稲葉友の「話はかわるけど」
Impression×OnOff×Gradation【後編】
毎週連載
第84回
コロナ下でオンラインが一般化した今、コンテンツの楽しみ方、人とのコミュニケーションの仕方などが、新しい価値観に変わりつつあります。そのただ中、稲葉さんは何を思う?
2020年はさまざまな媒体がオンラインに適応しなければならなくなった。そんな中でもラジオというメディアが失われない要因の一つは顔が見えないことで生まれる親しみや、共有できる濃密な時間があるからだと思う。基本的には対面で会うこと=密、集まること=密として「密」という言葉が使われているが、そうでないからこそ生まれる近さや親しい距離感というものが事実あったりもする。
もともと僕はDVDなどの映像で演劇を観るということが苦手だった。しかしこういった情勢になってから演劇の生配信を何本か観た結果、とても楽しめた。劇場で客席に座ったお客さんに見せるものを録画したものと、最初から映像でしか見せられないと分かっていてのものでは同じ舞台の映像でも当然違うものになる。劇場で直接感じられる本番の空気や匂い、感動というのも絶対あるが、これは別物でまた良いし好きだ。
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