画『おもいで写眞』
ついに公開！ 正直すごく緊張しています。

2021年1月29日(金) ついに『おもいで写眞』が公開されます！ いつもこの公開直前の期間は本当にドキドキします。撮影に入る前も緊張はするのですが、公開日を待つこの時間も独特の緊張感があって。だからすごく楽しみでもあり、少し怖くもあり、そわそわしているそんな今日この頃です。

あとは、映画を見てくれた皆さんが、どう感じてくださるかをすごく知りたい。映画を観てくださった方が、どこをどういう風に受け取るかはその人の自由だと思うんです。それぞれの育ってきた環境やバックグラウンドで共感する場所も全く違うだろうし、私が感じたこととは真逆かもしれない。作品は観てくださる方がいて初めて完結するものだと思うので。だからこそ皆さんからの感想を聞くのが本当に楽しみです。もしこの連載を見てくださっている方の中で、映画観たよーって方がいたら、ぜひこちらのコメント欄でも感想教えてくださいね！

＃撮影の思い出
物語とリアルがリンクした現場

今回の映画は富山での撮影だったのですが、地元の方々がとてもあたたかく協力してくださったことがすごく心に残っています。撮影現場の隣のお家のおばあちゃんが、休憩中に軒先に出てきて「冷やしトマト食べな～」って差し入れに持ってきてくださったり。蒸し暑い中での撮影だったので冷たくて甘いトマトに癒されました。この富山の人のあたたかさや素敵な街並みの空気感は、映画を観ている方にもきっと伝わると思います。

あと、ネタバレになってしまうので詳しい内容は言えないのですが、このトマトのおばあちゃん、実はラストのシーンの写真の中で出演してくださっているんです！ それを知ったときはうれしかったですね。映画は作られた物語なのでフィクションではあるけど、作りものではない本物も確かにそこにあるんだなって。その他にも本当にたくさんの地元の方にご出演いただいてるのですが、皆さん本当にリラックスした顔をされていて。ぜひ注目していただきたいシーンです。

＃音更結子×深川麻衣
印象に残っている言葉やシーン

この映画は、私が演じさせていただいた音更結子が、色々な人と関わる中で徐々に変化していく結子の成長物語でもあるんですが、私自身もこの作品の撮影期間を通して、たくさんのものを得ることができました。撮影中は毎日必死で自分のことでいっぱいいっぱいだったのですが、頼もしい先輩方に囲まれて、葛藤したり悩んだりお芝居とじっくり向き合えた時間はとても豊かなもので、本当に自分の宝物になりました。

劇中で特に印象的だったセリフは、結子の心の支え的存在である、山岸和子さん(吉行和子)がくれた「成功することより挑戦することの方がずっと大切なんだよ」という言葉ですね。“結果良ければすべてよし”という言葉もあるけれど、私自身もたとえ成功しなくても、成功と同じかそれ以上にそれまでの過程が大事だと思うので。「失敗したからこそ、次はもっともっと頑張ろう」っていう気持ちが原動力になることが多いんです。実際お仕事でも、人から「良かったよ！」って褒められるのは、もちろんすごくうれしいし活力になるけれど、壁にぶつかって悔しい思いをした経験が、より次に繋がる活力になってる気がしていて。だから和子さんのこの言葉にはハッとしました。

あと、本当に富山のロケーションはどの場所も素敵で印象的でした。ぜひ映画内で見てほしいのですが、夕焼けのシーンは特に思い出深いです。山の上だったので、天気が変わりやすく、小雨が降ってきたりしてちょっとハラハラしたのですが……結果すごく美しい夕焼けが映っています。ぜひ大きなスクリーンで体感してほしいですね。

＃オリジナルTシャツ

今回、「スタッフTシャツを作りたい！」と思って、初めて提案して作らせていただきました。デザインも担当したんですが『おもいで写眞』なのでカメラの絵と、監督の熊澤さんにちなんで熊のイラストを書いて、ちょっとゆるい感じのTシャツが完成(笑)。普段同じものを着るってなかなかないですし、何よりこの仕事ってみんなで力を合わせて一つのものを作る日々なので、チームワークがより強くなるように！との願いも込めて作りました。

今回は撮影が初夏だったのですごく蒸し暑くて……そんな過酷な中でも、スタッフさんがTシャツを笑顔で着てくださっている姿を見れたことはうれしかったし、支えにもなりました。日に日に日焼けして黒くなりながら、毎日頑張るスタッフさんを間近で見ていて、私自身も「もっと頑張らないと！」と励まされたことも多くて。出演者だけでなくスタッフさん、マネージャーさんなど、表に見えないところで支えてくださっている方がたくさんいて、そんな全員の思いが詰まっているからこそ、思い入れのある作品になったと改めて思います。

＃富山を大満喫！

撮影している間はなかなか時間がなくて観光はできませんでしたが、実は撮影前日に入って、瑞龍寺や日本三大仏と言われる高岡大仏を見に行って富山を満喫しました！ 食事はお魚がすごく印象に残っていて、特に白エビはおいしかったー！ 回転寿司屋さんのクオリティが素晴らしくて感動しました。富山に行ったらお寿司をまた絶対に食べたいなぁ…。

今回は映画公開前、ドキドキの中でのエッセイでしたがどうでしたか？ 映画のお話がたくさんできて嬉しかったです！ ぜひぜひ「おもいで写眞」の感想もコメントで教えてくださいね。

ではまた～👋　

★編集部からのおしらせ★
深川麻衣さんにこの連載でやってほしいこと、聞きたいことを募集します！ コメント欄にぜひ書き込んでください。たくさんのコメントお待ちしております！　※コメントはぴあのアプリをダウンロードして「ぴあニスト」登録をしていただくとできます。

プロフィール

深川麻衣（ふかがわ・まい）

1991年3月29日生まれ。静岡県出身。O型。
2011年に乃木坂46の第1期生として活動をスタート。その後2016年、女優業に専念するためグループを卒業。NHK連続テレビ小説『まんぷく』『日本ボロ宿紀行』『まだ結婚できない男』をはじめとしたドラマ、『愛がなんだ』、『空母いぶき』『水曜日が消えた』など映画作品にも多数出演。初出演にして初主演を果たした映画『パンとバスと2度目のハツコイ』ではその演技が評価され、第10回TAMA映画賞の最優秀新進女優賞を受賞。次回作の2021年1月29日公開予定『おもいで写眞』では、夢に破れ東京を離れた後、地元で“遺影写真撮影”という新たな仕事を通して成長するヒロイン、結子を熱演する。

深川麻衣 official web site
https://fukagawamai.com/

撮影／高橋那月、取材・文／滝紀子、企画・構成／藤坂美樹、ヘアメイク／小澤 麻衣（モッズ・ヘア）、スタイリング／樽山リナ、衣装協力／ニット￥27,000/nicholson&nicholson(ナカガワ)