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安藤裕康 アート&エンタテインメント あれこれ 

『迫り来る嵐』ー降りしきる雨のなかに見える、中国が現代化の歴史の中に置き去りにしたもの

毎月連載

第8回

19/1/27(日)

『迫り来る嵐』 (C)2017 Century Fortune Pictures Corporation Limited

 中国映画久しぶりの快作である。80年代のチャン・イーモウやチェン・カイコーに心を揺さぶられた者にとって、最近の中国映画はやたらとCGを駆使したハリウッドまがいの大作が多く、人間や社会への考察が希薄で物足りない。かつての巨匠たちにも輝きが感じられなくて寂しい。他方でビジネス面では中国映画市場の成長は近年目覚ましく、早晩米国を抜き世界一の映画大国になるだろうと予測されるが、作品の質がそれに追いついていないのが現状だろう。原作の不足や技術陣の未成熟を、日本をはじめとする外国からの協力に求めようと試行錯誤している感がある。だが『迫り来る嵐』のような素晴らしい純中国産作品が現れると、将来への期待が膨らむ。

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