Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play
Download on the App Store ANDROID APP ON Google Play

“権藤家の母”三田和代、胡散臭さが漂う古舘伊知郎も登場 再放送『エール』見どころ

リアルサウンド

20/7/20(月) 6:00

 第1話から再放送中のNHKの連続テレビ小説『エール』。7月20日からは第4週『君はるか』第19回から第5週『愛の狂騒曲』第24回までが放送される。

 裕一(窪田正孝)の受賞を報じる新聞を読み、その活躍に感激する音(二階堂ふみ)は思い切って裕一にファンレターを送り、返事を待ちわびる日々を送る。一方で裕一は、権藤家への養子入りを急ぐ伯父の茂兵衛(風間杜夫)に音楽への挑戦をなかなか理解してもらえずにいた。

【写真】『エール』の要所を担っていた『3年A組』俳優たち

■茂兵衛よりも怖い? 権藤家の母・八重(三田和代)

 第19回では裕一に「留学なんか絶対許さんからな」と圧をかけていた茂兵衛だが、第20回では一転して裕一の留学を許す。留学が認められた裕一は喜ぶが、茂兵衛は決して裕一の音楽家への道を認めたわけではなかった。茂兵衛が留学を許したのは、裕一の祖母・八重の入れ知恵によるものだ。

 権藤家の存続を第一に考える八重は、初登場時から不穏な空気をまとっていた。劇中の登場頻度は少ないものの、活動の中心を舞台に据える三田のはっきりと耳に残る台詞回しや、表情には出さずとも腹に一物ある雰囲気が漂う演技により、権藤家当主・源蔵(森山周一郎)亡き後の力関係がはっきりと分かる。

 八重は「独学の青年が一流になれるほど甘い世界じゃない。打ちひしがれて帰ってくるよ」と断言する。「もし成功したら」と不安がる茂兵衛に、「万に一つもないね」と言い切る八重の表情は自信たっぷりだった。裕一の夢を応援する後押しではないことがはっきりとうかがえる。

■胡散臭さが漂う!? 鶴亀寅吉(古舘伊知郎)

 第22回に登場する鶴亀は、関内家に身を寄せていた裕一を訪ねると、演奏会の開催を持ちかける。裕一と音を巻き込み、トントン拍子で演奏会の話は進んでいく。古舘は決して、実況を務めているときのように、まくしたてて話しているわけではないのだが、物腰柔らかだが決してペースを崩さない話し口により、裕一や音が彼の話に呑まれていくのが分かる。

 裕一と音の初共演が叶うのはこの演奏会のおかげなのだが、会場や曲目、売上や契約書類等、あまりにも用意周到なため、胡散臭さが拭えない。視聴者の間でも「古舘さんが怪しすぎる」「うさん臭さがお見事!」といった声が上がっていた。

 今週おすすめしたいシーンは、裕一が音に会うために関内家にやってくるシーン。気弱だが、好きな気持ちは曲げられないのが裕一の特徴。事前連絡もなしに関内家に押しかけた裕一の、ある意味肝の座った言動はコミカルで笑ってしまう。光子(薬師丸ひろ子)のように呆れかえる視聴者もいるかもしれないが、裕一と音のお互いを想う気持ちがひしひしと伝わってくる週でもある。

(片山香帆)

新着エッセイ

新着クリエイター人生

水先案内

アプリで読む