押井守の あの映画のアレ、なんだっけ?
ケンカした人との関係修復や、友人との距離の保ち方について、どう考えますか?
月2回連載
第59回
Q.
今年は、漫画家の竹宮恵子と萩尾望都との長年にわたる確執が克明に記された両者の自伝本『少年の名はジルベール』と『一度きりの大泉の話』が話題になり、友人や仕事仲間との関係性を考えるきっかけにもなりました。押井監督は、ケンカした人との関係修復や、友人との距離の保ち方など、どういうふうに考えていらっしゃいますか?
── 竹宮恵子と萩尾望都の自伝小説が出版され、ふたりの関係性に注目が集まったようですね。
押井 私はふたりのその本のことは知らないなあ。麻紀さんは知ってた?
── いや、この質問で初めて知りました。調べてみると、ふたりとも漫画家としてブレイクする前は“大泉サロン”と呼ばれる場所で同居していたようですね。女性版“トキワ荘”みたいな感じだそうです。そのときの作家同士の愛憎なんですかね。盗作疑惑とか才能に対しての嫉妬とか。そんなことを書いているようです。
押井 ふーん。作家としての表現を巡る論争なら分かるけど、嫉妬とか愛憎とかはどうでもいいかな。でも、そうやって長年の確執を本にまとめて発表したんだったら、その仲はもう修復できません。ふたりともそういうつもりで出版したんだろうけどさ。
── そうですね。こういうふうに公になったら、修復は難しそうです。
押井 小さなケンカならまだしも、大きなケンカだと関係の修復なんてありえない。ケンカはそういうもんです。
── でも押井さん、最近は黄瀬(和哉)さんと仲良しじゃないですか? 仲直りした?
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