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きゃりーも踊った「The New Sweet Groove」バイラルチャート急上昇 TikTok発の“自宅で踊れる”ダンスポップに注目

リアルサウンド

20/5/5(火) 12:00

参考:https://spotifycharts.com/viral/jp/weekly/latest

 Spotifyの「バイラルトップ50(日本)」は、最もストリーミング再生された曲をランク付けした「Spotify Top 50チャート」とは異なり、純粋にファンが聴いて共感共有した音楽のデータを示す指標を元に作られたプレイリスト。同チャートを1週間分集計した数値の今週分(4月30日公開:4月23日~4月29日集計分)のTOP10は以下の通り。

1位:瑛人「香水」
2位:YOASOBI「夜に駆ける」
3位:Rin音「snow jam」
4位:Meland × Hauken「Chernobyl 2017」
5位:神はサイコロを振らない「夜永唄」
6位:Hi-STANDARD「STAY GOLD」
7位:Put a Donk on It「The New Sweet Groove」
8位:Hi-STANDARD「MY FIRST KISS」
9位:Vicetone「Astronomia」
10位:Gaho「Start」

 先週バイラルチャート上位を席巻したHi-STANDARDだが、今週も引き続き2曲がトップ10にランクインしている。ハイスタ旋風はまだまだ止むことなく、サブスク解禁の影響力はかなり大きいようだ。そんな中、今週は7位のPut a Donk on It「The New Sweet Groove」に注目して書いていきたい。

(関連:TikTok発“自宅で踊れる”ダンスポップ

 同曲がバイラルチャートを上昇したのは、TikTokで楽曲が多く使用され、若者の間でバズを起こしているからだろう。決まった振り付けが定着していて誰でも真似しやすいことから、“恋ダンス”のように「踊ってみた」動画が一気に広まっている。きゃりーぱみゅぱみゅがダンス動画を投稿したことも、楽曲の注目度を高める要因になったに違いない。

 そもそも「The New Sweet Groove」はPut a Donk on Itによるリミックス曲。原曲は、2012年に放送されたアニメ『妖狐×僕SS』(TBS系)のエンディングテーマで、登場キャラ・髏々宮カルタ(CV:花澤香菜)が歌う「sweets parade」である。作詞は、『太鼓の達人』『THE IDOLM@STER』シリーズをはじめ、多くのゲームソングやアニメのキャラクターソングを手がけるuRy。作曲は、嵐、ももいろクローバーZといったアイドルグループからYUKIまで、幅広い楽曲を手がけつつ、自身もシンガーソングライターとして活動するCHI-MEY。劇中にはCHI-MEY作曲のキャラソンが多数存在する他、主題歌をMUCCが担当していたことも相まって、音楽的にも多くのファンの心を掴んだアニメ作品であった。

 こうした形で再注目を浴びるのは予想外だったかもしれないが、〈愛、上、お菓子、下/柿食うっけ?こんなにも/差しすせソフトクリーム/五臓六腑でいこう〉〈タッチついてトルテ来た/何?ヌネのり塩/はっ!ヒフヘホットパイと/みんなでぬくぬく〉という五十音を駆使した思わず口ずさみたくなる歌詞は、アニメの世界観を飛び越えて、TikTokと非常に相性がいい。原曲は歌と言葉で心地いい語感を立たせつつ、どこか渋谷系を彷彿とさせるようなお洒落なメロディが印象的だったが、「The New Sweet Groove」はリミックスによってキュートなダンスポップへと変化。ビートの強弱で言葉の響き方も変わっているが、あくまで原曲の良さを活かした秀逸なリミックス曲と言えるだろう。

 また、今週のバイラルチャートでもうひとつ注目したいのは、こうしたTikTok経由でバズを起こした楽曲が数多くランクインしていることだ。ここ数カ月ずっと存在感を放っているRin音「snow jam」をはじめ、じわじわと上昇してきた瑛人「香水」や神はサイコロを振らない「夜永唄」、EDMナンバーのMeland × Hauken「Chernobyl 2017」やVicetone「Astronomia」などがまさしくそうで、長期化する外出自粛期間の中で多くの人がTikTokを利用していることから、流行発信が加速している。上述したきゃりーぱみゅぱみゅのように強力なインフルエンサーも現れやすくなっており、自宅で踊れる楽曲のチャートインはしばらく続くと見て間違いなさそうだ。(信太卓実)

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