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京本大我「僕だから演じられるジャックを」、エネルギーあふれる「ニュージーズ」開幕

ナタリー

ブロードウェイミュージカル「ニュージーズ」より、新聞売りの少年“ニュージーズ”の面々。(写真提供:東宝演劇部)

京本大我(SixTONES)が主演を務めるブロードウェイミュージカル「ニュージーズ」が、昨日10月9日に東京・日生劇場で開幕した。

映画「ニュージーズ」を原作にした本作は、ディズニー・シアトリカル・プロダクションズにより初演され、トニー賞最優秀オリジナル楽曲賞ほかを受賞したミュージカル。作中では、1899年のアメリカ・ニューヨークを舞台に、“ニュージーズ”と呼ばれた新聞販売の少年たちの姿が描かれる。日本初演となる今回は、演出・日本語訳・訳詞を宝塚歌劇団の小池修一郎が担い、出演者には京本、咲妃みゆ、松岡広大、加藤清史郎、霧矢大夢、松平健らが名を連ねた。

少年ジャック(京本)は足の不自由な友人クラッチー(松岡)や、ニュージーズと共に暮らし、新聞を売ってその日暮らしの日々を送っていた。あるとき「ワールド」紙のオーナーであるピュリツァー(松平)は、他社より儲けようと、販売価格は据え置きでニュージーズへの新聞卸値を引き上げようとする。それを知ったジャックたちはストライキを決行し……。

ニュージーズが巻き起こした労働争議の渦は、次第に広がっていく。キャストたちはアクロバティックな群舞やタップダンスを次々に披露し、観客を物語の世界に引き込んだ。それと同時に演者たちは、20世紀を目前にした時代の変わり目に、権利を守るため立ち上がる若者のエネルギーを、躍動する身体を通じて舞台上で爆発させた。

ジャックはけんかが強く、世渡り上手でありながら、自分が先導したストライキによって仲間を危険な目に遭わせたことに傷付く繊細さを併せ持つ。京本は共演者たちとの自然なやり取りや表現力豊かな歌唱で、したたかさと優しさを兼ね備えたジャック像を立ち上げた。

咲妃が演じるのは、ニュージーズのストライキを追う新聞記者キャサリン。咲妃はエネルギッシュな歌声を聞かせ、立場の弱い女性記者であるキャサリンが、同じく弱者であるニュージーズに心を寄せて共に闘おうとするさまを体現した。クラッチー役の松岡は底抜けの明るさでジャックに寄り添って観客を和ませ、松葉杖をつきながらも抜群の運動神経を生かした身のこなしで物語に華を添える。

また加藤は、最初は新聞販売にやや及び腰だったデイヴィが、その知性を発揮してニュージーズの中心メンバーになっていく様子を生き生きと演じた。さらに面倒見の良さでニュージーズを支えるメッダ役の霧矢や、権力者としてニュージーズを抑圧しながらも、どこか憎めない空気をまとうピュリツァー役の松平といった、“大人”たちの演技にも注目だ。

開幕に際して京本は「『ニュージーズ』を知っている方からすれば、ジャックと僕のイメージはかけ離れていると思いますが、僕だからこそ演じられるジャックを必ず皆様にお届けしたいです」と語り、「これから長丁場になりますが、エネルギッシュでパワフルなカンパニーと共に、最後まで駆け抜けたいと思います。ミュージカルの素晴らしさが存分に詰まったこの『ニュージーズ』を、これからもよろしくお願いします」とメッセージを送った。

上演時間は25分の休憩を含む、約2時間50分を予定。東京公演は10月30日まで行われ、11月11日から17日までは大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演される。京本、咲妃、松岡、加藤、霧矢、松平のコメントは下記の通り。

京本大我コメント

人生最大のチャレンジと言っても過言ではない程、高く大きな壁を目の前に感じながら日々稽古してきました。「ニュージーズ」を知っている方からすれば、ジャックと僕のイメージはかけ離れていると思いますが、僕だからこそ演じられるジャックを必ず皆様にお届けしたいです。これから長丁場になりますが、エネルギッシュでパワフルなカンパニーと共に、最後まで駆け抜けたいと思います。ミュージカルの素晴らしさが存分に詰まったこの「ニュージーズ」を、これからもよろしくお願いします。

