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“おじさん”がモチーフの作品も誕生 大森南朋、堺雅人ら、ドラマで活躍する40代以降の俳優たち

リアルサウンド

20/8/13(木) 6:00

 『私の家政夫ナギサさん』(TBS系)、『半沢直樹』(TBS系)、『SUITS/スーツ2』(フジテレビ系)、そして『竜の道 二つの顔の復讐者』(カンテレ・フジテレビ系)と、現在放送中の作品の中には、40代〜50代の俳優が活躍しているものが多い。キャリアを積み、独特の色気を携えた壮年〜中年期の男性はその芝居でも男女をともに虜にするような魅力を放つ。特に上記作品で活躍する、大森南朋、堺雅人、織田裕二、玉木宏は各々が違った魅力で作品を牽引していると言えよう。

 そもそも「年齢と共に人間に深みが増す」というのは、通説としてもよく言われていることだろう。経験を積み、酸いも甘いも噛み分けた人々の知見は若者をリードし時に優しく包み込む。約半世紀生きていることで培われた人生の歴史は時にミステリアスに映り、「どのような過去があったのだろう」と好奇心をくすぐる。さらにこうした魅力とは一転して、意外性のある行動でギャップを見せ、「かわいい」と評されることもあるだろう。

 これらの魅力は、ドラマや映画などの作品でたびたびフィーチャーされ作品を彩っている。例えば『おっさんずラブ』シリーズ(テレビ朝日系)では強面でシリアスな役が多かった吉田鋼太郎が、うら若き乙女のごとき純恋をする姿が注目を集めた。さらに『私の家政夫ナギサさん』では主人公のメイを暖かく包み込むナギサさん(大森南朋)の包容力が魅力となり、『半沢直樹』では情に厚い銀行マン・半沢(堺雅人)が「倍返しだ!」の力強い台詞と共に話題になった。若者を支え包み込む立場から、働き盛りの同世代男性をターゲットにしたものまで40代以降の男性の活躍する作品は幅広く存在する。

 さらに世の中には一定数こうした年を重ねた男性に惹かれる者もいる。そういった人々を「枯れ専」と呼んだり、イケてる中年男性を「イケオジ」と呼んだりするような流れもでてきた。俳優でいえば『きのう何食べた?』(テレビ東京系)で活躍した西島秀俊や『義母と娘のブルース』(TBS系)での竹野内豊、8月13日からは『おじさんはカワイイものがお好き。』(読売テレビ・日本テレビ系)が放送される、眞島秀和演じる小路三貴(おじみつたか)が「かわいいものが好き」なことを隠しながら暮らすというギャップにフォーカスする。

 そして、『コンフィデンスマンJP プリンセス編』での柴田恭兵や、今秋に続編放送が決まった『ルパンの娘』(フジテレビ系)や『パパ活』(dTV・FOD)での渡部篤郎などが強烈な色香で作品を彩る。現在CMで引っ張りだこの安田顕や、『相棒』シリーズ(テレビ朝日系)で活躍する水谷豊。さらに国外にも目を向ければ、2015年に『レヴェナント:蘇えりし者』で悲願のアカデミー賞主演男優賞を受賞したレオナルド・ディカプリオや、『アベンジャーズ』シリーズに出演するトム・ヒドルストンなども存在し、海を越えたイケオジ探しも楽しめる。

 こうした40代以降の俳優が織りなすエンタメは年々勢いを増しているように感じる。ドラマ、映画でも中年期以降の男性にフォーカスしたものが増え、見出しにも「おじさん」というワードが増えてきた。2020年は『私の家政夫ナギサさん』を筆頭に、イケオジたちがさらなる大躍進を遂げるのか、期待が膨らむ。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

■放送情報
火曜ドラマ『私の家政夫ナギサさん』
TBS系にて、毎週火曜22:00〜放送
出演:多部未華子、瀬戸康史、眞栄田郷敦、高橋メアリージュン、宮尾俊太郎、平山祐介、水澤紳吾、岡部大(ハナコ)、若月佑美、飯尾和樹(ずん)、夏子、富田靖子、草刈民代、趣里、大森南朋
原作:『家政夫のナギサさん』(四ツ原フリコ著/ソルマーレ編集部)
脚本:徳尾浩司
演出:坪井敏雄、山本剛義
プロデューサー:岩崎愛奈(TBSスパークル)
製作:TBSスパークル、TBS
(c)TBS
(c)四ツ原フリコ/ソルマーレ編集部

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