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RADWIMPS、バーチャルライブ「SHIN SEKAI」の過酷な制作振り返る「本当に画期的で革新的」

ナタリー

RADWIMPS

RADWIMPSの有料バーチャルライブ「SHIN SEKAI "nowhere"」が7月16~18日に開催される。これに先駆け、本日7月12日に東京都内にて先行プレイ体験会が行われ、RADWIMPSが登壇した。

「SHIN SEKAI」はRADWIMPSとクリエイティブ集団・PARTYがタッグを組み、専用アプリ上で展開されるバーチャルパークシステム・VARPを舞台に開催されるバーチャルライブ。RADWIMPSの楽曲をモチーフにした世界を探検しながら“ロールプレイングミュージック”を体験することができるライブで、昨年末に無料で提供された際は世界中のRADWIMPSファンがアプリを通じて参加した。昨年よりグレードアップした「SHIN SEKAI "nowhere"」は有料チケット制で、「SHIN SEKAI」アプリ内からプレイチケットを購入することができる。

開演時間になるとすぐにスマートフォンの画面いっぱいに野田洋次郎(Vo, G, Piano)の顔が大写しになり、桑原彰(G)、武田祐介(B)とともに楽器を鳴らし始める。野田の「ようこそ、SHINSEKAIへ」の声を皮切りに始まったのは「前前前世」。バーチャル世界に現れた巨大なRADWIMPSはダイナミックな演奏を繰り広げた。なお、「SHIN SEKAI "nowhere"」は曲ごとにシチュエーションが変わり、CGとライブ映像が交錯するバーチャルライブならではの内容になっているので、ファンはこの機会に体験してみよう。

先行体験会のあとはRADWIMPS、PARTYの梶原洋平氏と眞鍋海里氏が壇上へ。FM802のDJとして活躍する落合健太郎の進行で今回の「SHIN SEKAI “nowhere”」についてトークを展開した。「SHIN SEKAI」誕生のきっかけについて落合に問われた野田は「昨年の緊急事態があって僕らのドームツアーがなくなって、その後のアジア、ヨーロッパ、北米ツアーが段階的に中止になって。どん底を味わう中でも僕らの音楽を絶やさずに届けたいという思いがありまして、友達にPARTYを紹介してもらったんです。こういう形でやってる人はまだどこにもいないかもしれないけど、やれるなら挑戦してみたいとメンバーやスタッフに話して始まった感じです」と述べる。実際にプレイしてみたという桑原は「自分がアバター化するのは初めてだったので、客観的に見ても面白いなと思いました。大きくなったり、3Dの中でしかできない演出ができたり、こんなことが可能なんだと思ったし、いろんな人に広まればいいなと思いましたね」とゲーム内での自身の姿について語った。野田も「実際のステージだったら予算があったり、会場の広さで絶対的に実現不可能なことが当然のようにできるし、すぐに宇宙空間にも行けたり、異世界に飛び込めたり……本当に新しいライブ体験だと思います」と「SHIN SEKAI」で実現したスペシャルなライブに感動した様子だった。

武田は「全世界が同じ世界を共有できるんですよね。去年やったときにSNSの反応を見たらみんな楽しんでくれているみたいで、日本国外の人とコミュニケーションを取れたという声も見かけました。普通日本のライブ会場は日本人が多いけど、日本にいながら違うところでライブができているような、新しい場が提供できたなと思いました」と昨年の「SHIN SEKAI」実施時のSNSの様子を振り返った。

また本作の制作のためにRADWIMPSはモーションキャプチャの撮影に挑戦。野田は「アプリの中では普通にライブをしているように見えるんですけど、筋肉の動きや繊細な動きを見せるために、僕らはモジモジくんみたいな黒タイツを着て顔も真っ黒なタイツに入って。50個近いセンサーを体中に付けて……一番の辱めを受けましたね。冷静に仕事をしている人たちの前で僕らはそのままパフォーマンスを1人ずつ黙々とするという。あれは本当に過酷だったよね」と撮影を振り返り、桑原も「暗い会議室みたいなところでね」と笑う。野田は「あれで精神が鍛えられました。でもこうやって晴れて素晴らしいものになったのですごくうれしいです」と述べた。

また野田は「本当に普通のライブでは確実に見えないような口元だったり手元だったり、そういう細かいところまで見えるのは本当に画期的で革新的。自分自身びっくりしましたし、ここまで精密に捉えてくれるんだって。まさかそれをモジモジくんのような格好でやっているとはね……いつかあの写真もどこかに上げたいです」と繊細に描写された自分たちのCGに驚きを隠せない様子だった。最後の挨拶で野田は「この技術がこの先どんなふうに進化していくのか楽しみですし、(自分たちが)すごいものの入り口に立ったんじゃないかといううれしい思いがあります。実際のライブとの融合とかいろんな可能性を秘めているなと思います。この興奮をいろんな人と共有してほしいです」とコメント。武田も「これだけ楽しめるコンテンツができたのは僕らにとっても喜びです。多くの人たちに体験してもらいたいと心から思っています。今回は3日間というところでひと区切りですが、もっと可能性を広げていけたらと思います」、桑原も「僕たちも新たなライブの可能性を見せられた気がしますし、携われて楽しかったです。いろんな形でこの技術がほかのアーティストさんにも伝わって対バンができたり、フェスができたりしたら面白いなと思います」と思いを語った。

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