咲妃みゆコメント

昨年4月に涙を飲んでから今日まで開幕を願いに願い続けて1年以上。多くの方々のご尽力あってこそ、ようやくここまで辿り着けたのだと感謝の気持ちでいっぱいです。怯むことなく立ち向かう勇気、支え合い助け合う中で育まれる強い絆……胸が熱くなるシーンに溢れた素晴らしいミュージカルだと感じています。ご覧くださる皆さまに笑顔と心の栄養をお届け出来ますように……。劇場でお待ちしております!

松岡広大コメント

遂に幕が上がります。感に堪えないとはまさにこのことです。苦節の月日が流れました。お客様と共に辛抱をしました。これまでの皆様の憂色をどうにかして晴らしたいと思っています。お座席に着かれましたら、どうぞ心は解放してご観劇下さいませ。劇場はそれができる空間だと感じています。日頃の束縛から放たれ、「ニュージーズ」の世界を存分に楽しんで頂けたら幸いです。

加藤清史郎コメント

こうしてようやく皆さんの元へ「ニュージーズ」をお届けできると思うと、「この日のために、これまでの涙や汗があったのかもしれない」なんて思ったりして。ワクワクとドキドキが止まりません。「ニュージーズ」を通して、少しでも多くの方が元気になってくれたら、それ以上に幸せなことはありません。大我ジャックの“FOREVER NEWSIES”という言葉を信じてきて本当に良かった。最後まで突っ走らせて下さい!!

霧矢大夢コメント

昨年の中止という雪辱から、パワーアップしていよいよ「ニュージーズ」日本版が開幕します。私が演じるメッダは、ジャック、キャサリン、ニュージーズ達を支え、見守る立場ですが、親心の如く、自慢の若者達を早く皆さまの前にお披露目したくてウズウズしています。メッダの劇場シーンでは、華やかに、貫禄たっぷりに「That’s Rich」を歌わせて頂きます。芸術の秋に相応しい、劇場でのパワーを体感して頂きたいです。お越しをお待ちしております!

松平健コメント

私の演じる新聞社オーナーのピュリツァーは、若きパワーのニュージーズたちに立ちはだかる権力者の象徴です。少年たちのリーダー・ジャックとの対決では、底知れぬ若いエネルギーと底の厚い老巧なエネルギーのぶつかり合いをお楽しみいただきたいと思います。挑み来る少年たちとの熱い戦いを通して、近代アメリカのニューヨークという未成熟な街の魅力、そこで生きる者たちの未完成ながらも果てしない情熱も併せてご覧いただけたらうれしいです。

ブロードウェイミュージカル「ニュージーズ」

2021年10月9日(土)~30日(土)
東京都 日生劇場

2021年11月11日(木)~17日(水)
大阪府 梅田芸術劇場 メインホール

作曲:アラン・メンケン
作詞:ジャック・フェルドマン
脚本:ハーヴェイ・ファイアスタイン
演出・日本語訳・訳詞:小池修一郎
出演:京本大我(SixTONES) / 咲妃みゆ、松岡広大、加藤清史郎 / 霧矢大夢、松平健 / 増澤ノゾム、桜一花、石川新太、松澤重雄 / 平野亙、瀬野和紀、田村雄一、鮫島拓馬、栗山絵美、遠山さやか、新井智貴、大井新生、鯨井未呼斗、酒井航、清水錬、白石拓也、扇国遼、高橋慈生、田中隆雅、中桐聖弥、新原泰佑、畑中竜也、廣瀬喜一、廣瀬孝輔、廣田佳樹、本田大河、松平和希、吉田倭大、米澤賢人、脇卓史、渡辺崇人 / 生出真太郎、西田理人、ポピエルマレック健太朗

※高橋慈生の「高」ははしご高が正式表記。

※初出時、コメントに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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