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らまのだ、旗揚げ作品「青いプロペラ」をシアタートラムで再演

ナタリー

18/9/16(日) 10:46

シアタートラム ネクスト・ジェネレーション vol.11 らまのだ「青いプロペラ」ビジュアル

らまのだ「青いプロペラ」が11月29日から12月2日まで東京・シアタートラムで上演される。

東京・世田谷パブリックシアターによる、若い才能の発掘と育成を目指す事業「シアタートラム ネクスト・ジェネレーション」の第11弾に選出されたらまのだ。今回は2015年に旗揚げ公演として上演された「ずぶ濡れの鳩」を、「青いプロペラ」と改題し再演する。脚本は南出謙吾、演出を森田あやが手がける。

南出の出身地である石川県の方言が使用された本作は、大型ショッピングセンターの出店に揺れる小さな町の老舗スーパー・マルエイを舞台とした作品。キャストには、はえぎわの富川一人、田中里衣、林田航平、福永マリカ、今泉舞、斉藤麻衣子、井上幸太郎、猪股俊明が名を連ねた。また今回はスチールパンバンド・STARS ON PANが生演奏で参加。チケットの一般販売は9月30日に開始される。

南出謙吾コメント

「らまのだ」は純粋なストレートプレイ。純粋なんです。
舞台芸術の、演劇の表現手法は、繰り返され、多様化し、身体表現にポストドラマ、無言に反復にダンス、手法や才能に溢れ、感覚に豊かに訴えかけてくる。楽しくてスリリング、あるいは崇高。
それらを羨み妬み横目で見つつ、我慢を重ねて磨き削った作品が「らまのだ」です。
選んでいただけてとてもうれしい。蚊帳の外じゃなかった。メガネにかなった。
社会の腹立たしさや報われなさの中にうごめく、人の営みをただただ丁寧に拾う作業、作品を、あの集中力のある劇場で観てもらえる。
おかしく痛々しい、温かみと冷たさの共存した世界を、いかがでしょうかと、お披露目できる。
「青いプロペラ」は故郷石川県を舞台にした石川弁の作品です。雪国の暮らしの息づかい、やたら鼻濁音の多い方言の味わい、そして「らまのだ」の素朴な手法を、手触りを、そっとなぞって撫でてみて欲しい。
こぶしを振り上げこうだ! どうだ! ではなく、いかがでしょうか、という想いなのです。

森田あやコメント

「3年でシアタートラムに行く!」
バカみたいに無謀な話ですが、「らまのだ」を始める時、劇作家南出と二人でこんな目標を立てました。夢を見ていました。
今年の11月で旗揚げ公演からちょうど3年。まさかの有言実行です。
3年前。旗揚げ公演「青いプロペラ」を渋谷の倉庫を改装した客席数60に満たない会場で上演しました。当時のわたしは演出を手掛けるのも初めてで、最初で最後かもしれないつもりでエイヤー!と走ってみました。小さな空間にはお客様がぎゅうぎゅうで、そんな客席に私たちらまのだの出発を、私の演出としての出発を見届けてもらったように感じ、とてつもなく愛おしく感じました。
そして、あの時の、あの感覚は、今も私を突き動かし、ここまで連れてきてくれました。
あの作品を、決して楽ではなかったあの創作過程も含めて、今、もう一度、創ってみる。そんな機会を頂きました。あれから少しばかり失敗や挫折、喜びや達成感を感じる経験を経て、ちょっとだけ演出として演劇と関わることを楽しみ始めたわたしは、ずっと欲しかったオモチャを手にした子供のようにワクワクしてます。
特別な作品の再演が叶い、しかもその会場は私たちの憧れていた場所。シアタートラムでの上演は夢が叶ったと言うだけでは足りないくらいステキなことです。
私たちは決して派手ではないんです。
巧みに騙したり、驚かせたり……ありません。私たちがこの3年間で信じて創ってきたものを、臆せずに、媚びずに、謙虚に、丁寧に紡ぎ出せたら。
冷たくてあったかい。そんな曖昧で繊細な手触りが“らまのだ”なんだと思います。
3年前、夢の中にあった場所で、私たちの原点の作品を創る日がやってきます。張り切ってまいります。

シアタートラム ネクスト・ジェネレーション vol.11 らまのだ「青いプロペラ」

2018年11月29日(木)~12月2日(日)
東京都 シアタートラム

脚本:南出謙吾
演出:森田あや
出演:富川一人、田中里衣、林田航平、福永マリカ、今泉舞、斉藤麻衣子、井上幸太郎、猪股俊明
スチールパン演奏:STARS ON PAN

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