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いま、最高の一本に出会える

アユニ・D(Vo, B)(Photo by sotobayashi kenta)

PEDRO駆け抜けた夏ツアーがサプライズ「透明少女」で終幕、2020年春ツアー開催決定

ナタリー

19/8/30(金) 0:16

BiSHのアユニ・Dによるソロプロジェクト・PEDROが、昨日8月29日に全国ツアー「DOG IN CLASSROOM TOUR」の最終公演を東京・TSUTAYA O-EASTで開催した。

PEDROでベースボーカルを務めるアユニは、昨日8月28日リリースの1stフルアルバム「THUMB SUCKER」のレコーディングにも参加した田渕ひさ子(G / NUMBER GIRL、toddle)、毛利匠太(Dr)と共に6都市7公演を行った。ツアーファイナルはオープニングムービーでスタートし、ステージと客席を隔てるスクリーンには、夏休み中の教室に入っていく犬の映像が映し出される。犬がふと黒板を見上げると、そこにはツアーファイナルの開催を告げる文字が書かれていた。幕が剥がされると、まず田渕、毛利がステージに入り、アユニは映像に登場した犬を引き連れて入場。「起立! これからロックの授業を始める!」と宣言し、田渕のラウドなギターサウンドが映える「EDGE OF NINETEEN」でライブの口火を切った。アユニは田渕のギターに負けじとダウンピッキングで骨太なベースプレイを繰り出しながら、かわいらしくも力強い歌声を届け、ベーシスト、ボーカリストとしての存在感を示す。またステージには「道徳」と書かれた黒板、黒板消しクリーナー、ロッカーと教室を模したセットが組まれ、アユニと田渕のアンプキャビネットの上にはアルバム発売に向けて一部CDショップで限定配布されたアユニの親指をかたどった「アユニのおやゆび」がいくつも並べられていた。

「PEDROと申します。よろしくどうぞ」というアユニの挨拶のあと、PEDROは鋭いギターカッティングで始まる「NIGHT NIGHT」をパフォーマンス。アユニが両腕を上げて手拍子を促すと、それに呼応するようにフロアからはハンドクラップが沸き起こるばかりか、モッシュが巻き起こる。続くハイスピードなナンバー「GALILEO」では爆発力のある楽曲展開に激しい盛り上がりを見せた。

ライブ中盤、アユニは黒板に書かれた文字を消してからチョークを手に「自習」と書き、MCを行った。「ツアーファイナルがやってまいりました。田渕さんと毛利さんと会えなくなるかもしれないから、今日が来てほしくなかった。でも無事にツアーファイナルを迎えられてよかったです。ありがとうございます」と素直な思いを述べる。さらにアルバムのポイントをアピールをしてから、田渕の「言い残したことない?」という確認にアユニが頷き、ギターとベースによるユニゾンのリフがヘビーに響く「ironic baby」へ。アユニのがなるような歌唱に、毛利のダンサブルな四つ打ちビートが合わさり、場内に高揚感がもたらされた。ストイックなライブは続き、前作「zoozoosea」のリード曲「自律神経出張中」では田渕がアレンジを織り交ぜつつ、ギターをかき鳴らして喝采を浴び、「ゴミ屑ロンリネス」「おちこぼれブルース」と次々に楽曲が披露された。

MCでアユニは「暑いですね。夏の悩みが2つあるんですよ。めちゃくちゃ汗っかきなんで暑いのが嫌いです。あともう1つは腰が痛い。私、その理由が全国各地を回っているのと、姿勢が悪いからだと思うんですよ。ここで猫背を治していこうと思います」と話してから「猫背矯正中」をプレイ。性急なビートに乗せて早口でまくしたてるように歌い、観客のシンガロングを誘った。ライブ終盤の「Dickins」ではこれまでピック弾きだったアユニがフィンガーピッキングで演奏。最後は「STUPID HERO」がアグレッシブに届けられた。

アンコールの声に応えて、3人は再びステージに登場。アユニは「私はPEDROとして全国ツアーを回って、今日がツアーファイナル。始めは右も左もわからないし、バンドってなんだか怖いなと思ってました。田渕さん、毛利さん、周りの方に支えられて、すごく楽しい夏になったと思っています。人生というのは毎日思い出を作り続けていくものだと思うんですけど、今年の夏は私、たぶん死ぬときの走馬灯で最初に出てきそう。BiSHを続けてきたからこその縁で、皆さんもここに来てくれて。人生って何が起こるかわからないなって思いました」と改めてPEDROでの体験を振り返った。さらに「続けるって本当に意味があることだなということに私は初めて気付いた感じがします。皆さん本当にありがとうございました。今日で終わるのが寂しいけど、今日も楽しかったです」と話し、ミディアムチューン「うた」を情感たっぷりに歌い上げた。いよいよラストナンバーというタイミングでアユニは「PEDRO、春にツアー回ります。また楽しみにしていてください」と2020年春に新規ツアーを開催すると宣言。歓喜に沸くオーディエンスに向けて「ラブというソング」をプレゼントし、ステージをあとにした。

終演後のSEが流れるもアンコールを求める声が止まず、再びステージに姿を現したのはアユニと田渕。2人は持ち曲がないため挨拶のために登場したことを話すも、楽曲の演奏を求める声が止まず「どうしましょう?」と困った表情を浮かべる。アユニが「田渕さんどうしましょう? まだやり残したことがあるなって」と語りかけ、田渕は「そうですね。アユニさんが何かやり残したことがあったとしたら……例えばそれは『透明少女』」と唐突に楽曲タイトルをコールし、当初のセットリストになかったNUMBER GIRL「透明少女」をサプライズ披露。田渕がイントロのギターカッティングを弾いている間に毛利が駆け込むようにドラムセットへと戻り、PEDROは再び観客を熱狂の渦へと巻き込んでライブを終えた。去り際にアユニは黒板に「俺の夏、終了」と書き、PEDROとして過ごした夏に別れを告げた。

「DOG IN CLASSROOM TOUR」2019年8月29日 東京都 TSUTAYA O-EAST セットリスト

01. EDGE OF NINETEEN
02. アナタワールド
03. 玄関物語
04. NIGHT NIGHT
05. GALILEO
06. ボケナス青春
07. SKYFISH GIRL
08. 甘くないトーキョー
09. MAD DANCE
10. ハッピーに生きてくれ
11. NOSTALGIC NOSTRADAMUS
12. ironic baby
13. 自律神経出張中
14. ゴミ屑ロンリネス
15. おちこぼれブルース
16. 猫背矯正中
17. Dickins
18. STUPID HERO
<アンコール>
19. うた
20. ラブというソング
<ダブルアンコール>
21. 透明少女

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