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《叫び》1910年? 

初来日の《叫び》ついに公開! 油彩や版画約100点からなる『ムンク展』開幕

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18/10/30(火) 0:00

『ムンク展—共鳴する魂の叫び』が10月27日(土)に東京都美術館にて開幕。代表作の《叫び》をはじめ、約60点の油彩画と約40点の版画を加えた約100点を一堂に紹介する。

エドヴァルド・ムンク(1863〜1944)は、ノルウェーを代表する画家。世紀末の思想や文学、芸術に影響を受けて人間の内面に迫る画風を確立し、愛や絶望、嫉妬、孤独など、人間の感情を強烈なまでに描き出した。

《夏の夜、人魚》1893年
《地獄の自画像》1903年

同展は、そんなムンクの初期から晩年までの作品を通して、画家の80年の生涯をたどる大規模な回顧展。全体は9章で構成されており、「ムンクとは誰か」「家族—死と喪失」「夏の夜—孤独と憂鬱」「魂の叫び—不安と絶望」「接吻、吸血鬼、マドンナ」「男と女—愛、嫉妬、別れ」「肖像画」「躍動する風景」「画家の晩年」というテーマが設定されている。

左:《生命のダンス》1925年
《自画像、時計とベッドの間》1940-43年

大きな見どころの一つが、ムンクの最も有名なモチーフである《叫び》だ。版画を除いて現在4点の《叫び》が存在しており、今回初来日となったのは1910年頃、厚紙にテンペラと油彩で描かれたもの。日没時の燃えるような空と、両手で耳を塞ぐ人物の心の内の混乱が、強烈な色彩で渾然一体と描かれた表現に目を奪われる。

オスロ市立ムンク美術館の展覧会およびコレクション部長であるヨン=オーヴェ・スタイハウグ氏は、《叫び》について次のように解説する。「この作品は、ムンクが過激で実験的な試みをしていたことを表しています。彼は、厚紙やテンペラといった普通とは違う素材を用いて、不安や絶望といった感情を伝えようとしました。また、ドラマチックな構図や感情表現により、観ている人を作品の中に引き込もうと試みたのです」。

《病める子Ⅰ》1896年
手前:《接吻》1895年
右:《石版(マドンナ、吸血鬼Ⅱ)》1895年/1902年

同展では《叫び》以外にも、19歳から晩年まで描き続けた多種多様な《自画像》や、初期の《病める子》のような繊細なリトグラフ作品、《接吻》《吸血鬼》《マドンナ》というムンクが生涯繰り返し手がけたモチーフを扱った作品、そして《太陽》をはじめとするダイナミックな風景画など、ムンクの多彩な作品にも注目したい。

《太陽》1910-13年
左:《星月夜》1922-24年

「ムンクの作品の多くは人間のより暗い側面、例えば憂鬱や嫉妬、喪失、死を扱っている一方で、愛や友情、活力、自然といった素晴らしい側面も表しています。私たちが人間として直面する様々な課題や可能性を示しているのです」(ムンク美術館館長、スタイン・オラヴ・ヘンリクセン氏)

絵画を通して生きることを問い続けたムンク。その新たな魅力を、同展を通してあらためて発見してほしい。

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ムンク展—共鳴する魂の叫び

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